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2017マラソン試聴会とヘッドフォン祭

新生ソナス Amati Tradition

数kHz帯域に幅広いピークか共振帯域があるように聞こえます。以前のフランコモデルではなかった特徴です。これが独特の緊張感をもたらしており、リラックスして聞くというより楽器にかぶりついて聞く印象になっています。またそれより上の帯域も若干きつめの音になりがちなので正直SPとリスナーの間にカーテンを引くくらいでちょうどいいと思いました。

川又さんが鳴らしているときはそうでもありませんが、最初部屋に入った時に別の人が鳴らしていました。このときの弦の音がきつくてかなりよろしくない音でした。生の自然な音とはかけ離れたハイが悪目立ちする音です。オーケストラの生音はこんな音してません。酷いです。

そのあと川又さんが鳴らすと大分バランスが良くなりますね、不思議ですけど。そうなると今度は残された中高域のピーク感が目立ってしまいます。この時の音はとても悪い音だとは思わなかったですが、オケを聞かせるスピーカならこのピーク感は無くしたほうがずっと良いと思います。勿体無いです。

中低域の響きは楽器の胴鳴りを思わせる質感で良い意味の余韻があります。この辺のソナスのスピーカらしくない響き方は以前のモデルを継承しており良い印象がありました。

個人的にはですがもう少し中高音の押しを和らげたらもっと聴きやすい曲が増えると思います。新生ソナスは現代ハイエンドに突き進むよりも中低域の響きの良さに見合うように中高域のバランスを整えた上で現代的に進化できる方向性を模索するべきです。

B&W 800D3

低音はこの中で一番タイトです。バスドラの録音では膨らみもなく一番発音も収束も早いです。どこまでも伸びる低音ではないですが低音の速度の描写力は非常に優れています。若干細身な低音ですけど無駄に膨らんでいるよりは個人的には好印象です。

マラソン試聴会のデモでは3wayの音が完全にばらばらで一体感がないことが何度かありましたが、この日は中高音の繋がりもあまり気にならなかったです。着実にシリーズの進化を感じました。

一番気になったのは高音のピークです。多分ですけど可聴帯域かもっと上の方、かなり上の方で強いピークがあって、曲によっては発音時にとてもきつい音が出てました。ですがおそらく帯域外かそれに近い領域のように感じたので、このあたりはケーブルや周辺機器のバランスで調整できる範囲とは思いました。

この部分をうまく調整できればこの中では現代的ハイエンドとしては最もハイクオリティで好バランスだと思います。

Focal Scala Utopia Evo

高音の自然さはこの中では一番良かったです。ベリリウムツイータですね。弱点は低音が膨らみがちなことです。明らかに箱が鳴ってます。鳴り方もいかにもスピーカという感じの鳴り方なので、ソナスのように音楽的でもないです。量感はありますからゆったりした低音を好む方には合うと思うのですが、この日の比較では他が現代的なスピーカだったので直接比較すると気になってくるところです。

最後に川又さんがどれが良かったか聞いてましたが、このスピーカが一番支持が少なかったです。良さがわかりにくかったか、ちょっと箱鳴りが強い古い音に感じた、最後にかけていた曲がこのスピーカに合ってなかった。そういう要因じゃないかと思いました。当日の評価よりは良いSPだと思います。自分的には現行ソナスよりは良いと思います。この日の音は低音がゆったりしていても違和感がない曲が合ってそうです。

スピーカ比較まとめ

個人的評価は、高音はFocal>B&W>Sonusで低音はB&W>Sonus>Focalというところです。総合評価だとB&Wでしょうか。

dCS Vivaldi DAC vs MSB Reference DAC

Vivaldiは華やかな高域です。以前にもVivaldiの音はレビュー書いてますがMSBとの比較だと圧倒的な力強さみたいなのは感じなかったです。MSBと比較するとVivaldiは明らかに色付けを感じる高音なのですが、むしろそれが受けてる要因かなと思います。途中でどちらが良かったか聞かれましたが会場は8割くらいVivaldiでしたね。

MSBはおとなしくて上品で奥行きが深い音でした。今までの路線の延長線上です。地味な音なのですがクオリティは相当高いです。個人的な評価軸だとVivaldiは減衰を最後まで描けておらずMSBのほうが潜在力は高いんじゃないかと思うのですよね。この日はプリアンプ経由なのですが、プリアンプをなくして直結で比較したらMSBのほうが圧倒的に良かったのではないでしょうか。

でも殆どの方はVivaldiを選びました。ここからわかるのはこの領域になると基本的なクオリティはどれも一線を越えており、音楽的な描写の仕方やぱっと聞いた音色の印象のほうが重要ってことです。基礎クオリティはミドル価格帯(100万円以内くらい?)までのDACでは支配的ですが、100万円を超えてハイエンド以上になると音楽的趣向のほうが支配的になるということのようです。

HIRO Acousticの印象

中高音は最高です。キレも透明感も無駄な贅肉がなくてスピードが見えない自然さ。でも低域は高音に追いついてないと思うのです。今回もその印象は変わりませんでした。高音が完璧すぎて低音の不完全さが気になってしまいます。

誤魔化す余地のあるようなスピーカではないのでこのモデルはここから先難しいです。低音を完璧にするのはほぼ不可能だとすると中高音を低音に合わせなければなりません。そうすると現状よりトータルのクオリティが低下してしまいます。

となるとHIRO Acousticが現在も継続して低音の改善に力を入れている通り、これ以降も低音を改善し続ける必要がありそうです。いつか完璧な低音が出るようになった完成形を聞いてみたいです。それはもしかしたらSonja XVを超える可能性があります(その日は来ないかもですが)。

ヘッドフォン祭り 2017秋

前回に行けなかった注目2ブースについてだけ書きます。カメラを持って行き忘れてしまったので写真は無しです。ネットにあるのでそれをお借りしました。今回はどちらもメーカー公式画像です。

Kurada

噂のフルオープン特注機の初試聴です。音はとても透明度の高い中高音と膨らみがちで歪む低音という珍しいコントラストです。どこまでがヘッドフォンでどこまでがシステムの音なのかちょっとわからないですが、トータルでは普通にハイエンドクオリティ!超個性的ですが突き抜けてて良かったですね。

全体的に音は厚めです。中高音も繊細なのに厚みがあるっていう面白い音です。多分低音以外の歪率も高いせいだと思いますが、むしろいい音です。おそらくですが中高音の歪率が高くてもノイズが少なく澄んでいて、前後感も質感も見えやすいかなり緻密な音質です。駆動も自然なのに力強く無理しているようなところを全く感じさせないのは前回のE1Rの印象と同じです。定位も広くて余韻も深いです。

ただ音数が少ない曲だといいのですがベースとバスドラ、それ以外に中低音が複雑に重なってくる楽曲だと低音の描写にとても違和感があります。普通じゃない低音の出方です。ベースの重心が高すぎて一番下がスカスカです。500Hz以下くらいにとても大きな膨らみがあって、本当の下の方は全然出てません。歪率もとても高い帯域になってくるので明らかにベースの音色も異質。ディストーションな感じです。

このシステムはそういう曲よりも音数の少ないしっとりしたバラードみたいなのが合うと思いました。やや濡れたような質感があって厚みと透明感を両立しているのでハマったら抜け出せない強い個性と魅力があります。

最後にアンドリューさんに直接色々話を聞いたのですが、どうやらE1Rとフルオープンの組み合わせがこの独特の低音を出しているそうです。普通はそこまで低音が出ないそうなのですがこの組み合わせだとかなり低音が出てしまうそうで、再生されている周波数特性自体がフラットではない可能性もありそうです。

ブリスオーディオ

ここは現代的なハイエンドの追求って印象でした。個性がとても強い音ではなくて基本は王道の無色系ですが独自の個性は感じました。

肝心のヘッドフォンケーブルですが最初はミドルクラスのケーブルだったのですがせっかくなら一番いい音を聞かなければなりません。すぐに最上位ケーブルに変えてもらいました。Murakumoで試聴したこのシステムは素晴らしい中域の描写力がありました。音の減衰の描写力はこの日聞いた中ではトップクラスでしょう。最初のミドルクラスケーブルのときは僅かにざわざわした音がしており、やはりここのケーブルによる仕上げの影響力は大きいです。

その他の特徴としては恐らくヘッドフォンアンプの特徴だと思うのですが、とんでもなくハイスピード系なのに低音が一番下の方まで出てないことです。駆動力がこれ程高かったら低音も伸びそうなのですがそうでもないです。そしてその代わりに低域よりちょっと上の中域が普通よりも強いというか、発音した瞬間だけ強い密度感がありました。

高域が刺さるって表現はよくありますけど、ここの音は中域で殴られる感じって言えば良いのでしょうか。超低音に来るはずのエネルギーが中域のエネルギーになっていてそれが瞬間的に来る感じです。高音が刺さるのが針で刺されている感じだとしたら、ここの音は丸太が飛んでくるイメージです。中域でエネルギーが爆発してるので中域の透明度が最も高く感じるのかもしれません。これは他のハイエンド系のシステムでもあまり聞いたことが無い感じです。

低音が伸びなくなるような、アンプ駆動力が足りないときって普通は少し上の帯域に厚みが出て発音と収束がその帯域で遅くなることが多いですが、ここのシステムはそういうスピードの遅さは全くありませんでした。エネルギーバランスは最低音域より大分上に来てるのに瞬間的に音が全部放出されて素早く収束する印象です。これはちょっと不思議な音の出方です。上流で低音が出て無くてアンプの駆動力が絶大だったらこうなるのでしょうか?といってもDSP-Velaがそんなに駆動力がないとは思えないのでたぶん違うと思います。

あとここの音は現代的ハイエンドサウンドが基本ですが意外に高音はわずかな華やかさがありました。ちょうどVivaldiを10、MSBを0としたら1くらいの華やかさです。とても控えめな演出ですがあると無いとではだいぶ印象は変わるかもしれません。たとえば減衰の描写がとても明瞭に聞こえる理由に、ケーブル品位+この華やかさがアナログディザー的に貢献している部分もあるように思いました。

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Focal utopia レビューと比較

結論から言えばUtopiaは現在最高のヘッドフォンのように感じました。といっても現状ですべてのハイエンドヘッドフォンを聞いたわけではありませんので暫定です。しかしLCD4等の既存の有力高額機との比較では圧倒的な差を感じています。あくまで個人的な感想です。(LCD4は以前のイベントでの比較です)

このヘッドフォンからの出音は自然で弱点や欠点が見えないです。全帯域で立ち上がりと収束が早く、とても見通しが良く、バランスも良い音に感じます。これは基本的な性能の高さを感じさせます。

一般的に、より優れた製品との比較でなければその製品の欠点は見えにくいものですが、現時点ではUtopia自体にはそういう大きな欠点は見えないです。ヘッドフォンはスピーカよりも個体の個性や癖を感じやすいと個人的には思っていますが、初めての視聴時でも全く違和感を感じなかったのは凄いです。そして駆動力の要求もそこまで高くありません。駆動力を入れないとダメじゃなく、駆動力を入れなくてもそこそこいい音です。

