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春のヘッドフォン祭2017レポ前編 -私立イノキー学園オーディオ部-

※注意
ここにはイヤホン&ポータブル関係の感想はありません。また、オーディオに関する感想は個人の感覚です。この記事は事実のみをレポートしておりますが、イノキー学園オーディオ部のキャラクターには多少のフィクションが含まれます。

ココタン
やってきましたーーー!春のヘッドフォン祭2017!見てー見てーアイヒメ見てー!今年もすごい可愛いポスターがお出迎えしてくれてるよー!かわいいよーポップ!

アイヒメ
ココタンうれしそうですね。

ココタン
当たり前やよー!だって初ヘッドフォン祭やよ!初祭り!みんな揃って初祭り!!

アイヒメ
確かにイノキー学園オーディオ部揃っての参加は初かも!去年は私がマイコプラズマ肺炎にかかってしまって、急遽お休みしちゃいましたもんね。その節はご迷惑をおかけしてしまってすみません…。

ブチョー
………

アイヒメ
あ、あの、ココタン、何かブチョーからただならぬ威圧感を感じるんですが…

ココタン
ん?ああ大丈夫大丈夫!あれは、病気は仕方ないから気にせんときーって思ってる顔やわ!

アイヒメ
えっ、表情だけでブチョーの言いたいことが分かるんですか?!ガスマスクでほとんどお顔が見えないのに?!

[※ブチョーは極度の花粉症を煩っているため、年中ガスマスクを装着しています。(紹介編参照)]

ココタン
何となく?テキトーやよーテキトー!ところで、マイヘッドフォンは持って来た?

アイヒメ
はい!私はAKGのK702を持ってきました!

ココタン
おっ!開放型の聞きやすくて結構いいヘッドフォンやな!私はAUDEZEのSINEたんをつれて来たよ!密閉型の中ではかなりいい音鳴らせる子なんやよー!!

ブチョー
………(スッ)

ココタン
おっ!ブチョーはAUDEZEのLCD2ちゃんか!さすがやな高級ヘッドフォン(エントリークラス)!この子はヘッドフォンやのに音場が広くて低音がすっごい豊かなんやよー!重さも豊かやけどな…!

アイヒメ
わあ、なんだか凄そうなヘッドフォンですね!

ココタン
さすがブチョーやな!それより、もうもう待ちきれへんから早く入ってオーディオ聞きにいこうー!

ブチョー
………(スススススッ)

アイヒメ
あっ、ブチョーが光の早さでエレベーターに!ああっ、早くおいでおいでってしてますよココタン!

ココタン
一番待ちきれへんかったのはブチョーみたいやな!(笑)

■15F

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アイヒメ
えっ、いきなり最上階に来ちゃうんですか?普通に下からどんどんあがって楽しんでいくんじゃないんですね!

ブチョー
………

アイヒメ
あああ、私じゃブチョーの言いたいことが分かりません!ココタン、パスです!

ココタン
んー、この顔は…上から降りていったらそのまま帰れるから合理的って言いたいんかな?

ブチョー
…(コクリ)

アイヒメ
なるほど!そういうことだったんですね!

ブチョー
………(スススススッ)

アイヒメ
ああっ、ブチョーがお話の途中なのにお目当てのブースに突進していく…!

ココタン
あかん!置いていかれたらブチョーのLCD2と聞き比べさせてもらわれへん!追いかけようアイヒメ!

[15Fエトワールルームに足を踏み入れるココタンとアイヒメ]

アイヒメ
わぁ!なんだかこのお部屋、ホテルみたいですね!床がふかふかだし、灯りも間接照明でステキ…!

ココタン
ここはエトワールっていうお部屋やな!やっぱり最上階はリッチな雰囲気やねぇ。ピュアな音を楽しむにはまずお部屋から整えてくれてるんやなー。視聴楽しみやー!それにしてもこの設備お金かかってそう!

アイヒメ
ココタン最後の一言で台無し(泣) ピュアオーディオを聞きに来たんですからもっとピュアなコメントしていきましょう!ね!

ココタン
あはは、ごめんごめん!さあさあブチョーはどこかなっと!

■LE・REAF

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アイヒメ
あっブチョーいました!一人で視聴機を独占して視聴してます!えっと、ここは…パンフレットによるとLE・REAFというメーカーさんみたいですね!

ココタン
きたーーー!E1Rちゃん!!!秋の祭2016で聞きそびれてたんよーーーー!

アイヒメ
E1R?

ココタン
そう!そもそもE1っていうモデルのDAC搭載ヘッドフォンアンプが出てたんやけどね、それの新型なんよ!

アイヒメ
なるほど!新型っていうことはパワーアップしたっていうことですね。

ココタン
そういうことやな!見た目もオシャレになったんよ!シンプルな出で立ちに緩やかなカーブのアクセント!

アイヒメ
確かに!

ココタン
わーー!視聴機にSENNHEISERのHD800を繋いでくれてはるやん!いいヘッドフォンありがとうございます!じゃあ早速聞かせてもらお!

icon-music [ココタン視聴中]

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アイヒメ
ココタン真剣…!

ココタン
うわあああああ何これいい音!あっすみません、マイヘッドフォンで聞いてみてもいいですか?

「もちろんいいですよ(にこにこ)」

アイヒメ
スタッフさんがすごく上品で優しそうなおじさまです。ステキ…

ココタン
っはーーーー!堪能した!ありがとうございました!アイヒメも聞いてみてー!めっちゃこれめっちゃ!後で感想聞かせて!

アイヒメ
は、はい!よろしくお願いします!

icon-music [アイヒメ視聴中]

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アイヒメ
ふわー!これギラギラしてなくて艶っぽいですね!さらっとしてるのに潤いがあるし、ハイもきつくない!

ココタン
せやなせやな!中音域の艶やかさと濃ゆさにググッと来るやんな!そんじょそこらのヘッドフォンアンプには出せやん、ちょっとびっくりするくらいの音場の広さと豊かな音がするよー!低音は中音に比べると控えめやけど聞いてて物足りやん感じはしやんし、聞いててめちゃめちゃ自然な感じがするから、普通にCDを聞くのが楽しくなりそうやわぁ!

ブチョー
………

アイヒメ
きゃ!びびびっくりした!いたんですかブチョー…!

ココタン
おっ、なんやなんや、ブチョーもE1Rちゃんについて語りたいんやろ?さあさあさあさあ!イノキーオーディオ部たった一人の部員として、ブチョーのキレッキレな感想を聞かせてもらおか!

ブチョー
去年聞くことができなかったのですが、ついに聞くことができました。この日は下のフロアでイベントがあったらしくブースのほうは凄く空いてました。新製品のE3hybridは無かったもののハイエンドのE1Rがじっくり聞けたので満足です!

ヘッドフォンは手持ちのLCD2を持っていったのと、音源は備え付けのPCによく聞く音源もあったのでE1Rの音の傾向はよくわかりました。

まずE1Rの特徴は非常にリラックスした上で満遍なく細部まで描写する「自然な描写力」です。中域が非常に透明で深い奥行きがありなおかつ高音も低音も過不足無く出てきています。そしてその特異な性能はDACではなくアンプにあると思われます。なにしろ他のアンプではSATRIを除けば似たような音は聞いたことがないからです。アンプ部が弱いと(DAVEのように)いくらDACが良くてもこのような低音は出てきません。

DAC部はアンプと比べるとややクオリティが劣るのか高音に若干の滲みを感じる事がありました。とはいえ比較すべきDACはDAVEとかそういったハイエンド級のDACなので普通は不満を感じるレベルではないでしょう。MytekのBrooklyn程度との比較ならE1Rのほうが当然ながらDAC性能は良さそうです。

E1Rで特筆すべきなのはその立ち上がりスピードです。上記の自然な描写力はこのスピードが最も貢献していると思われます。普通のアンプではLCD2は低音が重くゆっくりと立ち上がるイメージですがE1Rではそういった違和感がほとんどなく非常に自然な立ち上がりです。

決して「スピード感」などではないです。これは「スピードが早い」ではなく「スピードが見えない」です。そこまでいかなければ自然な音にはならないということでしょう。スピード感などというものは演出レベルであって本物ではない、というE1Rの別格の実力を感じさせます。

ちょうどこれはSATRIアンプでも似たような空気感を感じることがありました。しかしSATRIは電流駆動の良さや独自の世界観ははっきりと感じたものの、同時にアンプの性能だけが高いせいか、それ以外に起因する雑味が目立つ印象があり、仕上がりのバランスとしてはちょっと偏っていると感じるところがありました。見えてはいけない粗が明らかに見えすぎるのです。聞いたことがない音がするのですが、それは聞こえなくていい音です。

それに対してE1Rはそういった部分をより洗練し無駄な雑味をなくしているので仕上がりのバランスが良く音楽の浸透力と表現力が高いです。

ここは非常に重要な差だと思います。一部分だけが異様にハイクオリティですとむしろ余計な部分が見えてしまいます。それによって音楽に集中できないということがあります。だからクオリティを上げるときはスキ無くバランス良くあげていくことが重要だと考えます。その点E1Rはアンプがやや勝っている印象があるもののトータルでは十分バランスの良い説得力がありました。

価格は非常に高価ですが、他に似たような製品がない以上は孤高の製品であると評価したいと思います。


アイヒメ
ブチョーって話せたんですね…!

