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ファイナルファンタジー15感想

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冬コミの告知もあがりました。それとは全く関係ないのですがFF15です。IKでもFF15のようにいつまでも完成しないFINAL幻想っていう作品をやりましたね。これを最近までちょこちょこやってました。実は今回の冬コミの新作ゆるポカで曲を作っていただいている塚越さんにFF15のレビューを頼まれましたのでかきました。ネタバレ少しだけあるので見たくない方はご注意を。

FF15は残念ながら今回の世界売上を見ると、もしかしたらもうこれで国産では最後かもしれない大作の据え置きゲームですね…。このようなゲームが作られなくなってしまうことは時代の流れなのかもしれないですが、今作の国内での評判や売上を見る限りだともう今後は厳しいかもしれません。

個人的にガチャとか単純作業のスマホゲーが大嫌いなのでああいう作品ばっかり売れる=作られるようになることが恐ろしいです。なのできっちり作り込んだ据え置きゲームは応援したいと思っています。おそらく今作は本当に素晴らしい仕上がりではないだろうなって直感はあったものの、売れないと最後になってしまうかもしれない大作国産ゲームということで、応援の意味を込めて映画付きのデラックス版を購入しました。

結果として良かった部分もありました。予想よりかなり酷かった部分もありました。だいたい印象だと70点くらいの点数付けがすごく納得出来ます。残念なところもありますが良かったところもあります。超個人的な意見なのですけど、それぞれ書いていきます。超長文です。

2016年12月28日追記分

こちらに凄いわかりやすいストーリ解説がありました。これをみて納得できる部分もありました。内容は100%ネタバレです。途中経過や経緯については初見だとわからない部分があったので一度しかプレイしていない方におすすめの記事です。FF15のラスト部分は強引に納得させられる強さがありましたが、本編後半部がもっと充実していたら本当はもっと強い感動を引き起こせたと思うので勿体無いです。

FF15ストーリーとあらすじまとめ(ネタバレ注意!)プレイしてみて評価と感想。versus13との違いはどこ?

他のレビューで良く記載されている内容について個人的な意見をかきます。

ロードについて

ウィッチャー3もフォールアウト4もロードが長かったので全く気にしていませんでした(なので書いていませんでした)。そもそも最新の緻密なグラフィクスかつ遠景描写まであるオープンワールドのゲームでファーストトラベル時やゲームオーバー時のロード時間を速くするのはかなり難しいでしょう。

普段プレイヤーが操作するときは移動がゆっくりのためロードを見かけ上なくせますが、あれは裏でデータを少しずつ破棄しながら読み込んでるだけです。だからファーストトラベルしたときはこれらをまとめてロードする必要があります。なにしろ全部のマップの近景データはメモリに入り切りません。ファーストトラベルの場合は遠くの場所へ近景と遠景のデータも一気に全部入れ替える必要があるから待ち時間のあるロードが発生しているはずです。

これを無くすためにはマシンスペックを上げるしかありません。ゲーム機でもメインメモリが64GBとかあればマップデータほとんどRAMに読み込み出来ると思いますのでHDDからデータを読むよりも相当ロードは早くなるでしょう。でもほとんどの人はロードを無くすためにそのようなスペックの高額ゲーム機を買うとも思えないので、やっぱりロードは早くならないと思います。

超美麗の3Dグラフィック、マップが広く遠景まで見渡せる、かつ自由度の高いゲームでファーストトラベルが早いとかありえないです。通常移動でロードがまったく発生しないなら十分制作側は頑張っていると思います。2DのRPGとかと比べてロードが遅いのはデータ量が違うので当たり前です。高級料亭のフルコースが牛丼より早くて安いなんてありえないのです。

バグについて

FF15は海外の大作と比べてバグは多くない、少ない方だと感じました。

広大なマップ、複雑なシステムになればバグは増えます。なので最低限メインシナリオ進行不可、いきなりフリーズしてしまうようなバグ以外はある程度大目に見てあげましょう。メーカーも完璧なデバッグのために莫大な時間をかけるならその分ゲームバランスやゲーム体験の充実の方にリソースを使ってほしいです。

少々のバグも楽しみのうちくらいのほうがゲームを楽しめる確率があがります。なぜなら、そういう姿勢のユーザーが増えればメーカーもデバッグ時間を削減できるので、その分だけゲーム体験が向上したりボリュームが増えるかもしれないからです。

オープンワールドへのチャレンジ

今回はオープンワールドにチャレンジということですが、まずオープンワールドってなんだろうってところから考えてみます。

ちなみに自分はPS3をパスしているので、今までにやったこの手のゲームは

  • Assasin’s Creed 4&Unity
  • GTA5
  • Fallout4
  • Witcher3
  • Infamous2
  • Watch Dogs1
  • Shadow of Mordor
  • Dragon age inquisition(これはちょっと違いますが)