ですが既に出ているレビューでもある通りUtopiaはその高性能故に容赦なくシステムの欠点をさらけ出します。これはUtopia自体の問題ではなくてシステムの問題です。Utopiaはシステムに問題があればその問題を突きつけるヘッドフォンでもあります。欠点が見えるとそれが気になってしまうような人にとってはその性能の高さゆえに聞きたくない音を聞く結果となる可能性もあります。

Utopiaを使って一番感激したのはマスタリングでEQいじった結果がスピーカで聞いたときの印象と非常に近いことです。従来のヘッドフォンでは緻密な作業をした結果がスピーカと同じ印象にならないことが多かったです。どういうことかというと、ヘッドフォンではいい感じでもスピーカで聞いたら音がキツかったりアンバランスな面が見えたりということです。

ですがUtopiaは使ってさほど時間が経っていない=使い慣れていない状態でもスピーカとヘッドフォンの印象の差がとても少なかったのです。いままでこういうヘッドフォンはなかったので驚きました。ヘッドフォンで緻密な作業をしたあとでスピーカで聞いても印象が変わらないというのはそれだけ自然な音が出ているということだと思います。もちろんSPとヘッドフォンで同じ欠点を共有しているということではなく、見える部分は違います。

同社のElearも基本的な方向性は同じですが、こちらはUtopia比で明らかに中域の広い分布で音が曇って感じました。そのため上記のようなシステムのあら捜しが気になる状況になりにくくElearのほうが大らかで扱いやすいと思います。基本的な音の方向性は同じでバランスが良く速度も揃っているので使いやすいヘッドフォンだと思います。よりシステムの嫌なところを見ないで済むのはElearです。そのかわり絶対的な伸びしろはありません。

ですが真実の音に近いのはUtopiaだと思います。絶対的な頂点を目指すならUtopiaが良いでしょう。ElearとUtopiaの実力は価格に見合うものか、もしかしたら価格以上の格差があるようです。

今回はUtopia単体のレビューだけでは特徴が見えづらいと思いましたので、比較としてLCD-2とHD800を使います。

Audeze LCD-2との比較

LCD-2は低音寄りの周波数バランス、透明感のある中高域、ややゆったりとして伸びやかな低音が特徴です。LCD-2は低域の遅さを除けば繊細な余韻の描写もこなせますし、帯域の塊や癖が非常に少ないので基礎クオリティはそこそこ高いヘッドフォンです。

LCD-2とUtopiaで最も違うのは低音部です。LCD-2は駆動力のあるアンプを持ってこないと低音が出ません。LCD-2の伸びのある低音も駆動力のあるアンプとのセットでしか表現されません。またどんなに駆動力のあるアンプでも基本的な傾向としてスピードが遅く柔らかい低音の雰囲気は残ります。

これがUtopiaになるとハイスピードかつ伸びのある低音になります。LCD-2ではどのようなアンプを持ってきてもここまでの低音の速さは出ません。アンプへの駆動力の要求もLCD-2ほどではなく、Utopiaなら駆動力の低いアンプでも伸びがあります。

また高域ですがLCD-2は綺麗で滑らかではありますが高域の伸びは控えめでおとなしいです。Utopiaは比較すると綺麗なまま伸びもあって滑らかで余韻まで見える高音です。速度も早く繊細な描写もこなせます。低域ほど大差はないですがここもUtopiaのほうが良いですね。LCD-2はちょっと不明瞭で見えにくい帯域が中高域にありますがUtopiaはそれがないです。

LCD-2は細部の描写力がとても高いヘッドフォンだと思ってたのですが総合的にはUtopiaのほうが良かったです。ダイナミクス面も周波数方面の解像度もUtopiaのほうが高いです。

とはいえLCD-2は価格差があるので音質面の格差も当然ではあるのですが、繊細な描写力と低音の伸びは価格帯の中でも優秀だと思っています。

Sennheiser HD800

こちらのヘッドフォンはUtopiaと一緒に借りました。これも悪くないヘッドフォンなのですが、上記2つと比べると個人的な価値観ではやや落ちる印象を受けました。

特徴としては低音がやや軽く中高域のエネルギーが強い、高音はやや色を感じる方向性、というところです。細部の描写力は上記2つと比べても同じくらいの実力があるのですが、上の方の帯域は明らかに異質です。サラッとした音で常に風が吹いているというのか、Utopiaと比較すると本来の音に混じって風の音が聞こえるように感じました。低音もUtopiaほど伸びておらず、本当に低いところまでは伸びないで途中で消えていくような印象です。

この印象はアンプを良くしてもあまり変わらないようです。良く言えば駆動力に左右されにくいのですが、駆動力を上げて大幅に音が向上する伸びしろも上記2つと比べるとあまりないということのようです。

ということで純粋なクオリティ面ではトップは取れずその伸びしろがあまりないのですが、良いところは音質面以外にあります。たとえば装着感はこのなかでは一番快適だと思います。どんな環境でもそれなりの音が出るのは使いやすさなのでHD800は環境を選ばず快適に一定以上のクオリティを出せるところが最大の強みかと思いました。

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ウェルフロートボードのレビューと空気録音

先日逸品館よりWFB1515-4をスピーカ用に購入しました。SP用ボードは色々なものがありますが今回ウェルフロートボードに決定したのは次のような理由からです。

  1. 部屋が木造の2Fで床強度が弱い
  2. ツイータ位置が低すぎるので高くしたい
  3. 振動を活かしたSPではないので共振を殺しても問題ない

特に2番の条件に合うボードは少ないです。分厚にボードが必要ってことですからね。これらの条件を見るとウェルフロートボードはうちのニーズにピッタリ合っていると思います。

参考までにうちのSP(Duntech)は標準状態で底面に木材の板が入っています。開発者のDunlavy的には基本状態でも十分とのことですが床が弱い場合にはSPから床にしっかり振動が伝わっているのが分かります。SPと底板は単純接触ですので振動はほとんどそのまま減衰しません。

Duntechは元々四角い木箱の割に箱がほとんど振動しないSPですが大音量を出すとわずかに箱が鳴ります。そして振動はそのまま床に伝わってしまっています。床がもう少し強ければ大した問題にはならなかったかもしれませんが、うちでは問題になっています。

本当は床が弱い場合には重量物で床を強化するアイデアが王道かもしれませんが、部屋のサイズが20畳以上ありますので相当な物量を投入しなければ床の補強は出来ません。なので床を強化する方向のアイデアは労力の多大さから素直に諦めました。(賃貸なので設置だけではなく撤去のこともあります)

その点ウェルフロートボードはSPの下に敷くだけですから遥かに手軽ですね。オーディオアクセサリーとしてはとても高額でもないです。これで床の振動の悪影響を押さえることが出来たらコンクリート等を床に敷き詰めるより労力は大幅に削減できたということになります。

懸念事項としてはフローティング系は低音が死ぬという意見があることです。確かにウーファーを動かすにはどっしりした土台が必要です。完全に浮いていたら低音が抜けるのは感覚的に理解できます。ですが評判を見るとこのウェルフロートボードなら低音は大丈夫という意見が多いです。レビューによっては低音がむしろ出るようになったという意見まであります。

もちろんそれは実際に試してみないとわからないところですが、少なくとも低音が弱くならない可能性があることは沢山のレビューから判断できますので、思い切って買ってしまいました。万が一音がさほど良くならなかったとしても地震対策にもなるってのは心強いです!

空気録音と設置後の音の印象

設置後の印象です。手で触ってもよくわかりますがウェルフロートボードの上側=SPが直接触れている部分はビリビリ振動しますが床には伝わってません。床の共振は狙い通り激減しました。

まず懸念していた低域ですが概ね問題なしです。うちではかなり低い低音がSPではなく床の共振で出ていた部分があったようですがウェルフロートボードによってそれが消えてなくなった印象です。多分本当は同じような帯域の成分も床の共振と一緒に消えてしまっているかもしれませんが、部屋で制御できないような低域なら出ないほうが音のバランスは良いと思うのでそのような質の悪い低音は消えても問題ないです。

今回ウェルフロートで消えた低音部は共振による音なので収束が遅く全体にまとわりつくような低音でした。これが無くなったことで全体的に音がスッキリしていて良い印象でした。特にベースまわりの早い動きが明らかによく見えるようになったこと、バスドラムの収束が早くなったことは聞いてすぐにわかりました。今までは床の音が継続的に鳴っていてマスクされていたわけです。ベースの音量が安定して速い動きにも追従できるようになったことは明らかな音楽的クオリティの向上です。

次に低域がスッキリとしたことで中高域のエネルギーが素直に放出されるようになった印象を強く受けます。今までより中高域のエネルギー密度が高くクリアになり音が良く飛んできます。中高域が小型SPのように軽々と鳴っている印象もありまして、より太くて存在感のある中高域です。今までは中高域の成分のうち一部が床にエネルギーを持って行かれていたのでしょう。

このあたりはウェルフロートボード設置前後の空気録音を比較してもらうのが一番わかりやすいです。

ウェルフロート設置前サンプル1(TAK氏BRANDNEWTYPE)

ウェルフロート設置後サンプル1

ウェルフロート設置前サンプル2(かめりあ氏#include)

ウェルフロート設置後サンプル2

全くピュアオーディオ的楽曲ではないのですが、こういう曲のほうが今回みたいな判断は個人的にやりやすいです。

しかし中高域に気になる部分が…

とりあえずウェルフロートボード自体は目論見通りの効果があって満足しています。ただし音のバランスが大幅に変わってしまったことで新しく気になる点が出てきました。それは中高域の課題が丸見えになってしまったことです。

まず空気録音ではっきりとわかるのはまだまだ中域の透明感が低いように感じられる点です。これはいままでも同じ音だったはずですが、今までは濁っていた低域とある意味バランスが取れていました。しかし低域が大幅にクリアになったことで相対的に中域が濁って聞こえるようになってしまいました。あとは高域の滲みも気になってきます。この2つは同じ原因かもしれません。

すぐに思い当たる原因は主に2つです。

  1. 6dB/octの緩いクロスオーバーの影響+ウーファー駆動の限界による中高域の濁り
  2. インパルス応答の測定結果で収束の悪い帯域があること

どちらも過去記事で紹介している内容ですが、これらは共通してSPの設計による問題点です。うちの空気録音がどうしてもハイエンドSPみたいな音にならない理由はこのあたりに問題があるからでしょうね。録音のやり方も特殊ですがSP自体から出てくる音も他の方の空気録音と比べると特殊な音だと思います。現状では音楽的という感じでもないし客観に徹することも出来てない中途半端な印象もあります。

ですがおそらくこの2つを改善したらより客観的で完璧に近い素晴らしい音にアップグレードしそうな気がします。

残念ながら今回は1の原因については先日行った対策以上の対処はすぐに行うのは困難ですので今回は2だけ対処します。もちろん1も最終的には対策しますがデジタルFIRクロスオーバーを用意してDACとパワーを二系統用意するという大掛かりなものを構想していますので、本格的な対策には結構な手間と時間がかかる予定です。FIRクロスオーバーの準備は少しずつ進めていきたいと思います。

