[転載]デジタルアンプ特性比較と試聴テスト


デジタルアンプ特性比較と試聴テスト

このページは転載で、オリジナルサイトはこちらです。

http://audiokagaku.blog.fc2.com/

貴重なデータのように感じましたのでバックアップとしてこちらにて公開いたします。何故かわかりませんがオリジナルサイトは主様が消してしまったようで今は見れません。現状検索サイトのキャッシュからも全く同じ内容を見ることが出来ますが、もし問題がありましたらばご連絡ください。

また追加ですが、当サイトでもデジタルアンプの比較データを載せているのでついでにここにまとめておきました。ただし特性は音質の全てではなく一部しか表していないことは当サイトで何度も言っている話ですが、念のため断っておきたいと思います。

参考:DDFAの実測特性、UCD方式との比較

参考:ICE-Powerと貴重なデジタルアンプの測定データ

参考:最初の自作!Hypex Ucdパワーアンプ 2010年08月頃

参考:最強のNcoreパワーアンプ 2012年2月

http://web.archive.org/web/20070817050945/http://www.hypex.nl/docs/classeD_393_lores.pdf

http://web.archive.org/web/20070720212803/http://www.hypex.nl/docs/classeD_394_lores.pdf

個人的な感想として以下の記事を見て思ったことは、最近は安くて特性の良い物が出てきているということです。実は10年前でも特性が良い物(UcD、ICE-Power)は海外にありましたが国内にはほぼ入っておらず、価格的にもここまで低価格を狙えるものはありませんでした。しかし現在は同等の特性でありながらも低価格化が進んでいるということでしょう。

デジタルアンプはある程度以上の測定特性がないと聴きづらい傾向があると思っているので、特性の上昇に応じてそのぶんリスニング音質もグレードが上がってきていることと思います。こちらの記事での実際のリスニングの評価点数でもある程度そういう特性に応じた音質傾向があることを示している(高特性のほうが高音質に有利な傾向)ように思います。

ただし上記の記事にも書いてありますが、特性が良い部類のICE-Powerであっても新しいASXシリーズのようにかなり音が悪いと感じているものもあります。今はそのICE-Powerを超える製品がいくつも低価格で出てきている点は凄い時代の進化だと思いました。

最後に、本家のテストでは10点を各項目で詳細に評価していたようなのですが、最後で「まとめて5点満点」という非常に大雑把な評価方法になってしまっている点が残念です。わかりやすい指標を提示しながらも、もう少し詳細なデータも合わせて公表してくれたらより参考になってよかったのではないかと思いました。

6/30追記:余計な想像かもしれませんが、この元ブログはちょっと怪しいなと思い始めています。まずあちこちにリンクが貼られてたのに今は削除されていること。元ブログは記事単発のアップだけでその後すぐに削除され、それ以降もそれ以前も別の記事がアップされていない点。なんかおかしいですね。ここからありえる可能性は2つ考えました。

  1. 崇高な目的があったがメーカーからの苦情などがあって自粛した
  2. 最初から宣伝目的で立ち上げたブログだった

うちがこの記事を転載しているので、こちらに勧告がないなら2でしょうかね。宣伝目的で単発記事のサイトを作るってのは世の中によくあるみたいです。そうなるとこの中で評価が最高のメーカーがやっているということになるのでしょうか。実際このモデルはよく売れているようなので、もしそうならばマーケティングがうまく行っているということになるかと思います。

—————————–以下オリジナルからの引用

背景として

はじまりは昨年、友人からデジタルアンプを譲りうけた事であった。
そもそも私は昔からアナログアンプ派で、デジタルアンプには全く興味が無く、はなからバカにしていたが
暇つぶしに聴いてみたところ明らかに私が10年前に聴いたものとは別のものと感じた。別の友人からも
中華デジタルアンプというものを貸してもらい試聴したが、これは明らかに音質的には
受け入れられるものではなかった。そして、「デジタルアンプ」と全てを一括りにすることはいかがなものか・・・と私は思った。科学的に分析して、電気的特性と音質の関わりを追及したくなり、昨年の忘年会で話題として挙げたところ、思っていた以上に実験参加の表明をいただき彼らの協力のもとに今回のデータを採取した。こういう測定値をもとにした切り口で、趣味のオーディオを評論している人も世の中にいても面白いと思うので、ここに掲示している。実験にわたり各社のデジタルアンプと言われる製品を対象としたが、市場価格で10万円以下のプリメインアンプを実験対象としている。

最近のデジタルアンプは断然音が良くなったのか?