ってところです。どんなオープンワールドもやりこんでいるという訳ではないですが、一応オープンワールドを語れる最低限くらいの作品はプレイしているかなというところです。意外とFF15はやったけどそれ以外の海外オープンワールド殆どやったことがないって人もいるのではないかと思います。

オープンワールドと言われる作品でよくある特徴を上げてみます。

  • 世界が一枚のエリアでつながっている。街やダンジョンの切り替えが少ないか存在しない
  • 行動の制約が少ない。ゲーム本編(メインストーリ)と関係なくいつでも好きなところへ移動できる
  • ゲーム本編と関係ない、収集要素、サブイベント、チャレンジ要素、ミニゲームなどがある
  • マップ上に上記の収集要素やサブイベントのアイコンが配置してあって好きな順番で攻略していく
  • ゲーム本編を進めたい時は好きなときにマップの目標へ行くと始まる

だいたいこんな感じです。

いままでのプレイ体験から感じているのは、世界やフィールドが次々と変化していくようなドラマチックな演出とオープンワールドは相性が悪いことです。実際上記のほとんどの作品はひとつのフィールドで大幅な世界観の変化はなく、概ねどこへ行っても似たような景色だったり建物が続いています。GTAやWatch Dogsなんかも一応郊外と都会の両方がありますがあれもモデルとなっているのはアメリカの1地域です。またストーリ上でどんな劇的な展開があってもそのクエストが終わったら、静かないつものオープンワールドの風景に必ず帰ってきます。

次に典型的なオープンワールドのシームレスなフィールドでは、全く違う国家が同居しているようなことが基本的にないです。FF15のように別の国や別の文化を持つ街がオープンワールドのフィールドで同居するっていうのは、リアル世界に近いグラフィック表現であるほど(プレイヤーはリアル世界を基準に考えるので)違和感なく仕上げることが非常に難しいと思われます。

このなかだと例外はドラゴンエイジでこれは純粋なオープンワールドではありません。オープンワールドスタイルの個別フィールドが10個位あって、それぞれのフィールドによって風景や状況が一変します。なのでドラゴンエイジだけは実は別物です。ですがこの作品はそれも含めた意図的な設計(詳しく書くと長くなるのでかけませんが)を含めた名作だったと思います。ドラゴンエイジの良さは世界の圧倒的な重厚、セリフやシナリオ密度、ゲーム設計と設定とシナリオのバランスの良さにあります。このように名作の条件にオープンワールドかどうかは無関係で、表現したい方向次第では完全なオープンワールドである必要がないし、どれだけ不要な要素を切り捨てて選別できるかがより重要です。

例に上げた中であまり良くなかった実例はインファマス2でしょうか。これはオープンワールドとは食合せが悪かったように思います。超能力を持つ主人公が街で暴れるって内容ですが、超能力の凄さやインパクトとくらべて実際に街で出来ることが少なく単調さにすぐ飽きてしまいました。幸いシナリオも短かったので出来ることの少なさとシナリオのバランスはそこそこ取れていたと思いますが、超能力のような完全に現実離れした能力は最初はインパクトがあるものの同じことしか出来ないとわかると落胆も大きく、現実的でフラットな(変化や起伏に乏しい)オープンワールドとあまり相性が良いと思いませんでした。

今回のFF15の場合も色々な国や地域が登場する必要があり、全体を通して劇的な展開が必要になりますので根本的にリアルで単調なオープンワールドとは相性が悪いでしょう。しかも若者が世界を救うというシリーズの至上命題があるので、写実的なグラフィックと世界観でありながら世界を救う説得力を持たせないといけません。

広大な世界を国をまたいで旅をして、しかも神様と魔法が出て来るような世界を救うオープンワールドなんて超野心的すぎて誰も実現できていません。おそらく真面目なオープンワールドとしてフィールドをシームレスにして上記のようなドラマチックかつ壮大な展開をさせようとおもったら海外のオープンワールド大作の2-3本くらいの手間がかかってしまうと思います。

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ですが結果として今回のように中途半端な仕上がりになるなら最初から完全なオープンワールドは諦めてドラゴンエイジのようなロケーション別のセミオープン程度のスタイルのほうが現実的だったのではないかと思います。今作の場合は現実的な広さで世界観の異なるオープンマップが4箇所(インソムニア、ルシス、オルティシエ、帝国)+クローズドなシナリオ用マップが別個にあれば十分で、超広大なオープンフィールドも巨大な街も要らなかったと思うのです。