インパルス応答の改善方法

以前にスピーカ導入と改造の記事で書いた方法がありました。ツイータの音の反射方向を制御するためにガムテープを貼るというものです。このようなガムテープで改善するということはSEASのツイータのホーン形状になっている部分で音が乱反射していること、バッフルの段差でも音が反射していること、この2つの複合要因なのだと思われます。

ですが以前は音がつまらなく聞こえるので対策をあえてやりませんでした。今回はバランスが変わって高域の課題が目立つようになりましたので対策すべきタイミングの到来です。折角やるなら前回よりもより進んだ対策を行いたいところです。

新しい環境と新しいスピーカ(Duntech)

今回の対策ではDuntech純正フェルトがネットワークボックスから出てきましたのでそれを使った対策を行います。前回の対策では純正ではないフェルトを購入して使いましたが思ったような効果が出ませんでした。ですが純正フェルトは音響に適したものを選別されているようで測定特性に明確な効果がありました。やっぱりフェルトもきちんと選ばないと駄目みたいです。

とりあえず純正フェルトで色々と試行錯誤してみた結果だけ書きます。

対策その1

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このような左右非対称セッティング+ついたて構成が今のところ一番cumulative spectral decay(CSD)とインパルス特性が良かったです。まずツイーターの真上を半分覆うようなフェルトは内向き側だけ開け、外側を隠すセッティングが良かったです。この左右のカバー位置を逆にすると中央にボーカルが来なくなって左右から高音が来るので違和感が強く全然駄目でした。このことは中央定位に高域の壁面反射の影響が意外に大きいということを示していそうです。

ツイータ周囲のフェルトによるついたてはツイータとスコーカの干渉を防ぎ周波数特性の波を減らす効果があります。どれもDuntechの標準で対策済みなので、純正フェルトがついていない個体を購入してしまったせいで余計な苦労をしています。

この対策後の特性は次のとおりです。以前よりも特性はかなり素直になりました。ただしCSDの結果では12kHz周辺にまだ問題があるように見えます。周波数特性も完璧ではなく波があります。

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この対策前と対策後の空気録音です。

インパルス応答対策1前

インパルス応答対策1後

対策その2

対策1のあとで行った別の対策です。こちらは周波数特性が良い代わりにCSD特性がやや劣ります。総合的にはこちらの音のほうがバランス的に望ましいと思いましたのでこちらを最終的に採用しました。周波数特性もCSDもどちらも重要ですが現時点ではどちらも両立するベストセッティングまでは持っていけませんでした。ここからCSDを対策1レベルまで向上させることが出来たらかなり良くなりそうです。

対策2では周波数特性が上まで伸びていますが、これは養生テープをツイータの銀のリング両サイドに貼り付けることで、12kHzにあったピークが16kHzくらいまでアップしました。養生テープを使うことが重要で、これがガムテープだと音を吸って周波数は上がりません。なかなかおもしろいです。そのため周波数特性は対策1よりもキレイになっています。ただし養生テープの対策だけだとかなりハイ上がりになってしまうので銀リング上下にフェルトを配置してツイータからの余分な反射エネルギーを吸収しています。そして上下に放出される反射波による干渉を防ぐことでCSD特性もよくなる、ということです。

空気録音だと対策1のほうがよく聞こえる部分もあるのですが、試聴位置では対策2のほうが高音も良く伸びて場所による音質差も少なく扱いやすい音です。どちらも中域の透明感はまだまだ課題なのですが、これは今後ウーファーの残留成分をFIRクロスオーバーでしっかりカットして様子を見てみたいと思います。

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この対策後の空気録音です。

対策2後の空気録音

最後に対策2の状態で取った空気録音を幾つかアップしておきます。以前よりかなり地味な音なので前の音のほうが好きって意見もありそうです。オーディオ的快感から遠い禁欲的な音ですね!時間を経って聴き直すと中域のこもりを誤魔化すためにもう少しハイがでてても良い気がしますが、少し様子見してみたいと思っています。もしハイが足りないと思ったら上下フェルトの位置をずらせば調整は可能です。

Gil Shaham, Jonathan Feldman – Devil’s Dance(ヘッドフォン祭で試聴に使った曲)

forplay – Chant(TIAS 2017記事で空気録音してきた曲)

Burlesque – express(SPネットワーク改造記事で使用した曲)

ハナヤマタOP – 花ハ踊レヤいろはにほ(以前のSPでDACとケーブル比較で使用した曲)

けものフレンズ – ようこそジャパリパークへ

結局さいごは聴感補正

いろいろな曲を聞いていてやっぱり気になったので再調整しました。流石に禁欲的すぎました。だいたい上下に2mmくらいフェルトを広げました。これで大分ハイが明瞭になって少しだけ明るい音になりました。対策2までは音ではなく測定だけで調整したので聞いて不満が出るのはある意味当然かもしれません。SPは元々完璧なものではないので、完璧でない部分をどう魅力的に見せるかが大事です。なので最後は心地よいと思える音を目指して微調整は必要だと思います。測定だけでも聴感だけでも駄目で両者の良いところ取りをすることが大事ってことでしょうね。

その結果の測定値はこちらです。CSD特性はほぼ変わらず、インパルスはちょっと余韻が増加、周波数特性は上だけちょこっと頭を出すような特性です。聴感だけで補正した後に測定したのですが中高域は意外と素直でフラットな特性でした。

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この状態での空気録音です。録音してる楽曲に一貫性がなくてすみません。傾向を見るために共通楽曲は少しにして違う楽曲で傾向をチェックしていました。

forplay – Chant

けものフレンズ – ようこそジャパリパークへ

たまゆら – おかえりなさい

ウィッチャー3 OP

対策2よりは高音が明瞭になってますが、中域はやっぱり曇ってます。EQで具体的にどの帯域が篭ってるのかチェックしましたが500Hz中心で250-1kくらいまでです。質の悪い帯域はEQでブーストするとわかります。うちの録音ではこの帯域の音がかなり混濁しており、やはりウーファーとスコーカの過渡応答速度のブレが問題になっているのかなと思いました。少なくとも今までとは違う対策が必要な段階かもしれません。

ウェルフロートボードを入れたらスピーカの問題点が露わになって、悩みが増えましたという結論になりそうです!

 

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2017インターナショナルオーディオショー

今回は丁度TIASとかぶる予定があって時間が取れず、初日にちょっと聞けただけでした。どうしても聞いておきたいSPが幾つかありましたので、それらを中心にぶらっと寄れる限られたスペースを巡ってきました。カメラの質の悪い音なのですが一応録音もしてきましたのでアップしてあります。

イベントに行って改めて思ったのが、製品の格=価格や絶対性能とかブランドより結局はバランスのほうが重要ってことです。高性能になるほど問題点も顕になるのでバランスを整える難易度がさらに上がります。ひたすら高価なシステムを揃えたらいい音が出そうですが実際にはまとまりに欠ける印象が多いです。これはトータルバランスの難しさだと思っています。むしろちょっと性能が低いくらいのほうが粗が見えなくなって、まとまって説得力があるように聞こえるのはオーディオの難しさを痛感させられるポイントかもしれません。

もちろん高性能なものは使いこなせば本当は素晴らしい音を出せる可能性があるのですが、それを現場で見せられないイベントの価値とは…などと考えてしまいますが、むしろ聞けないよりは良いわけですし、イベントの出音から機材のポテンシャルを探れますから、そのために聞きに行く!って考え方で良いと思っています。このあたりはショーの音が悪いと文句を言うばかりじゃなくて自分自身の趣向と機材の可能性をチェックするための場所だと前向きに考えたいですね。

とはいえ個人的な印象で現場の良いと感じた部分も良くないと感じた部分も書いていきたいと思います。

Magico M6

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Mシリーズは初めての試聴です。Qシリーズより中高域が引き締まった音になりました。ですが低音の収束は相変わらず遅めのままです。これによって帯域バランスは以前のQシリーズのほうが良かったように感じました。

以前のMagicoなのですがQシリーズの時点でも高性能ユニットによって全帯域で音の立ち上がりは非常に良かったですが、そのかわりに収束が早いとは言えない部分があって、出た帯域の音を微細粒子状にしてゆっくり減衰していくイメージがありました。ちょうどこれが全帯域でふわっとした独特の余韻がある暖色系のサウンドでした。

それがM6では中高域の音の収束が大幅に引き締まったことにより粒子感も温度感も減り、ちょうど他の現代的ハイエンドスピーカに近いあっさりとした後味の音になりました。そのため以前のような独特の個性や世界観は減っていると思います。相変わらず低音だけ以前と似たようなふわっとした収束感があるものの中高域は異質でありこれが中途半端な進化に感じる要因だと感じます。

もともとMagicoは個人的にはあまり好みの方向性ではなかったのでやや辛口かもしれませんが、それを含めてもQシリーズのほうが独自の個性が際立っており、他に似たような音のSPもなく好みが合えば積極的に選ばれやすいSPだったように思います。Mシリーズは売れているなら個人的な意見に過ぎないのですがもし売上が落ちているならこれが原因だと思うところです。

結論としては、M6は普通のハイエンド系の方向にぐっと近づいた普通の高性能SPです。同じ路線にあるYGのSonja XVと比較したときに価格帯が近いので色々と物足りないかもしれません。

Estelon YB Loudspeaker

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個人的に輸入開始以前からチェックしていたメーカーです。以前のモデルでは海外のオーディオショーでたくさんのブースで採用されていたので目立っていたのもありますが、デザインや形状が印象的で一度聞いてみたいと思っていました。

以前のモデルはAccutonのセラミックユニットでしたが今回展示されていたのはScanSpeakのユニットになっていました。ユニットが変更になった理由は不明ですがユニットが別物になっていますから音は以前のモデルとは大幅に違うと思います。

今回のイベントの音ですが細身でキレイ系の音でした。ある意味見た目通りスマートで雑味の少ない音です。この音は個人的に結構好きな方向なのですがどうも明確な弱点がありそうな印象も受けまして、多分ですが大音量耐性と低音部が弱そうに感じました。何処までもで音に余裕がある感じじゃなくて、箱がビビりそうとか音量を上げたときに濁りそうとかそういう予感を感じさせる音です。なんとなく大音量を出すと破綻しそうな繊細さを感じます。予想ではありますが広すぎない部屋で中音量までで運用する前提が無難そうです。

丁度以前所持していたMordaunt-Short Performance 6も似たような印象でした。もちろんYBのほうが更に情報量が多く緻密な印象ですが、似ているのは音が小さいときは丹精で緻密な音が出るのですが音が大きくなったときに破綻しやすいのです。

とはいえ今回だけでSPの詳細なところまではわかりません。とりあえず今回は音量も過大ではなくバランス良く鳴っていたように感じています。今回感じた製品の個性としては細身でさっぱりとした上品さを感じさせる方向性のように思いました。

個人的な好みもあって価格がペア200万なら結構良いのでは?という感触ですね。今回のイベントレビューを調査すると他にも低価格帯で魅力的なモデルもあったみたいなのでこれが一番ですとはとても言えませんが、最近は海外のインフレと国内のデフレの影響もあってSP価格が高騰しているように感じられますので、価格の割にハイクオリティなモデルというのは価値があります。

