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TempFlex 141-1701でNordost Odin風ケーブルを作る

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今回は自作ケーブルの記事です。使用する線材はTempFlex 141-1701というものです。現在はMolexが会社を買収したのでMolex製です。こう書いてもよくわからないと思うのですが、このTempFlex 141-1701はノードストの上位ケーブルの構造と同じで、1930年台の特許技術の空気絶縁体ケーブルです。

ヴァルハラまでは芯線に対しての個別の外部シールドがありませんが、OdinとこのTempFlex 141-1701は外部シールドがありまして、箔までの構造は全く同じです。(あくまで構造であって材質は同じではないと思います

参考までにこちらはNordostの最上位Odinの断面写真です。本物はとんでもなく高価です。>NORDOST ODIN/XLR1.0m 希望小売価格¥2,376,000 (税込)

odin

ちなみにヴァルハラはこのような内部構造です。こちらは信号個別にはシールドが施されておらず、外部に共通のシールドがあります。この構造さが主なグレード差ということになりそうです。

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そしてこれがTempFlex 141-1701の中身です。購入したケーブルを切って自分で撮影したものです。

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Odinと非常に似ているというか全く同じコンセプトの設計です。これを組み合わせてXLRバランスケーブルを作ってみて、空気録音で比較してみようという記事です。

ちなみにTempFlex 141-1701は太さが4mmあるのでOdinより大分太いケーブルです。高周波特性の絶対性能ならこれより一段細いケーブルのほうが優位です。しかし細い線を使うと低域のパワーが無くなります。だからOdinは細いケーブルを複数まとめているのだと思います。個人的な予想では、細い線を多心構造にすることでレンジの伸びは有利ですが、長さの微妙な誤差は必ず出ますのでそれによる若干の滲みが出来るのではないかと考えています。

ということでとりあえずまずはこれを2本使って実験してみたいと思います。結果がよかったら141-1701より細い086-2201を沢山用意して束ねてみても面白いと思います。

molex

ケーブルの次に重要なのはコネクタですが、今回はあえてオーディオ用ではなくノイトリックのEMC対策品にしました。普通のXLRプラグはシールドが理想構造になっておらず、芯線を100%ガードするような構造になっていません。しかしこのEMCタイプはその辺りを完璧にすることが出来ます。

低周波アナログ回路も半導体によって高周波ノイズを帯域内に変換する性質があるのでEMC対策の影響は無視できないと考えています。TempFlex 141-1701自体が40GHzという超高周波帯域のケーブルですので、このような高周波対策は欠かせないという判断です。もちろん信号自体はオーディオ信号ですからインピーダンスマッチングやコネクタ形状のロスとは別の話です。

このコネクタはシールドにフェライトビーズとCが挿入されますが、信号には何も入らないので信号特性には悪影響がありません。

「EMc neutrik」の画像検索結果

「EMc neutrik」の画像検索結果

組み立て

部材到着から、組み立て中の画像を並べます。

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RCAケーブルも作成(追記:2018年5月7日)

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選択したのはこのコネクタです。RCAで高周波まで考慮したタイプは少ないのですがこの内部構造は高周波にとても向いています。これを使えば音声用としても良いですし、もちろんデジタル用としても高性能にできるかと思います。

こちらでは泊シールド部をシールド接触部の外周に巻き付けて外側シャシーと挟み込むようにしました。ケーブルが一般の同軸線より細いので接触不良を防ぐためです。手間はかかりますが接触はかなりしっかり確保できていると思います。

http://akizukidenshi.com/catalog/g/gC-00055/

このコネクタについてはここに詳しく情報がありました。通常のRCAコネクタとの構造の違いの比較もあります。

http://yoshimoto.a.la9.jp/rcapincable/rcapincable.htm

空気録音による、ケーブルの音質差比較

録音条件はDACとパワーアンプの間のXLRケーブルの交換ですが、現在デジタルチャンデバの導入によってDACとパワーアンプが帯域分割で2台ずつあります。そのため今回の録音は高域側にしかケーブルの影響がありません。具体的には330Hz以上がケーブル交換の対象で、330Hz以下は構成は全く変わっていません。この点ご注意願います。

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実際に音を聞いた印象について書きます。

超ナチュラルで自然体サウンド。力みがなく静かに音が出ては消えていきます。そして余韻に静寂感と揺らぎない芯の強さがあります。余韻は非常に澄んでいます。またスピードの遅さはなく非常に早く空気のように音が出ます。要するにスピードを感じさせないハイスピード、かつ自然で力みのない音です。10万以上のハイエンドケーブルの類はあまり持ってないのであくまで参考程度ですが。

こちらは録音ではなく実際に聞いた印象です。録音でも一部の特徴は取れていると思います。では実際に出来上がったケーブルの音質差を録音してみたので聞いてみてください。

Belden 8412

Nordost BlueHeaven

中華 似非Valhalla

TempFlex 141-1701 + EMCコネクタ

個人的には似非Valhalla、TempFlex 141-1701とアップグレードするに従って大きな飛躍があると感じています。それと比べると8412とBlueHeavenはどちらも似たような音です。アップグレードするほどに微妙な違いが支配的となりより大きな影響に聞こえてしまうということでしょうか…そうだとするとスーパーハイエンドケーブルはこれ以上の巨大な差がある可能性も見えてきました。ハイエンドケーブルの価格が異常事態になっているのもそういう理由なのかもしれません。

次回予告

比較用にBlack Cat CableのXLRを注文済みなので、届いたら空気録音による比較音源としてここに追加します!これも空気絶縁を使った超高速ケーブルの一種だと思われます。

「black cat cable」の画像検索結果

「black cat cable」の画像検索結果

使用楽曲

「たまゆら」主題歌コレクション~卒業写真~より  おかえりなさい

購入場所と購入品目情報

mouserから入手可能です。クレジットがあればOKです。購入明細は以下のとおりです。

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