世界を救うことと複数の国家がでてくるという条件で一番近いのはドラゴンエイジですが、皮肉なことに最もオープンワールドから遠いのがドラゴンエイジ(何度も書いてますが本当に出来が良い)です。あちらは名作ですが街は狭く個別マップですしフィールドも完全オープンワールドでもないわけで、こんな無理をするならFF15も本格的なオープンワールドの実装は否定しても良かったと思いますね。だからと言って一本道が良いって意味ではありません。トレンドを盲目に追従しすぎることが問題ではないかと思っただけです。FFに課せられた使命は完全なオープンワールドと相性が悪いのではないかと思うだけです。

FF15の仕上がりには明らかに時間不足だった点が見えすぎているので後半はイベントもフィールドもスカスカになってしまいました。開発サイドもここまでボロクソに言われるまでもなく自覚しているでしょうが、本当はやるべきだった演出とかやりたかったことが山ほどあったでしょうけど、多分当初の壮大過ぎる計画があまりにも途方もなさすぎて、結局ほとんど実現できなかったのではないかと思うところです。

ですが彼らがやろうとしていたことは海外でも例がないような大規模で野心的な試みにも見えます。正直半分以上は失敗だったかもしれませんが、それにチャレンジする姿勢は評価されるべきと思いました。それを評価しなくなったら本当にこれからは日本からソシャゲしか出なくなってしまいますので…。少なくとも今回作り上げたオープンワールドの土台は今後に活かせるわけですから15-2には上記のようなオープンワールドの強みと弱みを理解した作品に期待したいです。

あとオープンワールドって意外とエリア切り替えがあることを除けばすごい昔のRPG(ドラクエ3とか?)に近いところがあるかもしれません。あのころはフィールドは一枚でどこまでもつながっていました。飛空艇もシンプルなグラフィックで簡単に実現できました。といっても大抵は敵が強かったり移動手段がなくてシナリオの都合でどこへでもは行けないようにはなっていましたけれど。それが初代PSのころから3D表現になった引き換えに殆どのゲームがフィールドも概ね一本道スタイルへ移行してしまいました。でも昨今のオープンワールドが流行になって、ようやく昔のような開かれたフィールドを自由に探索するスタイルへとある種回帰している部分があるようにも思います。これは開発の効率化や現代マシンスペックがあってようやく実現できるようになったのかもしれませんね。

オープンワールド部の評価

FF15のオープンワールド部分で評価すべき部分、改善すべきと思った部分を書きたいと思います。

基本的にFF15のオープンワールド部の仕上がりは平均点くらいじゃないかと思います。自分自身は海外の超名作ばかりやっているのでそれらと比べるといまいちだと感じる部分は多いのですが、実際にはもっと評価の低い作品が沢山あるわけで、それらと比べるとFF15は平均的かちょっと上の仕上がりと思うのです。例えばインファマス2やアサシンクリードユニティよりはFF15のほうがトータルでは面白かったです。

グラフィックについて

グラフィックは現世代でも世界最高峰クラスで間違いないと思います。特に海外のゲームはきれいだけど汚いところも含めてありのままに描写するイメージがありますが、FFのように汚れをあまり感じない描写ってのは現在の海外ハイエンドゲームでは意外と少ない存在です。

そのような世界をゲームで自由に旅出来るだけでも価値があると思うところです。だからこそ記念撮影やキャンプも生きてきます。キャラクターの見た目から敬遠されがりかもしれませんが4人の旅はとても良かったと思います。そんなにホモくさくもないし普通に仲の良い親友というイメージです。この4人が旅をしているシーンは良い意味で印象的なところがたくさんありました。

細かい所の作り込みも素晴らしかったです。普段の何気ない細部がとても良く出来ています。これは海外作品にはない特徴です。有名なキャンプの料理画像のこだわりもそうですが、それ以外にも宿泊時にキャラクターが何かやってたりします。ボタンですぐに飛ばせるシーンなのですがそんなところをやたらと作り込んでたりします。

文章だと分かりにくいので動画をみてもらうのが良さそうです。

ある程度のパターンがありますが毎日こういうシーンがあります。こういう細やかな作り込みはFF15の突出しているところと思います。

サブクエストについて

これはやってみて残念に思った人も多いと思うのですが、本当にどうしようもないような単純すぎるお使いしかないことです。もうこれはクエストといえるようなレベルではなくて真のお使いですね。ストーリは皆無で人物描写や掘り下げるような要素がほぼ0です。