最後縦向きにしようとしたのは気まぐれです。

YG Acoustics Sonja XV

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既にこのSPの話題はたくさん出ていますがこちらでも書きたいと思います。実は今回のTIASの前に都内のSISでも聞いたのですが、部屋の強度か広さの関係か部屋が完全にSPに負けておりきちんと評価できるような設置状況ではなかったのでTIASで改めてチェックしたいと思っていました。

皆さんの意見を見ていると見る日によって印象が違っていたようですが、個人的には初日でも印象は全然悪くありませんでした。新作のXVはYGが以前から目標としていた延長にあるような典型的ハイエンドの王道の高性能路線です。それは低域、高域を限界まで伸ばしつつ全帯域の立ち上がりと立ち下がりを最速化、この達成を目指す方向性です。

XVではそれがかつて無い高い次元で達成されていると感じます。今までの最大の弱点だったツイータの自然な伸びと大きな部屋での低域の余裕、この2つの課題をやや強引な力技ではありますが同時に解消してきました。単純な性能では現在最も究極に近いSPだと思います。Magico M6のような帯域のアンバランスさもなく聞いた限りはとても弱点の少ない音です。

ですがここまで高性能になるとSPの性能に部屋が追いついていないことがとても気になります。TIASの部屋はかなり広く余裕がありますのでSISで聞いたときよりは大分良かったですが、それでももっと良い部屋を!とSPが要求していたように感じます。

おそらくですが専用設計で30畳以上の強固かつ音響特性に最大限配慮された部屋が必要になるかと思います。そうでないならSonja 1.3以下のモデルでツイータアップデートを施したほうが使いこなしやすく、音も十分ではないでしょうか。

このXVを鳴らし切るためには部屋も究極である必要があります。そのためには相当に予算の余裕が無い限り目指すことすら出来ない世界でしょう。

Sonus faber Guarneri Tradition

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自分も例に漏れずフランコセルブリンの旧ソナスのほうが完成度が高いと感じています。ですが最新モデルの音も一度聞いてみたいと思いチェックしました。

結論から言えば近距離で直接音を聞くとハイがきついですが部屋の反対側(SPから一番遠い場所)の方ではいい感じです。もし近くで聞くなら一枚壁を間に隔てて聞くとか、ツイータの正面を外して聞くほうが良い音だと思います。

新しいモデルは上位のAIDA含めてハイが強すぎるバランスに感じるのでこのあたりは旧ソナスと全然違う音です。ホールで言えばS席よりさらに前のめりでオケを聴いているような印象を受けます。新しい音作りをしている方が無遠慮で押しが強い方なのかもしれませんね。

このあたりは旧ソナスが好きな人ほど敬遠される音に仕上がっている気がしてなりません。前のめりのオケが好きなら悪い音だとは思いませんでしたが旧シリーズをイメージしてはいけないと思います。

Kii Audio Kii THREE

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これが目当てではなかったのですがたまたま音を聞いたので書きます。

肝心の音なのですがまとまりがあってバランスは良かったですね。ただしこれといった特徴がなく中庸な音でした。音の立ち上がりも良く収束もそこそこ早い、低域と高域のレンジもほどほど、これといって突出している部分があまり見当たらず悪く言えば全然印象に残らない音です。バランスはとても良かったと思うのですが、魅力的な音とも思いませんでした。

気になったのは高音の質感が結構荒れておりこれで180万円はちょっと厳しいかなと思います。全部一体型ですから気になった部分があっても根本解決が難しく最初の出音で完璧だと思えるくらいの完成度じゃないとあとから不満が出た時に大変です。そしてその可能性は結構高いと思いました。

もしオーディオではなくモニタースピーカ用途としてならこれ一台でパワード+DAC内蔵、ルーム補正もできますのであれこれと悩まされず一台完結でとても良いと思いますが、業務用としても値段が高すぎるかもしれません。

オーディオユーザーはあれこれ試したい人が多いと思うのでこういう一台完結はよほどの完成度じゃないと導入は難しいでしょう。これ一台でアンプもDACも一体ですから、もし音が気に入らなかったときに改善する方法がありません。色々楽しむにはちょっとリスクがありますね。

TAD reference one

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今年のTADはとてもジェントルでした。いつもはもうちょっと高域に大雑把なところがあって、なんとなく精密動作できないパワータイプのイメージが合ったのですが、ことしは大分冷静で落ち着いた音がしていました。元々の強みである低域の安定感は健在だったので普通に良かったです。

SPとは関係ないのですがオーディオショップのサウンドラインモノリスさんがけものフレンズのようこそジャパリパークをリクエストしてくれたみたいで、TIASではとても珍しい曲がかかったようです。残念ながら現場には居合わせてなかったのですが空気録音があるので紹介しておきたいと思います。

https://twitter.com/SoundLineM/status/914174477541486592

Wilson Audio ALEXX

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スピーカですがこれは去年も聞いてますね。Wilson Audioの音はツイータがシルクドームになってからとても好みで毎年聞いてますが今年もなかなか良いと思いました。ですが低域はやっぱり欲張り過ぎなのか締まりが若干弱い印象です。低音が過多で特定の帯域で膨らんで量感がある低域に感じてしまいます(通常よりかなり帯域は低い位置ですが)。これならもう少し控えめな低音のほうがつまらなくはなりますがバランスが良いかもと思います。普段聞き慣れないだけかもしれませんが。

こういう巨大スピーカの若干緩い低音って凄さは感じますが、長く使っていろいろな曲を聞いてると曲によって合う合わないが出てきて個人的には不満になる音です。このあたりはパワーアンプの能力もあるのかもしれませんが、去年より大きなダゴスティーノのパワーで聞いたときも低音は完璧じゃなかったのでなかなか難しいところです。

中高域については緻密で透明感のあるとても良い音に感じます。Wilson Audioは低域さえもっと良くなったら理想のSPに最も近いです。中高音の出し方は最も好みでした。

あとは本当はMSBのリファレンスDACについても書きたいのですがDAC単体での比較が出来ないので出音からでは判断が出来ません。まだまだ凄いDACだと思うので一度音を知っているDACとの直接比較がしてみたいです。価格もSelect DACほど異常じゃないので色々なものを犠牲にして本気で頑張ったら買えないこともないって値段になりましたね。

あとはこちらに素晴らしい空気録音のリンクがあるので是非聞いてください。

https://ameblo.jp/507576/

他のスペース

こちらにイベント開場の空気録音がまとまっています。他にも沢山あるのですが一部を紹介します。どれも素晴らしい録音です!

https://twitter.com/Alex_Audio7/status/914805652404494337

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Schiit Audio Gungnir Multibitレビュー

Schiit AudioとYggdrasilの海外評判

海外では大変有名のようですが、国内だと代理店がないのでSchiit Audioはご存知でない方も多いと思います。自分も最近まであまり詳しくは知りませんでした。調べてみるとここのYggdrasilというDACモデルが海外での評価が大変高く、内部設計もとても特徴的なので色々と確認してみたいことがあって勢いで購入してみました。既にDACマニアになりつつありますね。

Yggdrasilは100万円オーバーのDACを打ち倒すという評判ですが全く根拠がない誇張ではない設計上の裏付けがあります。某中華DACみたいに超ハイエンドと掲示板などで投下されていても中身の写真を見ると明らかに広告のための嘘だとわかるものもありますが、これは違います!

まず内部設計ですが以前書いたハイエンドDACの記事から一部抜粋します。

ハイエンドDACの設計と、大衆オーディオの未来

最大の特徴はオーディオ用DACチップを使わずにAD5791というマルチビットDACチップを使っていることです。チップスペック的には20bitDACですが、この製品ではAD5791を片チャンネル2つ組み合わせて21bitとしているようです。

オーディオ的に優位性があるのはマルチビットという漏洩ノイズの少ないアーキテクチャ、LPF回路が不要であること、電源電圧が高いこと、これらの理由により神経質かつ高度な音質対策設計をしなくてもよいことです。

普通のオーディオ用DACでは24bit以上のスペックはありますが、最近のチップではアナログ電源が5Vか3.3Vと低く電源ノイズに対する要求スペックが厳しい割に768kHz以上のレートを受け入れるため高周波ノイズの影響は更に厳しくなっています。さらに後段にIVやLPFなど複雑で部品点数の多いアナログ回路を要求する等、周辺回路設計への要求事項が厳しくなっています。

その点AD5791を使うとLPFもIVも不要、電源電圧も高い。なので聴感SNの悪化要因が普通のオーディオ用DACよりかなり少ないです。リファレンス回路通りに作ったら自動でオペアンプレギュレータになるのも音にいいですね!これらの要因はすべて実SNだけでなく聴感SN的にも有利な設計になります。特別な対策や配慮をしなくても高額なDACに音質面で勝てた要因は上記の部分の優位性によるものだと思われます。

今回はこの推測が本当かどうか実物で検証してみたいと思います。

しかしYggdrasilは手軽に実験用購入とするにはちょっと高額なので一つ下位のGungnir Multibitにしました。といってもこれは内部設計が限りなくYggdrasilに近い内容です。Gungnirで使われているチップはAD5791ではなくAD5781ですがピン構成が完全同一で20bitと18bitという違い以外は同一設計なので、所謂AD5791の選別落ち品がAD5781だと思われます。

Schiitマルチビットはこれ以下のモデルになるとチップの内部設計自体が別物になりますのでYggdrasilに限りなく近い音が出るのはGungnirだけだと予想しています(海外の評判でも実際にそうなっています)。ビット数が少ない分Yggdrasilに比べて荒さはあると思いますがむしろマルチビットの特徴は強く出て傾向はわかりやすいでしょう。

Gungnir Multibit、その音質的特徴

前置きが長くて音質レビューがいつまでも出てこないBlogがよくありますが、個人的にああいうのは好きじゃないのですが、うちも前置きが長くなってしまいました。反省しなければ、ということで音質です。

Gungnirの音質では静寂感が最も特筆すべき部分で、深い闇の中からズバッと音が立ち上がってくる印象があります。静寂感についてはとてもハイレベルです。実際に測定もしてみましたが、この部分の性能は超ハイエンド級で間違いない結果です。10万円台としては驚異的なノイズ性能で静寂感だけならこれ以上のDACなど価格問わずほとんど存在しないのではないかと思うくらいです。測定値から推測してこれを確実に超えているのはMSBのダイヤモンド以上という異常事態です。

しかし音の余韻は急に消失する感じがあります。このあたりはビット精度が18bitしかないことで下位ビットの情報自体が存在しないことが理由だと思います。デバイスの性能限界なので設計上の宿命でしょう。たとえば普通の質の悪いDACだとモヤの中に余韻が埋もれて消えていくイメージですが、Gungnirは余韻が明瞭のまま突然消えるような感じです。よく出来ている24bit以上のDACはこのあたり綺麗に減衰していきます。余韻の空気感はSchiitはあまり得意ではありません