小さくて安くてエコというデジタルアンプのは10年以上前から存在している。
10年前のデジタルアンプはデジタル信号をデジタル変換して増幅を行う為特有のノイズが発生しやすい。もちろんノイズを除去するフィルターがデジタルアンプには組み込まれており、これによって音にはなっているが、細かなニュアンスがつぶされていたり、抑揚感がそがれていたり、音楽の表現を左右する重要な情報を再現できない。また回路構成上、高音がきつく、低音の暴れや狭い音場、音像がなく平面的になることが多い。これらを改善するための技術的進化という側面では、ここに至るまで10年は、やや時間がかかった感じがするが、やっとまともなものが世に出てきたのは喜ぶべきことかもしれない。

実験対象のプリメインアンプ

以下、デジタルアンプ搭載の6製品を試験対象とした。
TEAC AI-301DA
TEAC AX-501
ONKYO A-5VL
Pioneer A-50
Denon DRA-F109
Denon PMA-50

電気特性比較

計測器メーカーに勤める友人と興味を持つ有志に協力してもらい、実測による電気特性比較を行った。各メーカーが公開している製品仕様では、測定条件もまばらな事が多い為、全て条件を一致させての比較となっている。また計測後プリメインアンプを分解し使用されているデバイスの確認も行っている。面白い事にアンプモジュールとして販売しているものを、そのまま製品に取り入れているメーカーもあれば、チップセットを独自に使いこなしているメーカーもある。したがって、デバイスのデータブックの仕様と製品上の仕様の差異は必然的に生まれるはずである。ヘッドフォンアンプが活性化していおり、DACチップの音質特性評価を行ったサイトは多数あるが、デジタルアンプに目を向けたサイトは少ないのではないだろうか。 評価順番としては試聴を各人持ち回りで約3ヶ月行った後に、電気的測定を行った。測定の結果を純粋に評価したものが「電気的特性評点」となる。プリメインアンプ各製品の実測定は以下の機器を使用した。

試聴評価

試聴対象のプリメインアンプ6台を約2ヶ月にわたり、オーディオ趣味の会の有志5名の各人の試聴室にて持ち回りにて評価を行った。スピーカー・電源・ケーブルアクセサリ類・再生機・音源ソースは、各人が日常アナログアンプで聴いているものを使った。(各人の再生環境は20万円位のシステムから1千万超のシステムまで様々なので、詳細は割愛する)

5人の感想を纏めたものを以下に示す。
評点の内訳としては、①音のバランス ②音域の広さ ③音の分解能(高音域の低下有無、波形歪の有無、雑音) ④ピークの存在 ⑤音の鮮度 ⑥低域の解像度 のアンケート結果の統計を10点満点でとり、総合的に5段階評価とした。

TEAC AI-301DA  (2014年 3月発売) 
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AI-301DA製品仕様はこちら

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Texas Instruments社 PCM1795

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ICEPower社 50ASX2 アンプモジュール

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ICEPower社 50ASX2 アンプモジュールのTHD+N vs Power 特性

DACとアナログ入力のデジタルアンプの組合せ

鮮度や解像度の高さが際立ち、S/Nの良さも相まってシャープな音像描写。
リリースの収束も早く、低域の押し出しはタイトな傾向だがもう少し欲しいところ。
硬質でクリアな高域描写が目立つが音場は澄んでおり、ボーカルの定位はピンフォーカスに決まる。
アコースティックギターやストリングスのハーモニクスは分離よく、倍音のきらめきも強い。
音像はソリッドで鋭く立ち上がり肉付きが少し感じられる。
長時間のリスニングでも疲れにくい耳あたりの良いサウンド。