ココタン
あはははは!普段全く喋らへんくせにな!オーディオが絡んだときだけめちゃめちゃ話すんよ!びっくりした?

ブチョー
………

アイヒメ
すごくびっくりしました!でも、私がもわっと感覚だけで感じたことを的確に言葉にしてくれている感じがあって、聞いてて楽しかったです!

ココタン
せやろ!ブチョーのウンチクは結構楽しいんよ!普段は絶望的なコミュ障やけどな!(笑) それにしてもE1Rちゃんはいい音やったなぁ…!

アイヒメ
そうですよね!普段の装備じゃ聞けない音がしました!

ココタン
実はな、E1からE1Rになったのは、ユーザーさんからのリクエストっていう噂があるんよ…!

アイヒメ
えっ!お客さんの要望に応えて改良されたんですか?そんなこと現実にあるんですか?!

ココタン
しーっ!あくまで噂やで?実はオーディオのとある界隈では有名な、平凡さんっていう富豪さんがおってな。Twitterでこんなことや、こんなことを話してはるから、多分何らかの関係はあるんちゃうかな…!

アイヒメ
えええええ!全く平凡じゃないじゃないですか平凡さん!す、すごい…!オーディオの世界にはこんなこともあるんですね…!

ココタン
リクエストしたり投資したりする平凡さんも全く平凡やないけど、それに答えるRE・LEAFさんもすごいやんな!オーディオはユーザーと開発者さんが近いっていうか、同じオーディオマニア同志っていう意識を持ってたり、考え方に余裕がある方も多いからかもしれへんな!

ブチョー
………(スススススッ)

アイヒメ
あっ!またブチョーが違うブースに行っちゃいましたよココタン!

ココタン
あかん置いていかれる!追いかけよう!

■Nmode

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ココタン
お次はここかー!Nmodeさんやな!

ブチョー
………

アイヒメ
ブチョー、また視聴機を独り占めしてますよ…。あれ?なんだかもうひとりいますね?

ココタン
あ!あれ私の友達やわ!おーい!

[オーディオイベントで大きな声を出すのは周りの迷惑になる場合がありますので、良い子は絶対真似しないでね!]

アイヒメ
気づいたみたいですね。にこにこ手を振ってこちらに来てくれましたよ!

ココタン
アイヒメ、こちらは私のオーディオ友達でにゅまさんやよー!オーディオのほかに趣味でカメラも嗜んでるん!見てこの立派な望遠レンズ!ばっちりカメラ持って来てくれてありがとうー!

アイヒメ
わー!すごいですね!プロのカメラマンさんみたい!カッコいいです!

ココタン
そしてにゅまさん、こちらが!私の!とーーーーっても可愛い!後輩オーディオ部マネージャーの!アイヒメちゃんです!かっわいいでしょーーーー!!!!もうもうこの子のお写真ガンガン撮ってね!そしてあとでzipでちょーだい!

[いい笑顔でサムズアップするにゅまさん]

アイヒメ
お写真ダメです!お写真に耐えられる顔面偏差値じゃありませんよー!あっ、そうだそんなことよりNmodeですよNmode!早くブチョーのところに行きましょう!

[ちょいちょいあるプロっぽいお写真は、にゅまさんが撮ってくれたものです。探してみてね!]

ブチョー
………

ココタン
ブチョー何聞いてるん?お!X-DP10やん!

アイヒメ
なんだか四角いですね!

ココタン
せやな!かっくんかっくんしてるな!お顔のデザインはX-PM100たんの方がスッキリしてて好きやったなー。機能が増えたから仕方ないか!でもオーディオラックに置いたらピタッとハマりそうや!

アイヒメ
しかも視聴機が2台もありますよ!

ココタン
やったーありがとうございます!あっマイヘッドフォンで聞いてもいいですか?

「もちろんですよ(にこにこ)」

ココタン
わーい!…あ、あれ?音が出ない…

「おや、どうされましたか?」

ココタン
あう

アイヒメ
…あのココタン、もしかしてそれ、ミュートになってませんか?

ココタン
ああああああああ、ほんまや!ミュートになってた!恥ずかしい!

「解決されましたか?よかったです(にこにこ)」

ココタン
わーーんありがとうございます!お手数おかけしました!

アイヒメ
こちらのスタッフさんも穏やかでとてもいいおじさまです。ステキ…

icon-music [ココタン視聴中]

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ココタン
もふー!なるほど!聞き終わった!アイヒメも聞いてみて聞いてみて!

アイヒメ
はい!よろしくお願いします!

 [アイヒメ視聴中]

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アイヒメ
なんだかさっぱりしていますね。さっきのE1Rと同じ曲を聴いたんですが、このX-DP10よりE1Rの方が透明感というか広がりもあって、音の一つ一つを感じられた感じがします。

ココタン
そうやなー、この子はよくオーディオショップで聞くヘッドフォンアンプって感じの音がするなー!確かにE1Rちゃんと比べたら格が違うのは否めやんね。でもな、X-DP10ちゃん(33万円)は、さっきのE1Rちゃん(約500万円)とは価格帯が全く違うから…音質を比べてしまうのは酷かなと思うよアイヒメ…!

アイヒメ
わー!そんなに価格差があったんですね!オーディオの世界怖い…!

ココタン
んー、この子はさらっと?してる気も?うーんよく分からん!おしえてブチョー先生ー!!

ブチョー
こちらも音源ソースはPCでしたがよく聞く音源がいくつかあったのでしっかり試聴できました。

Nmodeは巷ではスピード感で有名なメーカーですが、個人的には高域の雑味が多すぎる印象がありました。基本的な解像度は結構高めで細部の描写もよく出来ているとはおもうのですが、Nmodeが最も高域の雑味が強かった印象です。この雑味がむしろメーカーの個性でありスピード感の演出なのかと思うくらい意図的で露骨な味付けに感じてしまいます。

とはいえ正直なところほとんどすべての国産製品では(特に廉価な製品では)このような高域の荒さを利用した音作りが標準的な音です。海外製品よりも国産のほうが高音よりなので高音の個性が耳につくことが非常に多いです。高音重視なのはもう国民性なのかもしれません。日本の古い伝統の曲ってベースがない印象ですからね。通奏低音のある民族とは違いそうです。

あと国産で多いのはゆるい膨らんだ低音ですが、この部分がNmodeは違います。X-DP10は高音だけは国産らしい癖の強い音ですが低音は引き締まっていて癖は少なく対照的です。

この組み合わせがこのメーカーの個性なのでしょう。それは非常に主張の強い個性的な高音と逆に主張の弱いストレートな低音です。こういうコントラストは他のメーカーではあまりない組み合わせかもしれません。高音が勝っている印象なので「スピード感」です。

これは同じスピードと言ってもE1Rとは全く違う傾向です。E1Rはスピードを全く感じない自然さがあるのでやはり別格です。Nmodeも駆動力はそこそこあると思いますがこの日聞いた製品は高価格帯が中心になりますから中くらいのレベルでしょうか。

ということでこの製品で特筆するべきは「低音と高音のコントラストによるスピード感の演出」です。これが気に入れば選択肢になると思いますが、基礎クオリティで圧倒するほどまでは行かないと思いました。とはいえMytekのBrooklynより若干基礎クオリティは高い感じです。

MytekのBrooklynは十分良い製品ですのでこれ以上の印象だったことは絶対クオリティについて評価出来る仕上がりです。

ただ個人的にはですがどうしても高音の質感が気になってしまいました。これはメーカーの個性でもあるし国内ではこれくらいのカラーがある方が(多分ですが)受けが良いと思うのです。これでも国産大手の中で比較すれば高音の個性は強すぎるということはない印象です。ですが自分はやっぱりこれが原因で「機器がジャンルを選ぶ傾向」が出て来るのであまり好ましくない方向性です。

こういう音は楽曲の方向性と好みが合えば味付けが魅力になることもあります。しかし合わない曲を聞いたときには強い違和感になったりするので、そこはメーカーとしてはどう考えているのか気になります。ビシバシ音が飛んで来るのが快感!という曲しか聞かないなら良いんです。ですがゆったりした雰囲気の生楽器の曲とかをこういう機器で聞くと自然な質感だとは思えないです。

そういう曲を聞くなら他の機器を買ってくれということで意図的な音作りなのでしょうか。

個人的な予想ではハイエンドの予算を持たないユーザーが表現に制約のある環境であるがために、メーカーサイドの音作りによる過剰な演出や誤魔化しを必要としている、そのためにこのようなチューニングになっている結果だと思っています。


アイヒメ
なるほどー!