もうひとつの弱点としては高音の質感に違和感があります。どこまでも滑らかではなく荒削りで毛羽立ちのある高音という印象です。これはSoekrisでもMSBモジュールでも感じたので普通に作られたマルチビットの限界だと思います。ビット精度が高いYggdrasilではこの違和感は軽減されていると思いますが20bitでは24bitのようななめらかな音は出ないと思います。24bit-DACから見たら常にビット欠けしているのと同じ状態ですからね。

良くマルチビットはデルタシグマのような癖が無くストレートな音と言われますが、現実はマルチビットも完璧ではなく静寂感から浮き立つざわざわした質感があります。デルタシグマも帯域外ノイズさえ押さえ込めばよく言われるデルタシグマらしいハイに特徴のある音ではなくなりますから、このへんは正直DACの対策レベル次第で変わると言えるでしょう。どちらも方式上の弱点なので対策が難しいわけですが。

とはいえGungnirの高域は質の悪いデルタシグマみたいなハイがうるさい音でもきつい音でもないので問題ない範囲です。ただし余韻と質感の自然さが重要なオーケストラとかはあまり合わない印象です。これはエージングでも変わりませんでしたので素性による音質です。このあたりは音楽的にどういった部分を重要視するかの問題なので、空気感とか余韻よりも静寂感やそこから立ち上がる歯切れがよくハキハキした音を重視するならこのDACはとても合うと思います。

最後にとても重要な注意点ですが、XLR出力から音声を取らないとまともな音が出ません。RCA出力は測定上も聴感上もかなりノイジーなのでGungnirのRCA出力は絶対に使ってはいけません。暖色系って言ってるレビューはおそらくこのRCA出力を使ったレビューだと思います。RCAから取ると粗悪DACと大して変わらないモコった音になります。これならRCA出力など無い方が良かったのではと思います。

ローレベルのDAC音質差を録音してみました

これは普通はADCのノイズに埋もれて録音できないDACのローレベルの挙動をmp3でも比較できるように録音するための方法です。

  1. デジタルで-30dBほど絞って再生
  2. ローノイズプリアンプで+40dB増幅
  3. 高性能ADC(Lynx Hilo)の24ビットで録音
  4. DAWでリミッターを限界まで掛け16ビットで細部が見えるようにする

このようにすることで普通は録音できない部分を見ることが出来ます。ローノイズなアナログアンプで増幅するのがポイントです。また1のデジタルで絞る具体的な数字はDACの出力レベルによって変わります。DAVEのように最大出力が大きいDACはより多く絞ることになります。これによってローノイズプリアンプに入力される信号とADCに入力されるレベルは同一なので平等な条件での比較になります。

録音データを紹介しますのでみなさんも実際に音を聞いて比較してみてください。いままでDACの音質差はまともに録音できないと思っていましたが、これは大分現実に近い音です。今までの録音は音質差の1%以下しか取れていませんでしたがこれは3割位取れてると思います。ハイエンドスピーカだとこれ以上の違いが現場で良くわかります。

当たり前ですがこのテストではDACの出力駆動力、帯域外ノイズの影響は正しく評価されていないのでこれが音質差の全てではないことは注意が必要です。ですが目安としては今までの録音より違いが大分わかりやすくなっていると思います!

Gungnir XLR direct

ビット落ちを覚悟でデジタルで絞ってローノイズプリアンプに直結したものです。18bitDACなので量子化ノイズが明瞭に聞こえますが静寂感が素晴らしいですね。その部分はこの中で一番優秀だと思います。とはいえこの使い方は良い部分と悪い部分が極端すぎてバランス感覚に欠けています。

Gungnir RCA direct

量子化ノイズより残留ノイズが大きくて論外です。GungnirのRCA出力は駄目です。ちなみにノイズの定位が中央定位なので原因は左右で別となる抵抗や半導体起因じゃなくて、左右のチャンネルで共通の要素たとえば電源起因のノイズかもしれません。

Gungnir FullBit + CS3318PreAmp

デジタルではなくアナログで絞った録音です。量子化ノイズは目立たなくなりますがそれでも質感は弦の艶をまだ表現できていないと思います。直結と比較するとやや静寂感は減退しています。静寂感はもっと良いプリアンプを用意すれば改善できると思いますが、そこまで良いプリは希少です。ここではこちらの記事で書いた自作CS3318プリを使っています。普通に性能は良いプリですがGungnirの性能は100%引き出せてないです。90%くらいです。

Chord DAVE

意外とノイズが多いですね。でもノイズに埋もれながらも音の潜在的な描写力はとても高く細部ディテールは鮮明です。実SNではなく聴感SNが優れている為と思います。ノイズが無くなったらもっと良いと思うのですが、ホワイトノイズって設計上の課題だと思われるので改善は難しいと思います。簡単に対策できるならこの状態で製品はリリースしてないでしょう。DAVEはフルレベルで出して良いプリで絞ったほうが良いと言うことになりそうです。

自作AK4497

自分の作品なのでコメントしません。

Fidelix Caprice RCA + 内蔵Vol

参考比較用です。SNは良いですが立ち上がりが緩く、全体的にソフトタッチです。音量は完璧に合わせてありますが何故かちょっと音が小さく聞こえます。このあたりはDACの個性で実際に生で聞いてもまったく同じ印象です。設計者の中川さんの好みだと思います。ポリシーを明確に感じるのは良い機材です。

録音は以上です。本当はもっとローエンドなDACがないと違いがわからないのですが正直ここでアップした音はRCA以外どれもハイレベルです。普及価格帯の国産大手のDACが一台あると比較用として多分面白いですけど音が悪い機材は全部売ってしまったので手元にありません。

今回比較に使用した音源はこちらです。

Skrowaczewski: Concerto Nicolo

「Skrowaczewski: Concerto Nicolo RR-103」の画像検索結果

この曲は何故かとても落ち着きますね。普通の感性じゃない自覚はありますが、第二の故郷的なものを感じますw

Gungnir Multibitの使いこなし

この製品は1250ドルと10万円前後のDACでありながら上記の通り高いポテンシャルを持つ製品ですが、本当に低コストで良い音が出せるのかというと疑問です。この点ではSonica DACのような手軽さには欠けます。

その理由としてはRCA出力の音が悪いこと、内蔵ボリュームがないため事実上外部プリアンプ必須なこと、これらの理由によって組み合わせや使いこなしにコツが必要でぱっと買ってきてすぐにいい音が出るとは限らないのです。

このDACは残留ノイズが非常に少ないですがビット数が18bitなのでデジタルボリュームを使うことは出来ません。基本フルビットで受け取ってそのまま出力し、あとからアナログで絞るようにしないとデジタル領域のビット欠けによって音のディテールが即削がれてしまいます。このあたりは現代の32bitDACとは全く違う部分です。安易にデジタルボリューム化が出来ないことは低ビット数のチップを使った設計上の欠点ですね。

そしてプリアンプではアナログボリューム=抵抗とアンプを使う性質上ノイズを減らすことがとても難しく、Gungnirの持つ残留ノイズの低さを100%引き出せるプリアンプなど、ほとんど存在しないのではないかと思われます。しかもXLRフルバランスを受けられるローノイズプリアンプとなるとあまり低コストでは済まないと思います。

GungnirのXLR出力ノイズ測定値を見たところ普通のよくあるオーディオ用FETオペアンプが持つ残留ノイズと同じくらいです。オペアンプ一個通過しただけで性能がでなくなるって考えてもらえればプリアンプ設計の難易度が分かると思います!

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-90dB 1kHz sine XLRout

この-160dBVという値は10nV/rtHzに近いレベル(誤差があるので目安)ですから、抵抗アッテネータでも安易に挟めません。1kΩの抵抗が4nV/rtHzなので数kΩの抵抗でもGungnirの実力は抑えられてしまうということです。Schiitがオペアンプを使わずJFETのディスクリートを使った理由もこの部分にあるかもしれません。市販FETオペアンプをこの部分に挟むとローノイズな出力はなかなか得られません。当方のCS3318プリも-150dB位の実力でCS3318のチップスペック限界ですが、それでもやや性能が足りません。

一応Schiit本家にもプリアンプの取扱はありますが、残留ノイズの情報や詳しい設計上の工夫について記載がありませんので、そこまで高性能なプリアンプを作っているのかは大変疑問です。もし本当に性能上で優位性があるならノイズのスペックも出ていると思います。そもそもGungnirはRCAの出力ノイズがあまりにも酷いので、同社プリアンプも設計に問題がある可能性を考えておいたほうが良いです。同じメーカーだからといって一か八かで購入してハズレを引く可能性を考えるとあまり冒険はオススメできないです。

もし選ぶならローノイズに注力したきちんと設計上の工夫や強みを紹介している製品を購入するのが良いと思います。少ないですが測定値などを公開しているメーカーのものが望ましいです。

正直そこまでやっているメーカーはあまり思い当たりませんが、設計で万全そうなのはSAYA辺りでしょうか…。価格が100万円近いのが難点ですが。AITプリも発想は良いですがDACの残留ノイズを測定した限りは-145dB付近(普通は十分ハイレベルですが)ので設計レベルが怪しいです。

ということで現時点でYggdrasilやGungnirの真の実力を発揮できているユーザーはDACの価格帯を考えると殆どいないのかもしれません。もちろんプリが万全じゃなくてもDACの良さはわかりますが真の実力、潜在力は発揮できてないということです。

まとめますとGungnirの海外での圧倒的な評価の高さはきちんとデータで裏付けが出来る結果のように見えるということです。特にデータ上でDAVEより直結Gungnirのほうがノイズ性能が良いという結果はとても重要な部分です。実際に背景の静寂感はDAVEよりGungnirのほうが良いです。

Gungnirはビット解像度不足による音の粗さという設計上最大の弱点がありますが、万が一ADから24bitのチップが出てきたら総合力でもSchiitのマルチビットはDAVE以上の音質になってしまうと思います。しかしそのようなチップは存在しませんし、出来たとしてもとんでもない価格のICになる筈なので現実的には難しいと思いますが。

最後にGungnirのRCA出力の酷い測定値も置いておきます。上の画像と同じスケールですが別物のDACのようにノイズが多いです。RCA出力は音が出るだけで音質的には使いものにならないと思ったほうがいいです。

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USB gen 5について

あまりDDCには興味が無いのでテストしない予定だったのですが、このモデルについているDDCは最新世代で良いものみたいですね。興味がある方もいると思いますので今回はこれもテストしてみます。

実際にSchiitのUSB gen 5をWin10で試してみましたが、うちの光ブースターのほうが音が自然でした。この時に使ったDDCはSMSLの6000円くらいのXMOS-DDCですが、これの光出力に光ブースターを入れた場合のほうが高域のザラザラしたデジタルぽい感じがなくなって低音のパワーと中域の透明感が増します。Gen 5 DDC直結ではこのあたりがもうひとつ弱いです。

実はうちはDDCを使わず自作の光ブースターを使っているので上流の音質差が殆どありません。今まで試した結果ですが上流の音質差を9割位圧縮する効果があるみたいです。Schiitの最新世代DDCでも例外ではありませんでした。

いままで試したのは安いCDP、高級トランスポート、無対策PC、高額オーディオIF、高級DDC、低価格DDC、これらさまざまな上流を使って比較してきましたがどの出力も光ブースター単体を超えるものはなく更に光ブースターを挟むとどれも音質が同じように底上げされるので、どれを使っても大した違いが無くなります。もちろん違いが完全に無くなるわけじゃないのですが差が底上げされて圧縮されます。

ということで結局Schiitの最新世代DDCよりこちらの光ブースターのほうが良いみたいです。ですがDDC直結で光ブースターにそこそこ肉薄するクオリティではあったので単体DDCとしてはかなり優秀かもしれません。

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その他の基板写真

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きゅんステの出演者さんを紹介するよ!④

おひさしさんですご無沙汰さんです◝(*>△<*)◜ココです!
暑い日が続いてますが、同志各位に於かれましてはいかがお過ごしですか?