電気的特性評点
試聴評点★★★

TEAC AX-501  (2013年 10月発売) 
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AX-501製品仕様はこちら

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Abletech社 ALC0240アンプモジュール

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able0230 thd power

アナログ入力のデジタルアンプ (製品にデジタル入力は無いため、DACは不必要)

どの音域にも動き、速さが感じられ鮮度の高いサウンドを引き出してくれる。
木管楽器と弦楽器の音色にはなめらかな感触があり、角ばった音は出していない。
スピードは速いが質感はなめらかというハイレゾ音源に共通する特徴を再現している。
ピアノは重心が低めの落ち着いた音色に特徴があり、特に中低域は厚みのある豊かな響きで和音をしっかり
支えるという印象。オーケストラもそうだが、各音域のセパレーションが高く、十分な解像度を確保している。

電気的特性評点
試聴評点★★★★

ONKYO A-5VL (2009年 6月発売)
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A-5VL製品仕様はこちら

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Texas Instruments社 PCM1796

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Onkyo社 VL Digital ディスクリート回路

explanation - VL Digital

DACとアナログ入力のデジタルアンプの組合せ

クールかつウェットな質感描写傾向だが低域は弾力良い肉付き感を持つ。
ハリ艶よく分解能の高く、ローエンドは引き締まり音場はクリアで広がり豊かである。
ボーカルは潤いある口元がスマートに浮かび上がり、ピアノのハーモニクスも豊かに響く。
弦楽器はハリ良く華やいだ余韻を聴かせる。ウッドベースはむちっとした弾力
を持ち程よくアナログ的な厚みを感じることが出来る。

電気的特性評点
試聴評点★★

Pioneer A-50 (2012年 10月発売)
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A-70製品仕様はこちら

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ESS Technology社 ES9011S

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International Rectifier 社 IRS20955 + IRF6645 チップセット

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IR thdn power

DACとアナログ入力のデジタルアンプの組合せ

透明感の高い、端正なトーンが基調だ。スピーカーのウーファーを動かす駆動力が強く、
輪郭のはっきりとした、あえて言えば馬力感のある低音が印象的だ。
中高音域に存在感の高い帯域があり、それが音像の輪郭を積極的に描いてくる点もキャラが立っている。
高解像度でクリアーな音色を持ち、全ての音の輪郭をクッキリ描くタイプ。見晴らしがよくすがすがしい音が特徴で、組み合わせるスピーカーによってはドライでクールな音になることもある。

電気的特性評点
試聴評点★★★★

Denon DRA-F109 (2012年 8月発売)
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DRA-F109製品仕様はこちら

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Texas Instruments社 TAS5508 + TAS5142 チップセット

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フルデジタルアンプ

なかなかの良質さを保っている。解像度感は及第点だが、丁寧な階調表現とメリハリの良さを同居させた絶妙なバランス、駆動力もなかなか良い。やや中高域よりのバランスと感じられるが、小音量でもこのサウンドのバランスが崩れていないのが良い。ピアノのシングルトーンのアタック感が鮮烈に立ち上がる。ベースにもうすこしタイトさが欲しいところ。

電気的特性評点
試聴評点★★

Denon PMA-50 (2015年 1月発売)
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CSR社 CSRA6600 + CSRA6601 チップセット

CSR DDFA diagram

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フルデジタルアンプ

とにかく精密でクリア研ぎ澄まされたサウンドの切れ味を感じる。レンジは広く、倍音がハリ良く豊かで、濃密で厚みのあるサウンド傾向。エレキのディストーションはリッチな響きで、ストリングスも鮮やか。ベースは芯があるが弾力良く、余韻の正確性も感じる。DSDでは音像の厚みをそのままに全体の分離度が向上。奥行や空間の浮き立ちも自然に感じられる。ボーカルは肉厚で鮮度良し。きめの細やかな解像度の良さ、高密度な音像と倍音再現が実に魅力的であり、音の鮮度が高くアタック感を強調した鮮やかなシンバルが聴け、ベースも極太である。トランペットとテナーサックスでは曲によって切れ味の良い響きが噴出してくるような思いがする。これはレスポンスの高さの裏づけと言える。