ココタン
うんうん。言われて納得、満足やな!スッキリしたところで次いこう!

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■TRIODE

ブチョー
………(ソワッ)

ココタン
あれ、ブチョーもう次の階に降りてしまうん?えっ待って!エトワールってTRIODEさんが配置されてはったやんな?!あそこにムンド様置いてあったやんムンド様!ムンド様聞きたい!寄って行こうよー!

アイヒメ
ムンド様?

ココタン
あああごめん!あんな、GOLDMUNDさんっていうメーカーさんの、TelosHAちゃんっていうヘッドフォンアンプが聞けるはずなんよ!秋の祭2016で1回聞いてなー!あの!音の濃ゆさが忘れられへんくて!ていうかムンド様はハイエンドオーディオの中でも有名なメーカーさんでなー!パワーアンプなんかすっごい物量なんよ!ロマン!もうアンプっていうか既にタワー!

ブチョー
…………(ズズズズズ)

アイヒメ
ココタンココタン、なんだかブチョーから黒いオーラが吹き出してる気がします…!

ココタン
あああごめんつい!せやからー!ごめんってブチョー!ちょっと愛が溢れてしまっただけやんー!分かってるって私のワガママで寄り道してもらうんやからススッと行きますって!

ブチョー
………(スー)

アイヒメ
あ、ブチョーが通常モードに戻りました!というか、話してるのがココタンだけなのに会話が成立してるって…すごく異様ですよね…。

[TRIODEのブースに移動する一行]

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アイヒメ
わあ、ここはスタッフさんが沢山なんですね!これまでの2ブースはどちらもおひとりだったのに、5人もいます!

[※RE・LEAFさんはイベントのお時間でスタッフさんが出払っていたみたいなので、Nmodeさんもそうかもしれません。]

ココタン
んん?なんかみんなめっちゃニコニコ見てくれてない?もしかして私ら注目されてる?

「ようこそ!このヘッドフォンすごいんですよー!ぜひ聞いてみてください!(にこにこ)」

ココタン
わわー!フレンドリー!ありがとうございます!おお、これCZ-1や!聞いたことない嬉しい!アイヒメアイヒメ、そしたら早速聞かせてもらお!!

アイヒメ
はい!よろしくおねがいします!!

「どうぞどうぞ。こちらですよ。(にこにこ)」

アイヒメ
わあ、なんか凄いヘッドフォン!三角ですね!

ココタン
ほんまやな!視聴用に…よっつ?!めっちゃ多いよーみんなで聞ける!

「とてもいいヘッドフォンなんですよ。この曲が分かりやすいです。(にこにこ)」

ココタン
わーなんとご丁寧に!ほな早速拝聴しますね!

 [全員で視聴中]

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ブチョー
………

ココタン
ほうほうなるほど!アイヒメどうやった?

アイヒメ
なんだか音がおでこ辺りにある感じがします。私のヘッドフォンよりぶわっと広く聞こえるし力強さがあります。

ココタン
なるほどなるほど!これはなんか滑らかな感じがするなー!粒子が細やか!音場が広くて、んー、確かに普通は音場ってこう、頭を中心に広がっていく感じやけど、この子はちょっとおでこの辺りにシフトしてる気がするなあ!この子は柔らかで優しい音楽を聴くのが楽しそうな気がする!

アイヒメ
だけど、なんだか凄く作られた感がするんです…。

ココタン
ほうほう?この子に繋がってるのは…ん?試作品って書いてあるな。そしたらお隣にあるムンド様ことTelosHAちゃんも聞かせてもらって、聞き比べてみたら?お願いできますか?

「もちろんですよ。さあどうぞ!(にこにこ)」

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アイヒメ
はい!お願いします!

 [アイヒメ視聴中]

アイヒメ
あ!この機材だと良い感じに聞こえます。作られた感がないです!

ココタン
おっ!聞こえ方変わった?私も聞かせてもらお!

 [ココタン視聴中]

ココタン
っはーー!相変わらずいい音!TelosHAちゃんは中音域が豊かで音が濃ゆくて強いねん!耳に満ちる感じがするよー!でもE1Rちゃんを聞いてしまった後やと、やっぱり去年感じたみたいなインパクトはなくなってしまったなー。E1Rちゃんとはまた違う個性なんやけど、秋の祭2016で感じた圧倒感はなくなったかも。何にしてもいい音やわー!

アイヒメ
むむむ

ココタン
あれ?アイヒメどしたん?

アイヒメ
あ、いえ。ヘッドフォンは同じなのに機材を繋ぎかえた途端に聞こえ方が変わったので…。聞こえ方に、曲とか機材も関係あるんでしょうか?

ココタン
もちろん繋ぐ子で音は変わるよ!電源もDACもパワーアンプも、ヘッドフォンや、それからスピーカーやって、全部ぜーんぶそれぞれに違う特性と音楽性っていうんかな?それぞれ独自の個性を持ってるからね!やからこそ、おうちのオーディオセットを選んだり組み合わせたりする楽しみがあるんやよー。

アイヒメ
なるほどなるほど!

ココタン
しかも、流す曲にも音楽性はあるやろ?最適セットを揃えてぴったりの曲を流すのはロマンにも程があるよー!例えば真空管アンプにJBLさんのスピーカーを繋いでジャズとか!dCSさんのセットにSonus faberさんのSTRADIVARIを繋いでストリングス重視の曲とか!!ロマン!!!!

ブチョー
………(ズズズズズ)

アイヒメ
あっ!ココタン!ブチョーが!ブチョーがまた黒いオーラになっちゃってます!

ココタン
ああああごめん!ごめんブチョーめっちゃごめん!つい!!つい愛が!ああああ、せやからごめんって、ほんま反省してます!細かいこと分からへんかったから、CZ-1ちゃんとムンド様のTelosHAちゃんについて語って聞かせて!

ブチョー
………(スー)

アイヒメ
あっ!今私にもブチョーが「仕方ないなあ」って言ってるのが聞こえた気がしました!初以心伝心ですね!私もよく分からなかったので、ぜひ聞かせてください!

ブチョー
■TRIODE CZ-1

兎にも角にも独特のヘッドフォンでした。

この製品は現代的なハイエンドサウンドを求めてはいけない製品です。音質はレンジが狭めで細部の描写力も低いのですが、そのかわり低音や音の存在感が豊かでゆったりとした音がします。きつい音は絶対に出さないという意図が感じられ、古き良きオーディオという雰囲気です。精密描写はありません。

目的の頭外定位は頭のほんの僅かに外に出るくらいなので、こちらはあまり期待しすぎないほうが良いでしょう。ですがほんの僅かでも外に出るので嘘はいっていないと思います。

もう一つ弱点としては全体的に広がっている代わりに中央定位は薄めで本来の音よりも左右に広げている印象もありました。左右の広さだけでなく中央の定位感を重視する場合にはちょっと不満が出る部分かもしれません。セッティングがいまいち定まってないスピーカのような印象です。やっぱりボーカルを重視したいユーザーさんは多い印象なので、欲を言えば頭外定位でもボーカルが正面にしっかりと定位するほうが受けは良いと思います。この部分はもうちょっと改善しても良いところだと思いました。現状だとボーカルが左右に曖昧に広がってしまいそうな印象もあります。

全体的な音調としては中途半端なハイエンド志向ではなく完全な独自路線なので、合う人と合わない人ははっきりと出そうな製品です。ですが優しくてゆったりした雰囲気に浸りたい人は合う可能性が高いです。

TRIODEはブースの雰囲気も非常に良くて、それなりにみなさん楽しんで製品を作ってるのかなという雰囲気も感じられました。CZ-1のような現代的な流行を度外視したような製品が作れる余裕が会社にあるのでしょうね。

現代ハイエンドに疲れてしまった人は意外とこういう音が合うかもしれません。最高性能や最新を追いかけるのではなくて、もうこれで十分という安心感がそこにはあるかもしれません。ちょうど都会の生活に疲れて郊外に引っ越しするようなイメージです。

■GOLDMUND TelosHA

去年も話しましたが今年は比較してわかったことがあるので改めて話します。他に比較できるレベルのシステムがあまりないので主にE1Rとの比較になります。

まず出音なのですがE1Rと似た総合クオリティにありますが方向性が全然違います。

TelosHAの音はスケール感があって、非常に筋肉質で力強い音がします。力みを感じないE1Rとはだいぶ方向性が違うと感じた部分です。もちろんTelosも力みきっているような神経質な音というわけではなく、基本的にはどちらも性能には余裕がありつつもTelosHAは明らかに力感を強く明確に感じるところがE1Rとは違います。