どこの街へいってもモブハントと中身のないお使い(○○をとってきてくれ>収集>持っていく>終わり)ばかりなので、広大で美麗な世界なのに地域ごとの特色が薄く、行く先々の住人にひたすら小間使いばっかりされる印象しかありません。特に主人公の王子が面倒なことが嫌いで精神的に未熟なキャラに見えるので、そこらの住民の雑用でこき使われるようなキャラじゃないと思うのです。このあたりの違和感が半端ないです。王子だけじゃなくただ野菜を取ってきてくれとかのために移動を繰り返す作業が楽しい人がいるのか疑問です。なので自分はサブクエストは中身が無いものばかりとわかった時点でほとんどやりませんでした。

制作スタッフは最近のゲームをちゃんとやっているのでしょうか?サブシナリオに関わるスタッフは是非ウィッチャー3をプレイするべきです。まずはパクリでも良いのでいい部分は取り入れてほしいです。ウィッチャー3も実際には用意されたメカニズムに則って単純作業とお使いをやっているだけなので、プレイヤーがやっている作業は実は毎回同じです。どのような大作でもオープンワールドは基本的に用意されたメカニズムに乗っ取って、用意されたマップ上で同じような作業を繰り返すことしか出来ません

重要なのはいかに単純作業に命を吹き込むかではないでしょうか。

そこに人間のストーリや運命が見えるだけで全然印象が違います。ウィッチャーのサブクエストはそのような人間ドラマが散りばめられています。裏切りや意外すぎる展開もありました。先の展開が気になるので単純作業という気にはならずに引き込まれます。そしてそのような細かいエピソードの積み重ねが同時に世界観の説明と疑似体験になります(人々が何に苦労しているとか、どういう生活や考え方をしているのか等)。

更にウィッチャーで重要なのは主人公ゲラルトの使命とサブクエストのマッチングです。ウィッチャーは魔物狩りで生活している設定なので、FF15のような王子が何故か市民にお使いさせられるような違和感がありません。ウィッチャーは魔物退治を生業とする仕事人なので魔物退治をするのは日常のことだからです。現代のような写実的なゲームでのロールプレイにはこれが超重要と思うところです。例えば王子が人懐っこい人助けが好きだったり生きがいってキャラなら市民のお使いをやっても違和感はありません。

FF15はこのあたりの見せ方がちぐはぐなので真面目な旅のほうはどうも没入できませんでした。オープンワールドでの4人の旅の温度感は基本的には世界を救うような旅ではなくて、気のしれた仲間たちとアウトドアとかちょっとした冒険をしているような感じです。チョコボ乗りたいとか写真撮りたいとかキャンプしたいとか、そういう感じが本来彼らと等身大の行動に見えます。だからそういう描写の部分は凄く良く出来ていたし違和感もなかったです。

しかし逆に重い使命を背負った主人公ノクト+それを支える仲間たちって視点で見ると色々と違和感がありました。そういう重たい使命があるなら正直どうでもいい市民のお使いなんかやっている場合じゃないと思うのです。この辺のオープンワールドのやれることと課せられた使命の食合せが悪いし没入感を削ぎます。重いシナリオならばそれらしい使命を感じさせるクエスト中心で良かったと思います。例えばルシスの復興のために組織を作って人材や資源を集めたり街を帝国から開放する等ですね。王子が祖国の復興のために動くなら違和感ありません。

あとは説明不足気味なメインシナリオを補助するようなクエストがたくさんあったら良かったですね。表舞台に出なかったけれど活躍していた人物と接触(映画であったようなキャラや設定)したり、失われた書物などを調べて帝国やルシスの歴史、世界の真実に少しずつ触れていくというのが良いと思います。

ということでFF15のサブクエストの出来は上記に上げた作品の中でも最低レベルかもしれません。他の作品でも無理やり取ってつけたようなサブクエストが沢山ありましたけど、一応世界観とキャラクターに合った設定でお話仕立てで見せようって意欲は感じました。残念ながらFF15はそのような要素はほとんどありません。

釣りが良かった

多分スタッフに釣りマニアがいたのかなと思うのですが、釣りだけ異様な完成度だと思いました。

単純ですが駆け引きもありますし戦闘より面白い部分もありました。また釣りの良い所はお使いと無縁なことです。クエストは基本的に目の前で釣るだけなのでわざわざ遠くまで移動する必要がありません。釣り場は自分で探す必要はありますが、自発的にいつでも好きなときに釣りが出来ます。アイテムによる成長要素もあるし、種類をコンプリートするような収集要素もあります。

色々なロケーションを活かせること、時間変化による釣れる魚の変化があること、以上から釣りはオープンワールドと相性が良かったです。友人たちと車で旅をしながら釣りをしてキャンプするとか、自分自身は普段アウトドアしないので、そういう非日常も良かったですね。おかげで釣りのクエストは最後までやりました。