■ Cunetry☆Stage 2かいめ

さてさて、ブログでは突然のお知らせですが、来たる 9/24 (日) に開催される、「Cunetry☆Stage 2かいめ」に出ます :-D

Cunetry☆Stage 2かいめ

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Cunetry☆Stage、略して「きゅんステ」!お名前からかわいいですよね(*ノノ)
このきゅんステは、ボクの天使ななひーことななひらちゃんが主催する、萌え好きの萌え好きによる萌え好きのためのライブイベントなんです。今回はその2回目!毎回萌えソングや電波ソングにグッとくるみんなにはたまらないメンバーが揃って、出演者もお客さんも関係なくみんなできゅんきゅん出来るんですよ!限定グッズも出てるんですが、デザインもイラストも本当にかわいくてものすごくお気に入り!(>_<*)
グッズの通販は 9/13 (明日!) で一旦閉め切りみたいですので、もし気になってくれはった同志はチェックしてみて下さいね♪

きゅんステグッズ通販

ちょいちょいお伝えしていたかと思うんですが、ボクは元々ひ弱だったのに、この春あたりから特にひどい虚弱体質っぷりなんですねw なので、ライブイベントのご依頼などは本当にほとんど全てお断りしていたんですが、ななひーのライブだけは絶対お力添えしたい!ということで日々発熱しながら練習を頑張っています◝(*>△<*)◜ よかったらボクが必死で頑張った成果を見に来てくれはったら嬉しいです。前売り券は前日の 9/23 (土) まで発売されてますので、こっちも良かったらチェックしてみてください(>_<*

きゅんステチケット予約

すでにゲットしてくれはった同志はほんまにめっちゃありがとうございます!
当日会おうね! ヾ(>△<*) いっしょにきゅんきゅんしようね!

■ 出演者さんを紹介するよ!

きゅんステ2かいめまであと2週間!っていうこの時期に、ななひーが何と出演者さんを紹介してくれるブログを書いてくれました!ななひーが頑張ってくれてたので、ボクも頑張って毎日Twitterひらいて応援してたよ!

https://twitter.com/KokoroNet/status/906145347218554881
記事はこちら→ きゅんステの出演者さんを紹介するよ!①

https://twitter.com/KokoroNet/status/906482989277757440
記事はこちら→ きゅんステの出演者さんを紹介するよ!②

https://twitter.com/KokoroNet/status/907208374890127360
記事はこちら→ きゅんステの出演者さんを紹介するよ!③

どの記事も、ななひーの出演メンバーに対する愛情がいっぱい伝わって来てすごく幸せになること間違いなしです(>_<*)みてるだけでも楽しい!ボクも「紹介するよ!②」で紹介してもらったんですが、いっぱい好きがー!ななひーの好きが伝わって来てー!もう!もうもうもう!寝込んでるベッドの上でごろごろじたばたごろごろしちゃいました(*ノノ)
ああああすきー!ななひーめっちゃすき icon-heart ほんま天使すぎてつらいすき   
はっ、ちょっと暴走しましたすみません…!

ところで、順に読んで頂くと「紹介するよ!③」がすごく気になるかと思うんです。天使ななひーの紹介が載ってるんですが、みんなかわいいイラストを用意してくれてるのに、ななひーの紹介イラストはこれ。
neverTalkToMe

いやいやいやいやw かわいいですけども!w
紹介内容も「適当にググって」みたいな、すっごいやる気のない内容…!
これはななひらファンが血の涙を流すしかない…!
ということで、全国の不完全燃焼やったななひーファンのみんな!おまたせ!!
僭越ながらななひらさん大好きなボクが!代わりに!紹介文!書いちゃう!!

■ ななひらさんを紹介するよ!

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ボクらの永遠の妹ちゃん、ななひーーー!ヾ(*>△<*)ノ
ストンとまっすぐストレートに届くかわいいお声の持ち主!ただ力強いっていうわけじゃなくて、その声にはキレイな響きがのってるんです。ちょっと切なくて、透明感と潤いのあるヒロイン声(>_<*) パワフルもふわっと癒し系もどんと来いです!特筆すべきはリズム感の良さと滑舌の良さ、それから正確な音程!萌え界のトップをひた走ってるななひーは、ステージングもキラキラ!幸せな非日常へ連れて行ってくれること間違いなしです♪

オススメ作品は、多分ボクが語りだしたらたくさんありすぎてちょっと収拾つかなくなると思うので厳選…したいな…!

   Colory Starry

ななひーひとりで作った作品のオススメは「Colory Starry」です!もうもうオススメしたいのはいっぱいあるんですが、1枚だけ選ぶならこれ…!ななひーのカワイイがたっぷり詰まった、大満足間違いなしの可愛すぎる1枚ですヾ(*>△<*)ノ” 始めから最後までほんまにほんまに可愛いので、ぜひぜひ聞いて欲しい…!

   かめるかめりあ & Confetto シリーズ
才能あふれるトラックメイカー、かめりあさんとななひーのタッグ作品。特に「ばーさす!」「りぷれい!」「すりーぷ!」の4文字シリーズはすっごい良いです!絶対後悔させないので、聞いたことない同志がいらしたらぜひぜひチェックしてみてください(>_<*) ボクの一番のオススメは「ばーさす!」です。ちなみに「すりーぷ!」の Tr.03 Honey  Trap も激しくいいので、ちょっと視聴して来てななひらさんのかわいさとかめりあさんの絶妙さについてボクと語って下さい(*ノノ) あと Tr.02 アニマルらんど では、ななひーの愛猫みてーちゃんとななひーのものすごくかわいいコラボがものすごくかわいい様子を垣間みることができます!みてーちゃんが声をしっかり張れないひ弱そうな様子は大変ボクも共感するところ…!ミャハハハネーですよ、ミャハハハネーーー!(>、<*

ななひーは声とか見た目とかステージでの可愛さも然ることながら、そのお人柄もとっても可愛い可愛いボクの天使です(*ノノ) 思いやりがあって素直で誠実、あと恥ずかしがり屋さん!かわいい!自分の紹介記事を適当にすませちゃったのも、「自分で自分のこと褒めるの恥ずかしい無理」っていう気持ちのあらわれです。ああああかわいいなぁあああ!ななひーがちょっとボクにそっけないときは恥ずかしがってるときですよ!ボクがかわいいかわいいって騒いでるときは大体口数少なめになるよ!きゅんステではそんな可愛いななひーを、みんなと一緒に「かわいいーーー!」ってたくさんたくさん騒ぎたいな♪
はいご一緒に!ヾ(*>△<*)ノ”  < ななひらさん、かーわーーいーーーいーーーーーーっ!!

■ おわり!

以上、ななひらさん好きのななひらさん好きによるななひらさん好きのための、ななひらさん紹介記事でした!きゅんステで会えるのを楽しみにしてるよ!おうちやご用やお仕事で応援してくれるみんなも、良かったらTwitterの「 #きゅんステ 」ハッシュタグで開催前後構わず一緒に楽しんでくれたら嬉しいな!ではでは、今日も発熱気味のココでした ヾ(>、<*) またね!

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オルフィさんと相互オーディオオフ~自宅編

前回の続きです。今回はこちらの自宅での試聴になります。なんとこの日はオルフィさんだけじゃなくてKTERさんもおいでになりました。お二人ともかなりハイレベルなシステムを構築されておりますので、うちみたいな見た感じ全くハイエンド臭のないオーディオを聞いてもらうのは結構恐縮するところでした。

なお当方のシステムの音質については自分で書いても全く客観性がないのでここでは書きません。こちらのシステムについての印象はオルフィさんのインプレにおまかせする形としたいと思います。記事が上がったらこちらのページで相互リンクにします。

ということでここでは当日に行ったちょっと変わった音質的実験についてまとめます。

キーエンス製除電器とORB除電器SN-03の比較

実はこの日の朝の音質はあまり良くありませんでした。日によって音が変わることはよくあるのですがこの日は特に良くありませんでした。なんというかちょっと篭ったような音だったのです。そこで除電器の登場です。帯電して音が悪くなっている状態を除電して本来の音質に戻すというものですね。しかしオルフィさんによればこの除電器は物によってかなり性能に差があるそうです。

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事前の情報ではこのSN-03には”ORBの呪い”という状態があって、システムのレベルや相性によって呪われてしまう可能性があるというお話でした。しかもこの呪いは一度罹ってしまうと二度ともとに戻らないという恐ろしいもののようです。

そしてその呪いを解除するためには除電グッズのような簡単なものでは駄目で、キーエンス製など産業で実績のある良い除電器が必要ということです。なのでこの日に登場しているキーエンスの除電器SJ-F030は呪いを解呪するためのアクセサリーなのだそうです。

ということで実際に試してみました。まずはORBのSN-03からです。念入りにCDPやDACだけでなくパワーアンプとケーブル周りも除電します。SN-03による除電後の音を聞いた印象としては分離自体は最初の何もしない状態より若干良くなった印象だったのですが、それとともに色彩が暗く重心が下がって低音寄りのバランスになったと思いました。また高域はややモヤがかかったような音になりました。高音が伸びなくなって重心が下がるので、印象としては重苦しく悩ましい音です。これはむしろマーラーなんかには合いそうな音です。

オルフィさんに音を聞いた印象をほぼ上記のまま伝えると、これがまさに呪い状態だそうです。このときはCDPもDACも蓋が開いていたので除電効果が基板に直接かかりましたから相当強くかかった可能性が高いです。良いか悪いかで言えば悪くは無くはないけれども、意図せず音楽性が強く変わってしまう感じがしますね。

では次にキーエンスの除電器で「解呪」してみます。

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こちらはORBとは全然音が違っていて色彩も一気に明るくなりました!重たい雲が晴れて光が差し込んだかのようです。高音が伸び切り低音も重さが無くなり歯切れがよくなっています。もちろん色彩が明るいと言ってもノイズで付帯音が付いた高音とは違います。逆に高音の付帯成分のようなものがなくなって伸び切った結果、明るく澄み切った感じがしました。この音を聞いてしまうと呪い状態のときは明らかに高音に変な付帯音がしていたと思います。たとえば先程は金属楽器の音に不自然な響きが乗っていましたがきれいに無くなりました。