ですのでここまでくると基本性能よりもヘッドフォンの駆動の仕方の違いが印象的で、E1Rはスピードや力みを感じない非常に自然な音という印象に対して、TelosHAのほうは絶大な力で無理やり押さえつけられヘッドフォンが「強制的にコントロールさせられている」感覚があります。E1Rは軽やかで繊細なのですがTelosHAは重厚で雄大です。変な喩えですがE1Rは操り人形でTelosHAはロボットでしょうか。

あと今回E1Rと比較して気づいた癖があります。それはTelosHAの高域にピークがあることです。ちょっと張り詰めた帯域がある印象でした。この感じは多分可聴帯域外の電源特性またはアンプ特性に起因する部分だと思うのですが、経験上ではフィードバックかインダクタ要因でリニアではないピークを持つ応答特性になっている帯域がありそうです。

これは今まで気づいていなかった部分なのでE1Rとの比較で初めて気づいた点です。しかしE1Rレベルと比較しないと気づかないレベルの話で、殆どの機器はTelosHAの弱点に気づくどころか比較対象にならないくらい格差があるでしょう。

ともかく到達点はどちらも高いので、最終的にはどの方向性をより好むかになってきそうです。このレベルになると音をぱっと聞いて浸透力とか説得力があります。


アイヒメ
なるほど!今回はブチョーともココタンとも、少しだけ感じ方が違ったみたいです。

ココタン
ええねんええねん。オーディオはひとの数だけ感じ方があるんやから、みんな違ってみんないいんやよ!

アイヒメ
それにしてもこのブース、スタッフ5人全員でたくさん話しかけてくれましたね!

ココタン
ほんまやな!全員ものすごくニコニコしてくれてすごい構ってくれたな!エトワールルームでお邪魔したブースは全部神対応やったけど、ここはスバ抜けてたわ…!

ブチョー
………

ココタン
単に女子が珍しかっただけじゃないのってブチョー!それ邪推や!あかんやつや!

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■13F

ココタン
よーしどんどん行こう!次のフロアに行こう!

アイヒメ
次は13Fにやってきました!15Fと比べてすごく賑やかな雰囲気ですね!

ココタン
せやなせやな!13Fは大部屋にどーんとメーカーさんが凝縮されてるからな!しかもこのフロアは有力で有名なメーカーさんが目白押しやし!

アイヒメ
そうなんですね!楽しみです。

ココタン
さーさー行くよー!行っちゃうよー!

■ヘッドフォン祭の主催さまとご挨拶?!

アイヒメ
ココタンココタン、なんだか明らかに関係者さんみたいなオーラを放っている方がこっちに来てくれますよ!

ブチョー
………?

「今回はありがとうございます。わたくし、ヘッドフォン祭主催の者です。(名刺をスマートに差し出す)」

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ココタン
わわわ、ご丁寧にありがとうございます!

「当イベントの取材をして下さっている方にご挨拶をさせて頂いておりまして…」

アイヒメ
しゅ、取材?!何だか私たち、壮大な勘違いをさせてしまってるみたいですよココタンー!!

ココタン
いえいえ違うんですよ!制服とガスマスクっていう異様な出で立ちで、確かにものすっごい会場からは浮いてますけど、私たちただのお客さんなんです!ただ遊びに来ただけなんですよー!

「あ…!」

アイヒメ
あああああ、やっちまったってお顔をさせてしまいました!ごめんなさい主催さん…。

「…いえいえ、それも有り難いことなんですよ。今日はいらして下さってありがとうございます。ぜひ楽しんでください。それでは失礼しますね」

アイヒメ
華麗に持ち直してきました流石ーー!

ココタン
はい!楽しませて頂きます!ありがとうございました!

[スマートに去っていく主催さん]

アイヒメ
びびびびびっくりしましたね!こんな、こんなことあるんですね!

ココタン
ないよ!普通ないよ!

ブチョー
………!!

アイヒメ
えっ?ココタン、ブチョーは何て言ってるんですか?

ココタン
長年遊びに来てるブチョーも初体験やって!あれか!にゅまさんがガチのカメラ持ってちょいちょい撮影してくれてはるからか!このナイスな望遠レンズの所為なんか?!

アイヒメ
お、落ち着いてココタン!

ココタン
はー、めっちゃビックリしたー!まるでアニメみたいなハプニングやったな…!

■IoT女子ちゃんと遭遇?!

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ココタン
あれっ?ちょっと待って!今通り過ぎたカワイコちゃんたち、もしかしてIoT女子ちゃんと違う?!

アイヒメ
えっ?IoT女子(ものじょし)ですか?

ココタン
そうそう!IoTって、Internet of Thingsの略でな!インターネットに関わる色んなことについて、3人の声優ちゃんたちがお勉強してるんよー。メンバーは菅野あすかちゃん長尾真奈美ちゃん高町咲衣ちゃんの三人!めっちゃがんばり屋さんで、ハンダ付けとか色んなことにチャレンジしてるねん!今回はステレオサウンドさんDigiFiブースにゲスト出演で来てるはずやから…。

アイヒメ
なるほど!えーっと、ステレオサウンド…。あっ!ちょうどこの13Fにブースがあるみたいですよ!

ココタン
きゃー!行こう行こう!会いに行こう!

[IoT女子を追って大移動する一行]

アイヒメ
あっ!あそこにいるの、そうじゃないですか?

ココタン
ふぉおおおお!IoT女子ちゃんいたーー!一緒にお写真撮ってもらいたいよー!!

アイヒメ
あれ?さっきご挨拶して下さった主催さんとお話ししてますよ!何だか一般人が入り込めそうな雰囲気じゃないですし、今日は諦めましょうよー…。

ココタン
あああ!偉い人とお話中やった…!いやでも根気強く待ってたらきっとチャンスは来るはず…!

ブチョー
………(ハー)

アイヒメ
あ!今のは分かりましたよブチョー!ほらココタン、ブチョーにも呆れられてますよ!

ココタン
別にブチョーに呆れられるんは日常茶飯事やしー。あああっ!チャーーーーンス!!IoT女子ちゃんたちがフリーになったよ!今や!今しかない!行ってきます!!

[気配を消してIoT女子に近づくココタン]

ココタン
あの、あの、IoT女子ちゃんたちですよね?よかったら一緒にお写真撮ってもらってもいいですか?

「はい!大丈夫です!(ニコッ)」

ココタン
やったーーーーーーーーー!!!アイヒメも一緒に撮ってもらお!

アイヒメ
わわ、よろしくお願いします!

ココタン
ブチョー!ブチョー早く撮って!

ブチョー
………(パシャ)

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ココタン
きゃーーーめっちゃうれしい!ありがとうございました!みなさんお写真より実物の方がずっと可愛いですね!

「そんな!こちらこそありがとうございました(ちょっと照れてニコッ)」

アイヒメ
ココタンが突然お願いしたワガママにも快く応えて下さるなんて…なんて優しいんでしょう

アイヒメ
あれ?ココタン、なんだかIoT女子関係の偉いっぽい人がものすごくこちらを見てくれていますよ?

ココタン
ほんまや!なんやろう、なんか業界の人っぽいイケメンがこっちに向かって歩いてくる…!さっきなんか悪いことしてしまったかな…。

「すみません、このお写真ツイートしちゃっても大丈夫ですか?」

ココタン
ええ?!ワガママで撮ってもらったのにツイートまでしてくれはるんですか!やさしい!もちろん大丈夫です!

アイヒメ
わあ!ココタン見て下さい!本当にツイートして下さってますよ!すすすごい、私たち、業界の方の公式ツイートにお邪魔させて頂いてしまいました…!

ココタン
うわーーん!うれしいよーーーー!!私らもオーディオ部アカウントで早速ツイートしよう!えーい送信!

ブチョー
………?!

アイヒメ
えっ?ブチョーが何か取り乱してますよ!

ココタン
んん?どしたんブチョー?

ブチョー
………!!

ココタン
ええええええええええええ?!?!?アイヒメーーー!!見てーやばいーーー!!!ステレオサウンドさんがTwitterの公式アカウントでRTしてくれてるよーーーーー!!!!!!

アイヒメ
ええええ!!さっきの主催さんといい、こんな、こんなことあるものなんですか?!?!

ココタン
ないよ!!!!!!普通は絶対にないよ!!!!!!!!!

■長過ぎた

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ココタン
さーて次いくよー!どんどん行くよー!

ブチョー
………

ココタン
えっ?なになにブチョー?いい加減レポが長過ぎるって?

アイヒメ
確かに、イベントレポートとしては中々の物量になってきたような気もしますね…。

ココタン
そっか!飛ばしすぎたかな!そしたら残りはまた今度にしよか!

アイヒメ
そうですね!