遠景描写

次に誰も評価していないところなのですが個人的に関心した点があります。それは風景の描写です。これはグラフィックがきれいって意味ではないです。グラフィックも素晴らしいですがそうではなく、遠景が本当に遠景であることです。

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たとえばウィッチャー3ですがこの赤で丸く囲ってある場所までの距離は見た目より近くにあります。リアルスケールだとこの場所はすごく遠くに見えますが、ゲーム内ではさほど遠くなく、すぐ山頂まで到着することが出来ます。実際の世界だとこの見え方だと相当遠くになります。これはウィッチャー3だけじゃなくてフォールアウト4とかドラゴンエイジでも同じ感じです。分かる人はFF12を思い出してほしいのですが、あれも遠景が真の遠景じゃありませんでしたね。このように大抵のゲームの遠景はリアルな遠景じゃありません。この辺がゲームらしいご都合主義な嘘なのですがFF15はここが違います。

FF15でこの画像と同じように見える場所に行こうと思ったらうんざりするくらい遠いです。とても徒歩で行こうとは思わないくらいです。これは凄いことなのか分からないのですが、間違いなく一番重要なのはそれがゲームとして生きているかどうかです。FF15ではそれがゲーム性として死んでいるのが残念なところです。出来ればこのリアルなスケール感に何かゲーム上の必然性があればもっと良かったです。

リアルスケールの世界を再現する必要があるとか明確な目標がないなら旅の壮大さを演出したいにしても他の方法があったはずです。事実大半のゲームがこのような遠景描写にしない理由はゲーム性や開発期間のバランスが悪くなるからなのではないかと思います。

このような遠景描写は本格的なスケール感のある旅を感じてもらいたかったとかくらいしか思い浮かびませんが、それが原因でフィールドの開発期間が伸びたり、ロケーションの種類が減ったり、デバッグ期間が伸びているのだとしたら本末転倒と思います。それよりもより深く世界観を感じられる出来事だったり、世界を理解できるようなクエストとか、肝心のゲーム体験を充実させることのほうがよほど重要と思います。

どこへ行っても同じような市民やお使いクエストしかない世界になってしまった原因が広大なマップを作る労力だったなら、もっと狭い世界や分割されたマップでも良いので異なる国へ旅にでてクエストを通して異なる世界や異なる住民に触れていく、そして課せられた使命を果たしていくような展開にしたほうが、ユーザー体験としてはよほど世界のスケールを感じられる旅になると思うのです。超広大な世界があっても途中何もなくただ車で通過するだけの空間ならそれは死んだ空間です。

マップの移動手段による問題について

上記のようにFF15のオープンワールドのフィールドは見た目より広いです。ですが広いフィールドはそれだけでは意味がないし、いざ移動することを考えると快適性を奪う要因にもなっています。それをより強く感じるのは移動システムにも問題があるからです。

まず広いから車で移動する必要があるってのはOKです。でも燃料は要らない要素ではないでしょうか。基本的に自由度を下げることはゲームとしての快適性を奪いますので、燃料が切れることがゲーム上で重要な駆け引きではない限り、ただ不便なだけの制約を作ることはクソゲー路線と思います(チャプター13が不評なのも同じ理由です。行き過ぎた制約は不快なだけ)。このゲームにそんな不便さとリアリティ要らないです。じゃあトイレとか食事はどうなのかって考えだしたらキリがないです。そういうのはサバイバルモード?でやりたい人だけがやれば良い内容です。

同様にチョコボも日数制限いらないでしょう。残り日数を気にして予約を追加しないといけないとか、状況によっては出先でチョコボが切れる可能性もあるのは気軽に旅に出る意欲を無くさせるつまらない制約です。特に広すぎるフィールドでは徒歩での移動が絶望的です。荒野を遠くまで移動するならチョコボは唯一の移動手段です。このような重要な移動手段にあまり意味があると思えない制約をつけたのはとても良くないことです。制約にゲーム性や意味があるのかどうか考えてほしいです。チョコボの制約には少なくとも必然性が見えません。

上記の乗り物の快適性とあわせて不必要な制約になっていると感じる点はほかにもあります。

移動手段で一番早いのが車ですので、どうしても道路にある拠点を中心とした動きがメインになります。これはゲームを進行させるための行動をパターン化することでもあるので、ゲームプレイのわかりやすさには貢献していますが、このような移動方式だと広大なフィールドを活かせないし、探索のパターンが単調になりやすい設計でもあります。