面白いのはキーエンスの除電器を通した音はオルフィさんの自宅の音に似ていることです。こういう選定ひとつとってもその人の音の方向性は出て来るものだと思いました。キーエンスの除電器によって、うちの音が普段の音より明るく、力強く、強い光が差し込んで爽やかなサウンドに変化しました。音質的なクオリティはこちらのほうがずっと優れていると思います。

まぁこれは当然の話しでして、キーエンスの製品は産業用の組み込み用途での信頼性と性能を両立しているメーカーです。なので実性能で駄目ということはまずありえません。なにしろキーエンスは短納期で不具合が少ない産業機械を開発する際に便利な付加価値付きの組み込み用機器をつくっている会社です。キーエンスの性能と信頼性は普段行っている会社でも組み込み用のバーコードリーダーなどで良くお世話になっているので知っています。

ということで除電器の性能としてはキーエンス製のものが圧倒的に優れているということになりそうです。ORBのものは除電自体は出来ているのでしょうが完全に取り切れず変な成分か偏りが残ってしまっているように思います。

ORBとキーエンスの除電器の違いを画像で例えるならこんな感じです。

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ORBの除電器の音↑

20131011112403キーエンスの除電器の音↑

空気清浄機による音質への影響

次に空気清浄機で音質がどう変わるかの実験です。空気清浄機で音が変わるという事自体がどうなのかって話はあると思いますが、気体の成分や温度、湿度で音速が変わりますので、そういう影響で音が変わってもおかしくはないです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%B3%E9%80%9F

たとえば窒素100%、酸素100%、水素100%の部屋を用意して音を聴き比べたらかなり音質差はあると思います。相当命がけになると思いますが…。

CADO AIR PURIFIER MP-C20U

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音がスッキリします。ちょうど女性ボーカルの低音を支えている帯域が軽くなる印象があります。まるでEQでそのあたりの帯域を0.5dBくらい狭くカットした印象と近いです。不思議ですね。

そして更に不思議なことは電源を入れると即効果があることです。つけた瞬間に音が変わっています。この結果から想像すると空気が変わっているのではなく空気清浄機が動作することによって空中に電気的な何かが放出されているのだと思います。この時の空気清浄機はAC動作ではなくバッテリー駆動でのテストなのでAC電源にノイズが回り込んだ等ではありません。

実際に試してみましたが、空気清浄機を離して設置すると音の変化が小さくなるので距離による影響はあります。やはり電気的な要因でしょう。空気清浄機の電源の種類や基板に手を入れて音が変わるのもそれで説明がつきそうです。なのでおそらくEMCテスト的なアプローチで空気清浄機から発生するノイズ成分はある程度観測できるのではないかと思いました。

このとき離した空気清浄機の設置位置は8mくらいだったと思います。このくらいの距離でも音は十分変わりましたが実際にEMCの測定テストでも10mの距離で行うものがあります。周波数によっては10m位離してもハッキリとノイズが測定できるので10mなら電気機器からノイズが飛んできてもおかしくありません。10mで測定器でノイズの観測ができるということはオーディオでも違いがでてもおかしくはない距離です。

ただ空気清浄機を入れたときのほうが音がスッキリした印象があるので一概にノイズの影響であるとは断言できないところがあります。まさかノイズのように作用している成分をちょうど打ち消すような成分を放出しているのでしょうか?(プラスイオンとマイナスイオン的な?これは除電器で除去済みですが)

このあたりは一度測定でチェックしてみたいところです。

もう一つのもの(型番不明)

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写真を撮り忘れたので小さいです。こちらはCADOのものとは違った帯域に効果があると思いました。メモをして無くて細かい違いはちょっと忘れてしまったのですが、やはりスッキリするような印象です。基本的な傾向はCADOと似ています。違いは若干ありますが方向性は同じ印象でした。こちらもつけた瞬間に効果が出るのは共通しています。

今のところ空気清浄機による音の差は電気的な漏洩ノイズによる影響ではないかと仮設を立てているところです。今度機会があればGHzまで観測できる測定器で測定をしてみたいと思っています。

 リモコンによる音の差

設置場所を変えてリモコンを動作させるとオーディオ機器からでる音が変わるというとんでもない話です。例えばしっかりした台の上からリモコンを操作してCDPを再生させると音がしっかりして、柔らかい台の上から操作すると音も柔らかくなるという、思い込みとしか思えないような影響です。

これが何度試しても違うような気がします。とはいえ思い込みを排除できるような大げさな違いだとは思わなかったので、この領域に踏み込むのは危険だと判断しました。信じるか信じないかは読んでいる方におまかせします。相当ハイレベルな環境じゃないと全く違いがわからないと思います。オルフィさんのところでは違いは結構分かる感じでした。うちでも多少はわかりました。

ただ一点これを裏付ける話がありまして、自作機材を貸したときにリモコンから操作したときと本体を操作したときに音が違うと言われたことがあります。理論的にはほぼありえないのですが、その方は音楽のレコーディングにも携わっていてかなり耳が良い方だったので、簡単に思い込みであるとは断言できないところがあります。当時はリモコンの違いなんてあるはずがないと思っていたので「違いが出るような設計にはなっていないです」ととりあえずは伝えたのですが、それを伝えてもその方は違いがあると感じていたそうです。

デジタルケーブルと電源ケーブル

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オルフィさんの自作ケーブルです。これはかなり音が良かったですね。自宅環境は偽Valhallaで統一していますが、さすがに偽物よりはこちらのケーブルが良かったです。具体的に言うとややノイズっぽい成分がクリアになる印象です。

偽Valhallaは非常にパワフルで透明感も高いのですが、その透明感の中に若干像が揺らぐような部分がわずかにあります。透明度は高いものの場所によって若干歪なところがあるレンズを覗いているようなイメージです。そういう問題点もこのケーブルと比較するまでは全く気づいていませんでした。

十分にレンジも広く癖がなくノイズ成分も少ないという、かなり完成度の高いケーブルだと思います。力強さだけなら偽Valhallaのほうが良かったかもしれませんが、それ以外の部分はこの電源ケーブルのほうが良いですね。

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こちらのケーブルは露骨に美音系でした。描写力などの基礎クオリティは十分に高いと思いますがそれ以上に個性が目立つケーブルです。レンジが広いというより広いレンジ感があると言ったほうが正しそうです。上記の白いケーブルからこれに交換すると低音もより目立つようになりますし、高音も輝くような美音系の質感がありますので国内では結構好きな人は多い感じかもしれません。

個人的にはこの2本の比較ならば白いケーブルのほうが良いなと思いましたが、偽Valhallaと比較するなら高音の癖の出方がより派手な質感に変わり低音が豊かになる印象で、篭ったりエネルギーが損なわれる印象は全然ありません。なので性能自体は高く基本はストレートで高性能な音だと思いますね。

どちらのレビューも使用条件としてDACへの給電ケーブルのみ交換しています。ただしその手前にASUKAのFIL-MASTERを経由した後段に使った場合のレビューになります。別条件の比較としてFIL-MASTERの前段側のケーブルを交換したときには上記ほどの大差は感じなかったので、ノイズフィルターを通過した後の外来ノイズ耐性の違いが大きな音質上の違いを生み出していた可能性も考えられます。この点のみ補足事項として考慮に入れて判断してください。

次に、デジタルケーブルですが、こちらはちょっと写真がないのですが外観はこれに近いものです。

gore

http://www.mouser.com/ds/2/431/GORE_Phaseflex_10_18_13_app-461044.pdf

両端SMAで超高速タイプ(数十GHz帯域とのこと)なのでスペックもこれに近い印象でした。それまでこちらで使用していたデジタルケーブルがApogeeのWideEyeっていう大分古いタイプなのでこれを変更したところ凄まじい変化でした!もう別物のようにすべてが良くなったので今までが相当よろしくない状態だったということだと思います。デジタルケーブルでここまで激変するのは驚きです。

この日のテストでは除電器の違いも凄まじい変化でしたが、デジタルケーブルも同じくらいのインパクトが有りました。たった50cmくらいの線なんですけど、その程度の距離であっても線材の伝送特性がそれだけ重要という話なのだと思います。ということでこの日の後、すぐに似たようなスペックである40GHz級のSMAケーブルを発注しました。

他のオーディオ用デジタルケーブルと比較すると中低音は細身で弱い感じなのですが、高域のピントはこれが一番良いです。オーディオ用のものは大抵高域が滲むが濁って聞こえます。中低音の力強さと高域の正確さを両立するケーブルがあれば良いのですが…。

キーエンスの除電器も中古の出物があったのですぐに発注しました。これでワンランク上のオーディオライフを満喫できそうです。

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オルフィさんと相互オーディオオフ~オルフィ邸編

オルフィさん(https://twitter.com/orfy_aqua

お忙しい中時間を取っていただきありがとうございました。真のハイエンドとも言える製品群をじっくり聞かせていただく機会はなかなかありませんので、自分自身にとっても得るものが多くありました。

しかもハイエンド機と自作機の比較だけじゃなくて、自作音源がどう鳴るのかも聞かせてもらってしまいました!おかげで機器ごとの特徴など色々わかりましたので貴重な体験をここにまとめて公開しておきたいと思います。

オーディオシステムの音質要因

こういう環境ですと、どうしてもハイエンドコンポーネントに目が行きがちですが、それよりも重要なのはその人がどういう音を出しているかだと思うようになりました。機材の音じゃなくてその人の音、その人の音楽がきちんとなっているシステムは完成度の高いシステムです。

いままでの経験上ハイエンド機材があるから凄いというのは必ずしも当てはまるものではなかったからです。最も良い例はダイナミックオーディオのマラソン試聴会(川又さんと東さん以外)やインターナショナルオーディオショーでのさまざまな高額機器の出音を見れば分かると思います。

ということでシステムの音質は何を使っているかよりも誰が使っているかのほうが重要だという認識になっています。ハイエンド機材だからと言って機材の性能だけが支配的になることは少なく、それよりも誰がどのように使ったかのほうが音の印象には支配的になるようです。

(個人的に)一番わかり易いのはマラソン試聴会の川又さんの音でしょうか。様々なハイエンド機器を毎年構成を変えて使ってますが常に同じ方向性の音がします。これは使いこなしのレベルや完成度が上がるほどこういう傾向は強いようです。逆に言えば機材に振り回されている、機材の音が支配的なうちはまだまだのレベルだということかと思います。

オルフィさんの音

凄く前置きが長くなりましたがシステムの音質です。

印象的だったのは明るく生命力溢れており非常に力強い音です。ソナス+真空管アンプという先入観とは全く無縁の、低域と高域ともにかなり引き締まっており全域に渡ってパワフルな音がします。その上に感じるのは明るさと生命力です。これはネガティブな音楽性を打ち消してしまう程の力強さと前向きさを強く感じました。

これはオルフィさん自身の性格も含めた個性と思います。ちょうど5月くらいの新緑の季節で青空と強い日差し、そして爽やかな風、大地、そんなイメージを思い起こさせる音です。