ブチョー
………(ペコリ)

ココタン
まったねー♪

アイヒメ
またのお越しをお待ちしております♪

次回へ続く!!!

次回は、なななななんとーーー!
ハイエンドで大変お高いCDプレイヤー、Blu mk2 にゆるポカが吸い込まれて行く…?!  ↓↓↓

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icon-headphones キャスト

ブチョーの視聴感想:yohine
アイヒメの視聴感想:大瀬良あい
その他の文章ぜんぶ:小紺ココ
イノキー学園の校長:ねもさん
一部プロっぽい撮影:にゅまさん

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ヘッドフォン祭2017春-抜粋速報版

とりあえず速報版です。今回はIKオーディオ部のみんなでヘッドフォン祭りに出かけましたっていう体でレポートをまとめる予定です。今回は抜粋版ですが本編は色々な機種をみんなで聞いてきましたのでご期待下さい!

ただしポータブル関係は無しです。すみません。

Re-Leaf E1R

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去年聞くことができなかったのですが、ついに聞くことができました。この日は下のフロアでイベントがあったらしくブースのほうは凄く空いてました。新製品のE3Rは無かったもののハイエンドのE1Rがじっくり聞けたので満足です!

ヘッドフォンは手持ちのLCD2を持っていったのと、音源は備え付けのPCによく聞く音源もあったのでE1Rの音の傾向はよくわかりました。

まずE1Rの特徴は非常にリラックスした上で満遍なく細部まで描写する「自然な描写力」です。中域が非常に透明で深い奥行きがありなおかつ高音も低音も過不足無く出てきています。そしてその特異な性能はDACではなくアンプにあると思われます。なにしろ他のアンプではSATRIを除けば似たような音は聞いたことがないからです。アンプ部が弱いと(DAVEのように)いくらDACが良くてもこのような低音は出てきません。

DAC部はアンプと比べるとややクオリティが劣るのか高音に若干の滲みを感じる事がありました。とはいえ比較すべきDACはDAVEとかそういったハイエンド級のDACなので普通は不満を感じるレベルではないでしょう。MytekのBrooklyn程度との比較ならE1Rのほうが当然ながらDAC性能は良さそうです。

E1Rで特筆すべきなのはその立ち上がりスピードです。上記の自然な描写力はこのスピードが最も貢献していると思われます。普通のアンプではLCD2は低音が重くゆっくりと立ち上がるイメージですがE1Rではそういった違和感がほとんどなく非常に自然な立ち上がりです。

決して「スピード感」などではないです。これは「スピードが早い」ではなく「スピードが見えない」です。そこまでいかなければ自然な音にはならないということでしょう。スピード感などというものは演出レベルであって本物ではない、というE1Rの別格の実力を感じさせます。

ちょうどこれはSATRIアンプでも似たような空気感を感じることがありました。しかしSATRIは電流駆動の良さや独自の世界観ははっきりと感じたものの、同時にアンプの性能だけが高いせいか、それ以外に起因する雑味が目立つ印象があり、仕上がりのバランスとしてはちょっと偏っていると感じるところがありました。見えてはいけない粗が明らかに見えすぎるのです。聞いたことがない音がするのですが、それは聞こえなくていい音です。

それに対してE1Rはそういった部分をより洗練し無駄な雑味をなくしているので仕上がりのバランスが良く音楽の浸透力と表現力が高いです。

ここは非常に重要な差だと思います。一部分だけが異様にハイクオリティですとむしろ余計な部分が見えてしまいます。それによって音楽に集中できないということがあります。だからクオリティを上げるときはスキ無くバランス良くあげていくことが重要だと考えます。その点E1Rはアンプがやや勝っている印象があるもののトータルでは十分バランスの良い説得力がありました。

価格は非常に高価ですが、他に似たような製品がない以上は孤高の製品であると評価したいと思います。

TRIODE CZ-1

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兎にも角にも独特のヘッドフォンでした。

この製品は現代的なハイエンドサウンドを求めてはいけない製品です。音質はレンジが狭めで細部の描写力も低いのですが、そのかわり低音や音の存在感が豊かでゆったりとした音がします。きつい音は絶対に出さないという意図が感じられ、古き良きオーディオという雰囲気です。精密描写はありません。

目的の頭外定位は頭のほんの僅かに外に出るくらいなので、こちらはあまり期待しすぎないほうが良いでしょう。ですがほんの僅かでも外に出るので嘘はいっていないと思います。

もう一つ弱点としては全体的に広がっている代わりに中央定位は薄めで本来の音よりも左右に広げている印象もありました。左右の広さだけでなく中央の定位感を重視する場合にはちょっと不満が出る部分かもしれません。セッティングがいまいち定まってないスピーカのような印象です。

中途半端なハイエンド志向ではなく完全な独自路線なので、合う人と合わない人ははっきりと出そうな製品です。ですが優しくてゆったりした雰囲気に浸りたい人は合う可能性が高いです。

TRIODEはブースの雰囲気も非常に良くて、それなりにみなさん楽しんで製品を作ってるのかなという雰囲気も感じられました。CZ-1のような現代的な流行を度外視したような製品が作れる余裕が会社にあるのでしょうね。

現代ハイエンドに疲れてしまった人は意外とこういう音が合うかもしれません。最高性能や最新を追いかけるのではなくて、もうこれで十分という安心感がそこにはあるかもしれません。ちょうど都会の生活に疲れて郊外に引っ越しするようなイメージです。

以下正式版にてレビュー追加予定

Nmode X-DP10

GOLDMUND Telos

Audeze LCD4

Chord Blu mk2 & DAVE

Mytek Brooklyn

Focal Utopia&Elear

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マラソン試聴会とヘッドフォン祭2016

ちょっと前の話題ですが、まとめておきたいと思います。今年のマラソン試聴会の目当てはこれです。

「ネットワーク/USB DAC 6選 注目のDAC6種を比較!」

  • Chord DAVE
  • MSB Analog DAC
  • MERIDIAN 818
  • ESOTERIC D-02X
  • LINN KLIMAX DS
  • Sforzato DSP-02+PMC03

やっぱりDACの開発をやっているのでハイエンドDACに興味がある今日このごろです。ということでほとんどこの聴き比べを目当てに会場に行きました。

Continue reading “マラソン試聴会とヘッドフォン祭2016”

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2016インターナショナルオーディオショー感想+おまけ

1日しか時間が取れなかったのですが、9/30の金曜日だけ行ってきました。個人的には一昨年までほとんど毎年行っていましたので、完全に新しい内容は少なかったのですが、それでもいくつか印象的なこともあったのでまとめておきたいと思います。

それとあわせて、今までこちらのBlogではまとめていなかった、各社のスピーカ(SP)に対する印象も書けることは記載しておきたいと思います。SPは外で見かける意見と結構違う部分もあります。人によって感じ方はそれぞれという部分です。

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Linnのスペースです。AK4497を搭載した新しいKLIMAXが出るということで見に行きました。たまたま運がよいことにちょうどWM8741を使った旧型のKLIMAXとAK4497の新型を差し替えて同じ曲を聴き比べさせてくれました。印象としては次のとおりです。

  • 旧型:音が柔らかく、ベールに包まれたような優しさと、ハイに若干響きが乗った音
  • 新型:全帯域で音が引き締まって現代的な描写に。空間の靄が晴れ基本性能は明らかに向上しているが、個性はかなり薄まった

他の機種との比較ではないのでLinnの個性が健在なのかどうかはこれだけではわかりませんでしたが、単純比較ではこのように感じました。クオリティは確実に上がっているように思います。

次にLinnのSPについてですが、今まで何度も聞いていてEXAKTもそうでないものも聞いたことがあるのですが、共通しているのは基本ゆるめで箱鳴りもはっきりしていて、ゆったりと落ち着いてリラックスして聞く音というイメージがあります。スピードの早い音は苦手そうだしそういう音を聞くスピーカとも思いません。中高音の描写も透明系ではなくて若干不透明系の方向性だと感じています。(音が悪いという意味ではありません)

ただ、あたらしいKLIMAXもEXAKTも方向性はより現代的な方向(引き締まってピントが合う)に感じたので、もともとのLinnの個性だった方向性とは単純に相性が良いとは思えないところがあります。これらのLinnの新世代サウンドに合わせるならSP自体の基本設計も、現代的な方向性を取り入れながら独自の魅力も維持できるような調整はしたほうが良さそうに感じています。目がさめるような音と、リラックスして眠くなる音が、若干ですがぶつかり始めているような印象です。

多分ですが此処から先、これ以上機器側が高性能化すると高音がキツく感じるようになってしまい、ゆとりもなくなってLinnの良さはなくなってしまうのではないかと思います。まさかLinnがこのことに気づいていないとも思えないので、これから新世代のSPが出てくるのでしょうかね?期待です。