なぜなら現状だと、まず道路上の拠点へ車で移動、それから拠点の近くを探索。

このような動きのみになるからです。

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まるでツアー旅行のような感じです。自分で計画する旅行ではありません。もちろんツアーが悪いわけじゃなくて、ツアー旅行以外しにくい設計になっていると思いました。これでは既にオープンワールドの意義は半減しています。

理由を説明しますと、道路も拠点もないような辺境でもオープンワールドなら自由探索の可能性があるはずなのですが、現状ではどこへ行くにも徒歩で行こうとは全く思わないし、チョコボも日数制限があるから途中で切れる心配があります。特にFF15は昼が短い割に夜になるとシガイ(かなり強い敵)が出てくるという設定があります。ちょっと歩いているとすぐ夜になってしまいます。中盤くらいまでは夜は大変危険なので事実上キャンプで宿泊しないといけないのですが、キャンプも決まった場所でしか出来ないものになっていて、場所が用意されていない土地へ探索に行くにはリスクが大きいです。

以上のような制約によって自由な探索行動がかなり制限されているように感じます。それが設計上の狙いなら別に構いませんが、やっぱり広すぎるオープンワールドマップが生きていません。移動が快適でもない、移動の制約もゲーム的な駆け引きになってないため、どうも合理的ではない制約のようにどうしても感じてしまいます。

しかも悪いことに、そのようなほとんど誰も行かないようなただ車で通過するだけの場所も一応徒歩でも移動できる以上、めり込みしないとかエリア外に出られないようにするとか、見た目で粗末なところがないか等、そういうところもきちんと開発&デバッグしなければならないわけですから。これは開発工数の無駄としか思えません。

そしてFF15はオープンワールドといっても行動にいちいち決まり決まったやり方があるイメージです。車は道路を走るもの、夜は街に帰って寝るもの、探索は街の近くでするもの、みたいな常識があってやり方を決められている窮屈な感じです。おそらく作った人たちがきっと真面目なんでしょうね。写真撮影すら誰かに言われて決まった場所で撮影するくらいですからね。本来なら自分で絶景探したりパンツの撮影とかも自由にしたいわけです。

このあたりの制約については主人公自体が運命に縛られて自由のない未来を強いられる展開ですから、ゲーム性と合わせたFF15のテーマが不自由という意味では正しい実装かもしれませんが、それならオープンワールドなんかやめてシナリオと演出に力を入れるべきだったと思います。

話はそれましたが、もし自由探索の強化をするとしたら次のような設定だとプレイしやすいです。

  • 車の乗り降りはスピーディに、燃料は無制限、出来れば平地くらいは自由に走りたい
  • チョコボの日数制限は無くすか、遠隔地でも日数を追加できるチケットみたいなアイテムを用意すべき
  • どこでもキャンプを出来るアイテムを作る(昔のFFにあったような)

せっかくの広大なフィールドだし4人の旅がテーマなのだから、快適に探索ができてフィールド上でも濃密な出会いや発見があったら良かったと思います。時間が足りなかったのでしょうけど…。

最後に、上記より重要度は下がりますが、車のオートドライブも不必要かもしれない要素です。未知の土地に行くときだけは(道に迷う人もいるので)オートドライブやってくれたほうが良いと思いますが、普段はファーストトラベルがあればオートドライブはいらないでしょう。

普段のオートドライブが要らない最大の理由は車に乗るときにいちいちメニューの選択肢が出ることです。あれが快適さを削いでいます。これはロードの長さなどよりずっと重要です。運転はもっとスピーディに乗り降り出来てほしいです。たとえば海外のゲームでよくあるような乗ったらすぐにエンジンがかかって走り出す。降りるときも同様に素早くおりてほしいです。現状だと乗り降りのたびにメニューが出たり喋ったりするので、運転中に何か見つけても乗り降りが面倒で降りなくてもいいやってなってしまいます。

シナリオと世界観

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大体色々なサイトを見て感想を見るとみなさん指摘していますが、本編の説明不足が深刻すぎてほとんど何もわかりませんでした。

一応アニメと映画(最後に見ました)がありますが、どちらも見た上でわからないことが沢山有るのは流石に問題です。特に映画は有料ですから見てない人もいるわけで、有料の映像作品が必須という前提では完成品の据え置きゲームとしては欠陥です。残念ながらFF15の場合はゲーム単体では全くお話が理解できないので、内容を補強するために映像作品が必要どころか映像作品を見てもわからないという現状は相当問題だと思います。

個人的にシナリオやキャラクターは悪いとかつまらないとか言うつもりはないです。そもそも理解できないので良いシナリオだったのかもわかりませんし判断できないからです。多分バックグランドとか目的がわかりやすくなったらそこまで悪い話でもなかったように思います。少なくとも映画は良かったし、アニメも単体で理解できる内容でした。