電気的特性評点
試聴評点★★★★★

結果と感想

テクニクスはSU-C700eの発売を予定しているが、プリメインデジタルアンプにて
パナソニック(LincsD)ヤマハ(ミニコンポでデジタルアンプ)、ソニー(ミニコンポでSマスター)、マランツ(ミニコンポで
TAS5508 TAS5142)の参入は?

調査資料

THD+Nとは
THD+N特性は、正確には「Total Harmonic Distortion + Noise(全高調波歪み率+雑音)特性」で、「歪み率」や「高調波歪み」といった表現が使われるケースもある。オーディオ特性の中でも最も音質との相関が高く、非直線性に起因する精度を表わす重要な特性である。
再生信号は素子/回路伝達特性の非直線性によって、2次、3次、4次……の高調波が発生する。同時に熱雑音やショットノイズなどの雑音も加わることになる。これら高調波の総合(通常は7次~9次程度まで)である全高調波(THD)と雑音(N)との総合がTHD+Nという指標で定義される

S/Nとは
S/N比は、「Signal to Noise Ratio」。日本語表示では信号対雑音比で、単純にフルスケール信号Sと無信号時のノイズ(雑音)Nとの比であり、下式で定義される。
SNR=20Log(S/N)(dB)
無信号時のノイズであるので、通常はアナログ回路の総合的な熱雑音やアナログ回路に回り込んだ周辺ノイズとの総合がノイズNとなり、量子化ノイズNqの影響は受けない。従って、16ビット量子化/24ビット量子化に関係無いものとなる。ただし、サンプリングレート・fsに対しては動作速度が高速になるに従い、スイッチングノイズなどの影響も受ける。コンバーターICモデルで異なるのは当然であるが、1~2dB程度の特性変化がある。

周波数特性とは
音圧振幅が、周波数ごとにどう変化するのかを周波数ごとに二次元平面上にプロットしたもの。

残留ノイズとは
残留ノイズとは、電気音響設備に起因するノイズレベルを示す指標。信号を入力せずに拡声状態にした音響設備から出るノイズに関する評価。

ダンピングファクターとは
ダンピングファクター(DF)とはパワーアンプのスピーカーに対する制動力を表すと考えられている指標で、一般にパワーアンプの出力インピーダンスとスピーカーのインピーダンスの比で表される。
DF=Zsp(Ω)/Zamp(Ω)
ここでZspはスピーカーのインピーダンス、Zampはパワーアンプの出力インピーダンス。
一般的なに半導体アンプで100程度の値を示し、この場合スピーカーのインピーダンス8Ωに対して、パワーアンプの出力インピーダンスは80mΩである事を意味する。
ダンピングファクター(DF)の数値はアンプのスピーカーに対する制動力の性能をあらわす。
具体的には、アンプの出力インピーダンスがスピーカーのインピーダンスに対して、どれだけ小さいかを数値にしたもので、例えば8Ω負荷時のダンピングファクターが100のアンプの出力インピーダンスは8Ω÷100=0.08Ωとなる。ダンピングファクターの値が小さいと、アンプからスピーカーに送り込んだ音楽信号の電流が逆起電圧を発生させ、それによってスピーカーがまた振動してしまうという現象を引き起こす。いわゆる「たるんだ低音」という表現がされるとき、この原因による場合がある。ダンピングファクターの優れたアンプでは、充分に出力インピーダンスが小さいため、スピーカーが再度振動することによるだぶつきが発生せず、本来音楽に含まれていない余計な余韻の無いしまった低音を出すことができる。