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こちらの画像はAK4497を使ったKLIMAXの周辺回路です。今回は技術的な内容は少なめにしたいので、とりあえず画像のみ置いておきます。設計自体はトランスを使っている以外は見た感じ特別なことはそれほどやっていないと思います。

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次はMYTEKです。ManhattanとBrooklynの評価が高かったので実力をチェックしてみたかったのですが、これがSPとの組み合わせの試聴だとDACの実力はなかなかわからないのですが、今回はたまたまヘッドフォンの試聴もあったので良かったです。ヘッドフォン自体も何度も聞いたこと有るHD800なので実力のチェックには最適な環境でした。

音は非常に良かったです。

これなら評判が良いのもわかります。以前DSDとあわせて流行した192-DACは全く良いと思わなかったのですが、このManhattan以降はなにか技術革新があったのでしょう。完全に別物と言っても良いほどクオリティが向上しています。

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隣においてあったBrooklynも良かったです。むしろ驚いたのはBrooklynの方かもしれません。サイズも価格も半分くらいですが音の実力は半分以上どころかManhattanと比べても残念感はありません。基本的な音の方向性はほとんど同じだしクオリティの違いも価格差程もないと思いました。内部写真を見るとBrooklynはスイッチング電源でManhattanがトランス電源でDAC素子も違うのですが、仕上がりはそのあたりの格差を全く感じさせないので、非常に良く出来ていますね。コストパフォーマンスは圧倒的にBrooklynでしょう。

Mytekの音の個性を文章で説明するのは非常に難しいのですが、まず音には明確な粒子感があります。わずかにベールがかかっているような感じもあるのですが、それでも各音が非常に明快でしっかりと前後感もあります。雑味は有るのですが情報量は多いです。なのでトータルでの説得力もクオリティも高く感じます。どの帯域も破綻しているところがないしバランス良く聞こえました。これだけ聞いていたらもうこれで十分という音質かもしれません。なのでこのシリーズは非常に良いDACと思います。

多分絶対的な透明感とか解像度、雑味のなさ等、音質的な絶対位置の高さはDAVEのほうがはるかに良いと思いますが、それよりも重要なのは基本的な音の描写自体がぜんぜん違う印象であることです。DAVEは全く粒子感がないので濃淡のレンジが非常に広い水墨画のようなイメージですが、Manhattan+Brooklynは精密な点描のようでした。人工的かつ有機的なManhattanと自然かつ無機的なDAVEという感じです。好みに合えばあえてMytekでも良いと思います。個人的にはDAVEの音のほうが圧倒的に惹かれます。

あとどうでもいいところですが、フロントパネルのスイッチにもヘビ柄?の彫刻が入っていて、ケース側とちゃんと位置が合うようになっているのは加工頑張っているなと思いました。

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次はNAGRAのフルセット+Avalon Acousticsです。

一聴して思ったのはボーカルが近い!前後感じゃあなくてとにかく音が前に前に前に前に出て来る印象です。これは解像度よりも音の近さを最大限に重視したのではないかと思ったほどです。ボーカルや演奏者に近づきたいならNAGRAなのでしょうか?以前Avalon+dCS+Jeffで聞いたときは全然このような押し付けがまし音じゃなかったので多分これがNAGRAの音なのでしょうか。温度感も高いです。

この辺は好みの世界だと思うのですが、演奏者に一番近づくことが出来るのはNAGRAだ!っていう独自の強みについては面白いと思いました。ただ個人的にはもうちょっと遠くから眺めたい派かもしれず、ちょっと押しが強すぎるような印象を持ちました。オーケストラでも一番前かぶりつきよりはちょっと冷静に全体を見たい派ですね。

Avalonは過去何年も聞いてきていますが、共通している印象は大音量時の箱鳴りを活かした元気さと平常時の基礎クオリティの両面の顔をもつところです。音が小さいときはかなり緻密な音ですが、箱鳴りを消し切る方向性ではありません。とくにある一定音量以上を入れると急に大雑把な描写になって破綻しそうになる印象がありますが、実はAvalonの実力が最高に出るのはこの、音が破綻しそうな瞬間をいかに魅力的に見せるかではないかと思ったことがあります。常に忠実で冷静なSPは他にも沢山ありますからね。

それは無意味に破綻させるのではなくSPがいっぱいいっぱいの状態と音楽の展開とをリンクさせることです。音楽自体がそういう流れのときSP側もいっぱいいっぱいになると、その瞬間に音楽の表現力も最大になると思うからです。

なのでAvalonは決して忠実でおとなしい現代的SPではなく、普段澄ましてきれいに取り繕っていながら、一旦限界を超えると急に暴れだしてしまう、そういう直情的なところがむしろ魅力なのではないかと思っています。普段おとなしいけど感情的になりやすいお嬢様な感じでしょうか。

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KRELL+YG Acousticです。KRELLのコンポーネントについてはオリジナルの開発者も不在ですし今向かっている方向性がちょっとみえてこないので、ここではSPのみについてかきます。

Sonja以降のYGは箱の響きがほぼ完全に消えた印象があります。インターナショナルオーディオショウでは大抵のハイエンドSPでも低音がビビっていることがおおいのですが、YGはそのような欠点を見せてしまうということが過去数年のうち最も少ないSPのように感じています。破綻どころか、ちょっとビビる程度の側面もめったに見せません。

現在のYGの印象はある意味完璧にもっとも近いSPです。独自の個性は安定感とトータルバランスとしか言えないです。音に宿る余裕度と安定感が非常に優れています。普通のSPでは押したら若干揺らぐ印象があるのですが(WilsonのAlexandriaでも)、YGにはそういう感じがまったくなくどこまでも揺らがない印象です。均整の取れた万能スポーツマンかつ男性的、YGは多分なんでも頼れるとっても強い兄貴的なSPですね。

とにかく全帯域でバランスがとれていて、何かが突出しているところもなく、特筆するべきところもなく、バランスが良くハイクオリティです。聞く音楽が雑食系で色々な曲を聞くならこれが一番良いでしょうね。でも何か凄い魅力的っていう部分は弱いので、特定のジャンルや音色を追求するような人からみたらYGって何が良いのかわからないSPとなりそうです。

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写真がボケててすみませんがMagicoです。この時はS1でしょうか。正直この瞬間は音量が大きすぎて常に破綻状態で、かなり良くない感じだったのでMagicoの良い時の音の印象としてレビューを書きたいと思います。今までまともな状態で聞いたのはQ3、S5、S1です。Q7は音自体は聞いたのですが残念ながら良い状態のものを聞いたことがありません。

個人的にはMagicoは決して無色透明なSPではないと思っています。世間では響きの無い高性能SPというイメージが有るように見えるのですが、一般的なSPと比べたらそうかもしれませんが、現代的なハイエンドSPのグループでみるとMagicoはやはり独自の個性を持つSPだと位置づけています。同じ方向性ならYGのほうがより響きを感じないSPのように思います。

Magicoの音の最大の特徴は、非常に応答性が良く描写力が高い高性能SPでありながらも温度感が高いことです。全帯域に常にまとわりつくような響きが残っており、それがほんのりと暖色系に感じさせる要因となっています。この温度感はSシリーズがQシリーズより高く感じますが、Qシリーズでも3までのモデルには十分温かみのある音がします。

非常に感覚的な書き方をすると、箱鳴りの音が細かく粉砕してゆっくり消えていくイメージです。木製の平行面箱型SPでよくある大きな反響音そのままブルブル共振する感じではなく、反響音自体を原型を留めないような細かい粒子へ分解して、ゆっくりと減衰しているように聞こえます。この独特の反響音が透明かつ暖色系の独自の音色を作り出しているように思います。

まるでやわらかい素材で包み込まれるようなふわっとした感触があります。全体的な音はハイスピード系ですが音にキツさがないのでどことなく優しさも感じます。他に似たような音がするSPはしらないので独自の個性は際立っているように感じられます。

Magicoと似ていて全く違う音のSPはKrellのLAT1です。かなり前に聞いたことが有るのですがこちらは反響音の消え方がちょっと違います。どちらも響きを細かい粒子に変換して減衰していく事自体は似ているのですが、Krellはもっと硬めの粒子感があり、なおかつシャープな減衰で、まるで僅かにデジタルリバーブをかけたかのような減衰音で、これにより透明感も強調され若干キラキラするような美音系にも感じられます。Magicoとはぜんぜん違う感触です。

ですがどちらも完全に金属のエンクロージャで響きを細かく砕きながらゆっくり減衰させていくという印象は共通しています。個人的にはこの2つを比べるならKrellの方向性のほうが好みです。

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マランツ+B&Wです。新型の800の発表だったのか金曜日なのに人がたくさんいました。ここで出ていた音は繋いでいる機材の性能のせいかガサガサした音であまり良いと思えなかったのですが、良い状態の800シリーズの音の印象と、D3シリーズについて思っていることをかきます。