残念ながらゲームのほうはオープンワールド部はともかく、シナリオは単体作品として成立しているとはいえないと思います。

何がわからないって、とにかく世界観、設定、人物の行動理由が全くつかめないのです。前半でも酷いところがありましたが、特に酷いのは後半一本道になってからです。何やらずっと暗い雰囲気に包まれているし、ノクトパーティ以外の登場人物の行動理由がすべて意味不明すぎて、旅の途中でやめたいかどうか仲間に聞かれるシーンが有るのですが迷わず「もうやめたい」って答えてしまいました

このあたり以降はもう延々と疑問符だらけで途中から笑えてくるレベルで意味不明でした。話も設定もわけがわからないのに加えて仲間と敵がいつの間にか入れ替わったり幻覚のような演出が何度があって、いないはずの人物が本当にいきなり現れたりもするので、余計にわけわからなくなります。このへんノクトがついに中二病こじらせすぎて本当の精神病になったのかって思ったくらいですよ。幻覚とか入れ替わりはどうしてもどうしようもない必然性がない限りやめたほうがいいと思います。

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基本的な設定とかたくさんいる人物達の目的がほとんどわからないまま進むのに、世界を理解するための資料、文献、会話もほとんどないし、基本的にそういう細かいことはほとんど誰も説明してくれないです。このあたりが本当に酷いです。まずゲーム中で補強するべきは重要で基本的な人物と世界観についてです。これは最低限ゲーム内で知ることが出来ることが重要です。時間がなかったにしてもテキストだけでも用意してくれればまだ良かったのですがそれすらありません。

グラフィッカーがこれだけ頑張っているのにゲーム内に文章がほとんどなくて、一体シナリオ担当は何をやっていたのか?と思ってしまいます。

最低限それぞれのキャラクターが何のためにいるのか、神の存在価値と重要性、王家の力と指輪の重要性、ルナフレーナ(ヒロイン)の存在意義。これらをまずは理解してもらえるような作りにすべきだったのではないでしょうか…。それが抜けたまま色々な展開が突然起きていくのでプレイヤーは完全に置いてきぼりになります。

最初から魔法とか奇跡の世界ではあるのかもしれないですが、新宿(インソムニア)を出発してまるで現実のような世界を車で旅行したりキャンプや料理をするのになれてきた頃、いきなり神様が出てきても全くついていけません。神ってなんだ?って現実でいきなり言われたら思いますよね。これは異世界への没入が決定的に足りなかった典型的な結果と思います。

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ゲームをやっていて切実に感じたのは、ルナフレーナ編が必要じゃないかってことです。ルナフレーナの行動の理由とか神様まわりの設定が特にわけわからなかったからです。このあたりはおそらく文章のみだと駄目だと思います。文章ではどうしても関係ない誰かのお話を遠くから見ているような印象になりがちなので、彼女にもっと深く感情移入させるためにはプレイヤーに操作させることが望ましいです。

神様と帝国に縁のある彼女を直接プレイすることで自然に世界観の説明にもなるし、神様とか世界観の理解が深まると思います。これは4人の旅と別で是非入れてほしい要素ですね。いちおう本編の主要人物ですよね。そんな重要人物なのに最初から最後まで何を考えているのかわからないまま終わるのが残念で仕方ありません。

神凪の使命、帝国の過去、来る世界の運命。神の存在と理由。このあたりはもしルナフレーナ編があったら見せ方としても自然だし、わかりやすいのではないかと思うのです。別にこの部分はオープンワールドじゃなくていいです。

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もしやるとしたら、たとえばルナフレーナ編は犬を2匹飼っているので犬と3人パーティで行動してほしいですね。ルナフレーナは治療能力のみで戦闘能力はほとんどないのでやっぱりバトルは犬メインでしょうか。犬は装備を強化できるようになっていてごついアーマーつけた犬にするのも良いし、そうじゃない愛らしい衣装を着せるのも良いでしょう。ノクトのところにワンコが手紙を届けるときもカスタマイズした服で登場したら良いです。

彼女もプレイヤーが育てるキャラクターになれば自然と愛着も湧きますし、色々な行動理由や与えられた運命についても、共感と理解がしやすくなると思います。そのほうがストーリー上の感動はずっと大きかったことでしょう。そしてルナフレーナからノクトに引き継ぐときに彼女が集めた成果物をノクト側で使えるようにすれば真面目にプレイする意義も作れると思います。現シナリオで言えば指輪の能力が変わるとか追加装備がもらえるとかですかね。