いままでで一番良い音を聞いたのはとある個人宅で、機種は800Diamondだったと思いますが非常に定位が明確で音の配置とサイズまでがはっきりと見えるような描写力でした。さらに全帯域の速度に全くムラがなく最低音域まで完全にハイスピードな音でした。あのような音は他では聞いたことがありません。このような最高峰の音質がどこでも出ているなら、おそらくいまでもこれは最高のSPなのでしょうが、普通はそこまで鳴らすのはまず無理です。

普通にみかけるB&W800シリーズではあのような超高速の低音は出ておらず、よく見かけるのは遅い低音と早い高音、各ユニットの音質にまとまりがない、帯域ごとに完全にバラバラの音です。このような音が本来の800シリーズの音質でしょう。帯域ごとにユニットの素材も違うしエンクロージャの設計も異なっているのでどうしてもユニット帯域ごとのキャラクターに統一感がなくなります。

このバラバラさがむしろ初心者には異様に分離がよく感じられる要因なのですが、いざ所持して長いこと聞いているとこの帯域のばらつきが気になってきます(以前Nautilus 803を持っていました)。

D3は当然ながら以前のモデルと比較するとこれらの部分は良くなっています。最新のD3だともう低音の重さはほとんど感じなくなっていますし、従来よりもユニットごとのつながりも改善しており、一つ前のモデルより材質の違いによる質感のばらつきもあからさまではなくなったように思います。しかしD3になってから、クオリティと引き換えにいままでの独自の個性も同様になくなったように思います。

いままでの音は上記のようなバラバラでまとまりに欠ける部分はあったのですが、そのかわり他社にはない個性を持っていたとも言えます。特に初代のNautilus 800シリーズが登場したときは価格も現実的で音質も当時の平均的なSPと比べて先進的なSPでした。ですがシリーズがD3へ進化する間に販売価格はどんどん上昇し、先進的な設計という面でも他社のSPに遅れを取るようになってきていると思います。

今ではより価格の安いSPでも箱鳴りを抑えてユニットごとの質感も統一されているようなSPも出てくるようになりましたし、シリーズの価格も上がっているので他の選択肢もたくさん出てきています。そのような中でいまさら現代的な設計により近づけてきたD3シリーズをだしても、過去から連なる800シリーズの中で比較したら最高の仕上がりかもしれませんが、独自の個性を失っただけでそこまで突き抜けていない印象も正直あります。

もし800シリーズを名乗ることが制約になって基本設計を変えることが許されないならば、B&WはD3などではなく全く別に900シリーズなどを新設して、比較的抑えめの価格帯でありながら現代ハイエンドSPの最新設計を実現した全く新しいシリーズと設計のものを発表したほうが良かったのではないかと思います。

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Chordです。DAVE買ったばかりですが一応見に行きました。ここにもB&W D3シリーズがありましたがマランツで聞くよりずっと良い音でしたね。パワーアンプは以前からあるChord社のアナログアンプだと思います。なっていた音は透明感が高く染み渡るような音でした。やはりSPだけではなく上流の音質は重要です。ですがここに置いてあったSPシステムでも高音の綺麗さについてはDAVEの真の実力がでるところまではいっていないように思いました。

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部屋の入口の方にHugoTTが置いてありました。思っていたよりもはるかにでかいです。実はTTはここで初めて聞きました。ヘッドフォンなのでじっくり聞けるのは良いのですが音源が変更できず一曲しか聞けなかったので正確ではないかもしれませんが、隣においてあるDAVEと比べると高音に癖があって描写も荒いように感じられてしまいました。HugoTTも決して安くはないので、ここまで性能差があると頑張ってDAVEまで行ったほうが幸せではないかと思います。

一つ特徴的だったのは低音です。Hugoは薄口で物足りない低音だったのですがTTでは量感があってゆったりとして弾力のある低音でした。しかしそこはHugoなので濁った音ではなく分離はよく見通しの良い低域のままスピードだけ落とした印象です。DAVEは早くスマートな低音なので、それと比較するとTTは低音に独自の世界観があります。これはこれで好きな人がいそうな質感なのでクオリティ重視じゃなくて質感重視であえてこれを選ぶのもありかもしれません。

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この日最後はWilson+MSB+ダゴスティーノという組み合わせです。良い音が出ていたと思います。

Wilson Audio自体が中高音の描写に関して個人的にかなり理想のSPメーカーだったりします。見た目は嫌いなのですが音は好みです。まるでとろけるような粒子感のない透明な高音が非常に良いです。このあたりはDAVEと組み合わせても高音の質感に矛盾がなく相性は良いと思っています。

ただ最大の欠点はほとんどのモデルで低音がビビってしまうことです。いままでずっと聞いてきた中ではAlexiaが唯一低音がビビっていないSPで、それ以外のモデルはAlexandriaですら低音がビビっているように感じられました。Wilson Audioはもともと箱の響きを音に載せないことが強みだと思うので、低音で箱が振動したときにはその均整が完全に崩れてしまいます。なのでAvalonとは違い絶対に箱が鳴らない音量の範囲でしか鳴らせないSPである、ということになりそうです。

この日のAlexxもなかなか良かったですが、価格もサイズも現実的ではないのでこれを導入する日は永遠に来ないと思います。Alexxは多分ですけどAlexiaの次に低音が安定していた印象です。一般家屋だとSashaサイズでもっと低音に余裕があれば良いのですが、残念ながらそういうモデルは無いので買うならやはりAlexiaです。Alexiaはサイズも現実的で低音も高音も欠点を全く感じなかったので本当に欲しいSPではありますが、予算的にも出回っている数量的にもまず不可能でしょうね。

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Select DACです。思っていたよりかなり大きいです。サイズ感がわかるように手前にA4のカタログをおいてあります。普通のフルサイズよりちょっと幅も大きそうです。エイリアンの構造物とか古代生物みたいなデザインと合わさって実物は異様な迫力がありました。

肝心のSelect DACの音質はどうだったのかというと、システムの一部でしかありませんので単体の音質は正直よくわかりませんでした。ただ最後にDACからアナログへ差し替えて曲を掛けてくれたので、実力のほんの一部は見ることが出来ました。このDACの出音はなんとアナログとくらべて全く失うものがない印象でした。直前にDACで出力されていたのは古いデジタル録音のはずなのですが、ある意味アナログよりアナログらしい音がSelect DACからは出ていたように思います。普通ならデジタルっぽさが見えやすい音源だったと思うのですが、アナログへ差し替えても質感の違和感がなさすぎて怖いです。

ということでSelect DACはアナログと比較しても全く違和感がなく、むしろアナログより高品質なアナログ?のような音がしていたので、全く真の実力が見えない底知れないDACだということだけはわかりました。ブラックホールみたいな未知への畏怖を感じるDACです。宇宙人が作ったDACって言われても見た目とか音的にそんな感じがしてしまいそうですかね。これは一度ほかのDACと比較してみたいものです。

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EARです。ここは完全に独自の世界です。個人的に真空管はそれほど好きじゃないのですがEARは聞かせます。好みではないが確かな説得力が有るというのは相当の実力がある証拠です。非常にレベルが上ってくると好みを超越した絶対的な説得力が出てきますがEARはそれを持っています。EARは何を聞いても悪いと思ったことがありません。それだけ圧倒的な世界観を構築しています。

音は明らかに個性的で、原音忠実とか無色透明とは程遠い方向性です。かなり濃厚でどろっとしている雰囲気があります。古いジャズとか艶めかしいボーカルの曲とかが合いそうです。ただし重要な事があります。この説明だけだと典型的な見通しの悪い、濁った質の悪いアナログとか真空管のイメージとかぶってしまうのですが、EARは優れた透明感がありアナログの質感と両立しています。そこは重要な違いです。

現代ハイエンドの典型的な描写がアクリルとかガラスのような硬質なものを透明に磨き上げて風景を見ているイメージなのですが、EARはそうじゃなくて粘性がありながらもかなり透明度の高い液体がゆらゆらゆれている水面ごしに風景を見ている感じでしょうか?表現が難しいです。決して忠実ではないとわかっていてもその音は心地よいのです。

悪い真空管やアナログは水面が不純物だらけで濁っているのですが、EARは真空管でありながらもレベルの低い価格だけのハイエンド機よりおそらく透明度が高いです。なのでEARはオーケストラとかも良い雰囲気でなると思いますが、音数が少ない曲のほうが一つ一つの音色にじっくり集中できていいでしょうね。とにかく理屈じゃない魅力があります。

さて、今年はこれで終わりなのですが、せっかくSPについての感想がまとまっていますので、今年は見れなかったけれども、過去に何度も聞いて印象に残っているSPについてもかきます。

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Vivid AudioのGiyaシリーズです。この写真はG1です。このときはConstellation Audioのフルセットで鳴らしていたようです。

真のハイエンドの構成、そして部屋の広さも申し分ないのですが、G1は非常に鳴らすのが難しい印象です。この部屋の広さとアンプを持ってきてもギリギリG1の低音の暴走を抑えている感じがしました。結局この日はかなり素晴らしい鳴りっぷりだったのですがG1はもっとパワーと部屋を要求しているように感じられてしまいました。

唯一このSPが本気で鳴っていたと感じたのはダイナミックオーディオのマラソン試聴会でSoulutionフルセットで鳴らした時だけです。あのときはさすがに無理やり押さえている感じはなかったです。記憶では確かブラスバンドの曲をステージ上でSPで再現すると言って、お寺の広いホールの上から相当の大音量を鳴らしていたのですが、広さはむしろあれくらいでちょうどよかったのかもしれません。ですがSPはユニットが動かせる空気の量は物理的限界もあるので、結局は生ブラスのパワーを本当に再現するほどの余裕はなかったと思いますけれども、相当に良かったです。

これらからわかるようにG1はとてもじゃないですが普通の一般家屋に入れて鳴らすSPではないと思います。おそらく低音が暴走してまともに音楽がまとまるイメージがありません。それくらい難しいスピーカだと思いました。G2もなかなか難しそうですからG3くらいでようやくハイエンドアンプと普通の部屋の組み合わせでも手懐けることが出来るレベルじゃないでしょうか。

以上より、Vivid AudioのG1は本気を出したら凄いと思うのですが、そのような姿はめったに見られるものではありません。とにかく普段は気まぐれな暴れん坊というイメージが定着しています。真の実力を出すためには部屋を含めた莫大な投資が必要でしょう。SPは背伸びせず部屋にあったものを使うのが大事ということを強く感じさせる体験でした。同じシリーズのSPがこの性格をそのまま譲り受けているとしたらG3でも狭い室内で手懐けるのは大変だと思います。

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TADです。国産では珍しく非常に突き抜けた音楽性を持つのがTADだと思っています。

ここでは単体のコンポーネントではなく、オールTADシステムの音の印象についてかきたいと思います。TADは低音の安定感が最大の強さだと思っています。このイベントだけではなく、別の場所でのイベントでもすべて同じ印象だったので間違いがないと思っていますが、彼らは低音については相当妥協なく突き詰めているような印象です。設計でも相当の物量作戦を行っていてそれが徹底しています。

反面高音についてはやや荒々しい部分もあって、緻密な描写からは遠く、高域の質感に対してはある種の割り切りすら感じるので野性的な荒さが見え隠れしています。といっても普段の音調は常に冷静で、そのような野性味は前には出てくるわけではありません。高音の粗さも冷静さの影に隠れる個性なのですが、そういう側面をハッキリと持ち合わせている印象です。イメージで言えばスーツを着込んだ精密動作の出来ない太マッチョで、しかも普段は冷静なのですがキレたら見境がなさそうなタイプです。

TADの低音の安定感、揺るがなさはは一見YGとも通じるところがありますが、YGはもっと精密動作の出来るマッチョな感じです。でもTADとYGの相性はそんなに悪くないような気がします。

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最後にソナスです。やっぱりフランコセルブリン氏が設計していた頃のSPが良いです。この写真とは別の年でSoulution+ストラディバリ限定モデルという組み合わせを聞いたことがありますが、この組み合わせは高性能で明瞭な音でありながらも、どことなくゆとりも感じられました。「音楽を聞かせるという意味で高性能なSP」だと思います。

オーケストラのホールで言うとこのストラディバリの頃はホールの真ん中くらいに座っている印象で、最もバランスが取れているように思います。最近のソナスはかなり現代的な方向性にシフトしていて直接音がより豊富になった印象で、ホールで前のほうに座るようになった感じです。逆に独立後のフランコセルブリンのktemaなんかはホールの真ん中どころかもっと後ろの方で聞いているような感じでした。実際にそういう音というわけではないのですが、なんとなく凄く単純化した比較だとそういう感じです。

完成度はだいぶ違いますが、ストラディバリの音はある意味Linnと似ています。基本的には落ち着きのある音です。しかしLinnよりもさらに刺激的な響きや緊張感は抑えられており、低音も高音もいやな音がするセッティングはほとんど聞いたことがありません。なので場所や接続機材を選ばずに安定した実力を発揮しやすいということでしょう。購入するならこういうところも重要だと思います。自宅でセッティングしたときの難易度は低いほうが良いです。方向性が似ていても安定した音を聞かせることが少ないLinnとは対照的です。

また大型のSPでよくある低音のビビリが不思議と気にならないのも特徴です。たしかに響きはあるのですが、その響きに説得力が有って必然的に音楽に活かしているということだと思っています。このSPと対面するときは大抵響きを気にするのではなく音楽を聞いています。このあたりのチューニングは職人芸ですね。これより分離や性能が良いSPなら他に沢山あると思うのですが、これはそういう部分よりも気づくと音楽を聞いている、そんなSPです。

もちろん何でも得意なSPではないので合わない曲をかけたときは欠点が気になると思うのですが、これはそういうSPではないと思います。

以上です。

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Chord DAVE来ました!(とても高額なDAC)

自作ノウハウとは直接関係ない記事なのでオーディオ部ページじゃなくてBlogにかきます。

オーディオインターフェースの比較ページで実は購入してしまったと書いたのですが、ついにDAVE来ました!これは貸出機じゃなくて、購入です。かなり高額品ですので飛び降りる覚悟が必要でした…。なので、これから開封したり改造しても怒られないぞ、と思いながらも超高額品なので当分そんなことは出来そうにありません。

今回はDAVEの再生音をレコーディングした音のアップ、簡易測定値、音質の特徴について前回よりもっと詳しくレビュー、あとはこちらのAK4495Sと比較について触れてみたいと思います。DAVEの音質のレビューは以前にも書いておりますが、前回は店頭で聞き慣れない曲でしたので正確ではない部分がありました。しかし今度はじっくり長時間かけて耳を鳴らした結果について書きたいと思います。

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Innocent Key オーディオ部

私立イノキー学園オーディオ部~紹介編

#オーディオ部はフィクションです。実在のメンバーとは関係があるようでありません!

■ Innocent Key オーディオ部とは?

私立イノキー学園の片隅、部活棟のすみっこでひっそりと活動するInnocent Keyオーディオ部。メンバーは、耳の感度がズバ抜けて良いオーディオマニアにして唯一の開発部員「ブチョー」、ちょっとミーハーで美少女大好きなマネージャー「ココタン」、部室を間違えた所為で無理やり入部させられたズブの素人マネージャー「アイヒメ」。耳の感度向上合宿!?  地獄の量産スパイラル!? 目指せヘッドホン祭出展!?!?! 音楽が大好きなデコボコメンバー3人が織りなす、ハイファイでSN比グイグイなオーディオライフが今日もまた繰り広げられる…!

Continue reading “私立イノキー学園オーディオ部~紹介編”

chorddavefront

Chord DAVEと他のDAC試聴してきました

2016年9月 購入後のレビューあっぷしました

久しぶりにオーディオ試聴をしてきました。御茶ノ水オーディオユニオンでChord DAVEの展示があったので、厳密比較のため自分のヘッドフォン+音源を持参できいてきました。ショップさまには高額機器を快く試聴をさせていただき感謝いたします。

結論から言えばDAVEは予想よりすごかったです。価格はとても高いのですがさすがにHugoとは次元が違いました。Hugoでは前回の厳密試聴の結果、自作AK4495S-DACのほうが概ね良かったわけですが、多分ですけどDAVEと比較したら情報量とか解像度については自作DACのほうが不利そうでした。いままでこの部分について集中的に取り組んできたのですが今回はやられている感じがします。

そして単なる解像度以上に、いくつか印象的だったことがあったので、それについて詳しく書きたいとおもいます。DAVEについてはまだまだネットの情報では突っ込んだ試聴レビューが少ないですので、少しでも参考になればと思うところです。とはいえ一個人の感想でしかないですから、いつもどおり内容の信憑性については話半分にてお願いします。

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imgIndex2016s

[M3]AK4495S DAC展示、ミックスキット、オーディオキット

予定していたSRC、電子ボリュームキットは諸事情で延期になりました。すみません。

今回は実質yohine Best Worksとなるミックスキット集、オーディオキット配布です。電源がある場所なので自作AK4495S-DACの実機試聴も行います。いつものCD類はほんのちょっとだけ持って行きますけど、今回はCDメインのイベントとは考えていませんので、あまり期待しないで下さい。CD関係は次の例大祭になります。

Innocent Keyオーディオ部 第二展示場2F コ-31a

配置はここみたいです。Twitterで告知しているみたいなので知っている人は知っているかと思います。以下、DACの試聴案内、ミックスキットのクロスフェードと詳細、オーディオキットの予定について詳細です。

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