次に後半ですが、後半の一本道ルート全体に言えるのは、急ぎ足すぎる展開、唐突で薄っぺらい演出が延々と続くことです。

薄っぺらさとは、たとえば重要なロケーションが出てきても会話をちょっとするだけで終わってしまうことです。どう考えても重要な場所なのですがでほとんど一言二言会話する程度で次のマップへ移動になってしまうのですが、これは普通に考えて明らかにおかしい見せ方です。かなり美しく広大、しかもシナリオ上でも重要なはずの場所がちょっとした会話で終了ですからね…。

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このようなところは本当は色々なイベントが入る予定だったのに何も間に合わなかってしまったことがなんとなく伺えます。このあたりはとにかく時間が足りなかった、おそらく開発状況で致命的な問題が起きてリカバー出来ず、予定も迫っていてシナリオの急な修正をせざるを得なくなり、突貫作業でどうしようもなかったのではないかと思います。

なにしろ帝国サイドはこれ以降、ほとんど人物の描写はなく何も掘り下げされることもなく滅びてしまいます。ここまでやる気のない投げやりなクライマックスはこれほどの大作では普通ありえません。皇帝や将軍などの本来重要な人物との会話やエピソードは本当なら最も盛り上がるはずの場所です。それがなんと何もありません。最初からこのようなシナリオや演出だったとはとても思えないです。結末は同じであっても強大な帝国をやっとのことで倒したらそれが本当の敵ではなかった的な王道だけど普通に盛り上がる展開のほうが良かった筈です。

だから上記のような開発上の重要な問題があり、当初のシナリオを実現出来る見込みが立たず、シナリオの後半をまるごと全面的に突貫作業で変更した結果ではないかと思うのです。そして取り直しとなるべきセリフの収録すらできなかったのではないかと思います。こう考えると後半の薄さや唐突さ、人物の会話の少なさも納得ができます。海外同時リリースを目指していたはずなので多言語の収録のスケジュールの問題=海外の役者の手配ができなかったのでしょうか…。

なので本当は登場するはずだったエピソードとか会話も全部無くなったのではないかと。それは大風呂敷広げていた以下のマップや、国家がたくさん出てくるという構想からも伺えます。登場人物の設定も大幅に変わったような噂話もありますね。このあたりからわかるのは開発が相当困難でそれはもう過酷な状況だったのでしょう…。

是非次は今回のデータや下地を大量に使いまわしてでも良いのできっちりした作品をお願いしたいです。

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おそらくですがオープンワールドの開発が思った以上に大変でシナリオが犠牲になったのでしょうか。それならある程度一本道気味であっても当初のシナリオを実現してオープンワールドはほどほどの実装にしたほうが、後半の印象はずっと良かったかもしれません。

チャプター13について

めちゃくちゃ評判の悪いパートです。上でもかきましたが、ここはノクトの能力のほとんど全てが理不尽に制約されてしまいます。無意味で理不尽でゲーム性の薄い、とても必然性のないダンジョンです。せめて短ければ演出で済むのですが、ここまで長くてねちっこいダンジョンに仕上がっているのはFFとしてはとても異様な状況です。チャプター9くらいからずっと暗い雰囲気が続く中での一番どん底がこの13です。

ここの特徴は

  • 武器がなく、爽快感0
  • 歩くのが遅い
  • 画面と音楽が暗い
  • 道が狭い
  • 単調な作業が続く
  • 寝ている敵が足を突然掴んだり、ホラー的な演出が有る
  • 敵の宰相に館内放送で延々と挑発される

というかなり楽しくないものになっています。理不尽な制約と抑圧が凄い長い間続くのでここでやめた人も多いのではないかと思います。自分もやめようかと何度も思いました。しかし途中で気づいたのですが、もしかしてスタッフの置かれていた境遇じゃないかと思いました。細くて暗い先の見えない道(開発)を何年も続けてきたわけですから、ある種スタッフの鬱憤が作り上げてしまった怨念ダンジョンではないかと思っていまいます。

  • 武器がない=貧弱な開発環境
  • 画面と音楽が暗い=開発現場のテンション
  • 道が狭い=追い詰められてやれることが少ない状況
  • 単調な作業が続く=そのままの意味で
  • ホラー的な演出が有る=突然のバグ、不具合、データ消失、事故
  • 宰相の挑発=上司の挑発と理不尽な命令
  • 歩くのが遅い=開発ペースが遅い

というような比喩ができそうです。まぁこんなものをプレイヤーにやらせてしまうようなら大衆向けゲームとしては終わってます。本来楽しむためにあるゲームがサラリーマンのブラック業務を表現しているだなんて、ほとんど誰もやりたくなくて当然です。