正直機器の組み合わせで見ると何故このような音に仕上がっているのかはわからないのですが、結局はその人が選んだ機器選定やセッティングによって少しずつ醸成されていく結果なのでしょう。そしてそういった音の追求に余念がないほど、その仕上がりはコンポーネント依存ではなく人物依存の音になっていくと思われます。最終的にはその人の音そのものになっていきます。(もちろん機材の選別自体がその人の個性です)

こういう明確な方向性が伝わるのは音楽性と完成度の高さですね。当然基礎クオリティもかなり高いのですが、その上でどういう音を出したいかが明確なのだと思います。基礎クオリティを上げてストレートかつピュアなだけではなく、ちょっとした高音の色付けがある音をあえて好まれているのも、さりげない優しさや奥ゆかしさの現れなのかなとも思うところです。このあたりもご本人の人物像と適合しています。

当日は余りかからなかった方向性の音楽ですが、躍動感のある前向きな楽曲がよく合いそうな気がしました。もちろん演歌みたいな情緒あふれるバラード系ジャンルも掛かりましたしこのシステムの得意分野だと思うのですが、ぴったりと適合するような曲を多く掛けられなかったのは失敗だったと思いました。機材を交換したり色々なこと(MIDIとか音源とか音楽業界の話しなど…)を喋っている時間が多すぎて音楽をかける時間が少なかったのが原因なのですがちょっと反省ですね。

次の機会があればその時にこのシステムに適合する音源をたくさんかけたいです。

ともかく、オルフィさんのシステムの出音としてはさりげない情緒的な部分があり、分離やSNや立ち上がり立ち下がりの正確さなどの基礎クオリティが非常に高く、個性として生命力と力強さと余裕を両立している、という感じです。これはなかなか難易度の高い組み合わせだと感じました。特に情緒と力強さの両立は余り見かけないセットだと思いました。

ちなみにネガティブが合わないと感じた最大の理由は、この日は最後にマーラーの大地の歌(クレンペラー指揮)を掛けたのですが、この楽曲は絶望を受け入れる姿勢だったり死を予感させる曲なので、このシステムには全く合いませんでした。自宅では良く鳴るので、オーディオ的なクオリティは全く関係なくて、この辺は完全に相性です。音質はいいけど引き込まれる感じではないということですね。

個別コンポーネントについて

メインシステムはDACがdCS Vivaldi、プリアンプにFM Acoustics FM255、パワーアンプにSilverCore 833、スピーカがSonusFaber Stradivariという正真正銘のハイエンドシステムです。

当日はこちらの制作機材と比較する機会をもらえたのでコンポーネントごとの音質もよく把握することが出来ました。ハイエンドな高額機器に個人制作物を接続させていただけまして、大変ありがたく思います!

それぞれの機器の音について書きます。

FM Acoustics FM255

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dCS Vivaldiからパワーアンプ直結とFM255経由での比較試聴です。(さりげなくスカルラッティの下パネルが開いていて配線が見えています!

なんとこのプリアンプを通すと音にメリハリが出て前後感がはっきりします。非常に透明かつ音にみなぎるエネルギーがあり、その上で余裕もあります。さすがのハイエンド機器でして音質については素晴らしいものがあります。音が分厚くなったり音像が肥大したりなどは一切感じません。dCS VivaldiというDACの情報量をそのまま受け止めるだけではなく情報を整理して次段につなげる実力があります。

一点副作用として高音に色が付きます。この色は好みの世界です。弦楽器などはやや濁って聞こえてしまう部分もあり、生の音に近いとは全く思いませんでした。この点ではDAC直結のほうがリアルな音です。これは曲によって合う合わないはあると思いました。悪く言えば嘘っぽい脚色された高音です。ただしボーカル曲などには非常に合う方向性でしていわゆる美音系です。上品なシルキーさって言えば良いんですかね。DSD的なさらっとした感じです。日本人はむしろ好き系だと思います。

ということでFMプリは非常に上品かつ透明で力強く、その上ではっきりとした高音の色付けがあるプリアンプでした。高音の色付けだけは意見が別れる所ですが、基本的には積極的に挟みたくなるプリアンプですね。dCS Vivaldiを上流にもってきてもプリによるクオリティの低下は感じません。その上で輪郭がはっきりして前後感も強調され力強くなるという部分は凄みがあります。これにハマったら抜け出せないでしょうね。

dCS Vivaldi DAC

dcs1

DAC単体だけを聞いてもなかなか個性が見えてこないですが、Vivaldiの個性がはっきりわかったのは他のDACとの比較です。やはり単体だとなかなか評価は難しいです。この日に比較できたのは当方作成のAK4497使用のものです。本当はみなさんが見たいのはDAVEとVivaldiの比較かと思いますので、DAVEの音の比較についても普段の傾向から推測して言及します。

このときの比較ソースはすごく音の良い美空ひばりだったのですがイントロのピチカートの余韻の豊穣さや余韻の長さ、細部の緻密な描写など基礎クオリティだけなら正直Vivaldiより当方の4497のほうが良かったかなと感じました。ですがやっぱりハイエンドの風格につながるような余裕がなく神経質できつめな音がすると感じる部分が明確にありました。

Vivaldiはとにかく余裕があり出音が自然で力みがありません。ふわっと空気のように音が出て来る印象です。本当は非常に力強いのでしょうが全く力みがないので力強いという印象よりは空気のような軽やかな出音に感じます。

Vivaldiの高音の脚色や色付けについては巷で言われているほどではありませんでした。むしろVivaldiよりDAVEの高音のほうが滑らかなのですが質感に強い癖があると思いました。FMプリと比べると美音といえるような色付けは少なく、基本に忠実で高性能DACというイメージの音です。よくdCSは空気感や高音の演出について言及されることがありますが、個人的な印象では最大の特徴は音色というより余裕のある出音にあって、その余裕がありすぎる出音がまるで空気のような出音だと感じさせる要因であると感じました。

音の分離云々よりも出音の余裕こそがVivaldiの特徴であり優位性だと思います。

この日は持ち込みしたものの鳴らさなかったDAVEですが、4497とVivaldiの比較の感じからDAVEとVivaldiを比較したどう感じるかも予想してみます。おそらく音の分離だけならVivaldiよりDAVEのほうが良いと思います。しかしDAVEではVivaldiのような雄大さや広大さや余裕を感じることはありません。

DAVEは左右の広がりが狭く高音に強い個性(エネルギーが集まっている感じ)があります。このDAVEの個性は電子音楽などとは非常に相性が良いのですが、反面生楽器のリアルな録音では若干違和感があるように聞こえます。特に弦の高音は生音とは異質に聞こえます。またDAVEは低音の物量、左右の定位の正確さ(クロストーク性能)が明確に不足しています。なのでこれらの要因によってDAVEは高性能で高分解能でありながらも雰囲気に余裕がないと感じる部分がより際立ってしまうでしょう。

最終的にはVivaldiとDAVEの比較では音楽に何を求めるかによってどちらを選択するか分かれそうです。分解能や細部のディテールを重視するならDAVEですが、レンジや空間の広さや出音の余裕を重視するならVivaldiです。

最後にまたAK4497の話に戻りますがAK4497は素子自体に「余裕がなく神経質な音がする」という側面がありますので、Vivaldiレベルとの比較になると素子が持つ個性が支配的となり、最後の超えられない一線としてICの個性が浮き彫りになってしまうと思いました。かなり設計面でカバーしていますがAK4497ではVivaldiのような余裕を出せるとは思えません。この余裕は低域がしっかり出ているとかそういう次元の話ではないからです。当方のDACも帯域バランスは十分に広く感じますし低音もしっかり出ていたので電源の物量が明らかに不足しているという印象とは別物です。

いまのところこういう雰囲気レベルの神経質さはパターンや部品の配置によって、電流をどれだけスムーズに流せるかの違いだと思っています。なので小さいICに大電流を流す構造自体がそもそも不利です。これはAK4497だけじゃなくてES9038も同じ課題を抱えていると思いますね。だからこそそういう部分の問題を根本的な基礎設計面から解決しない限りVivaldiのような雄大で余裕のある音は出ないと予想します。

SilverCore 833

ドイツの真空管アンプキットのようです。化物じみた巨大真空管を使ったアンプです。

http://silvercore.de/roehrenverstaerker/silvercore-reference/

ここではNcoreを使ったパワーアンプと比較させてもらいました。1200Wの電源を積んだNcoreなので殆どのアンプと比較しても十分パワフルな内容だったのですが、この真空管パワーアンプとの比較ではかなり不利でした。

SilverCore 833は出音が非常に透明で、柔らかいのに力強い音がでていました。これも出音に凄く余裕があります。オルフィさんのシステムにはしっかりとした統一感がありますね。

このNcoreも標準品のNcoreではなくて自前設計のオリジナルバッファ+電源を搭載したものですから、基礎クオリティは高くほとんどのNcoreアンプより綺麗な高域と透明感を持っている筈なのですが、質感がまだどことなくパサパサしており神経質まで行かないですがもうちょっとゆとりがほしいかなって感じる部分がありました。この辺はもう真空管とD級という方式の差によるものなのかもしれません。あとは電圧と電流による物量差の世界とも思うのでなかなかこれ以上は厳しいですね。なんとSilverCore 833は電圧1200Vだそうです!

ということでパワーアンプもDACと同様に出音の余裕において差を感じるところでした。

しかもDACとは違ってパワーアンプのほうはNcoreの音楽的優位性がほとんどなかったかなと思います。といってもNcoreも比較してがっかりするほどの格差はなかったですし、D級でありながら真空管と比べて高音の質感がザラッとしていて悪いとかはなかったので、クオリティは決して絶望的な差じゃないですが、正直言って音だけならNcoreよりSilverCore 833のほうが良いと思いましたね。

ただこの真空管アンプは巨大な筐体で発熱も電気の消費もすごそうですので、Ncoreの優位性は非常に省スペースかつ電力を使わない熱も出ない、その割には十分比較できるレベルで音も良いという、実用面が優位性になりそうです。

使用している真空管 833Cスペック

http://www.tubeampdoctor.com/en/shop_Other_brands_OEM_Tubes_HiFi_Triodes_Transmitting_Tubes/833C_1342

833C Transmitting tube with graphite anode (socket not included)
Also used High-End Audioamplification: Silvercore 833C and WAVAC 833.
Power up to 1800 Watts with forced air cooling.
Matching sockets: S2-833 + 2x SPC14

Specification:
Anodevoltage: max. 4000V
Anoden dissipation: max. 300W
Output power : >1.0kw
Filament voltage : 10 V
Filament current : 10A
Amplification factor:35
Frequency: 30 MHZ

Sonus Faber Stradivari

このページを見ているような方には説明不要かもしれません。

このスピーカについての個人的印象はこちらに印象を記載しているのでこちらを参考にしてください。記事の一番下にこのスピーカで感じている印象がまとまっています。

2016インターナショナルオーディオショー感想+おまけ

ただしオルフィ邸の環境で感じた音は上記の印象よりもさらに力強く引き締まっており、一般的なソナスのイメージとはだいぶ違う部分もありました。

まとめ

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統一していると感じたのが「余裕」です。FMもdCSもSilverCoreも例外なくそうです。美音系も特徴ではあるのですが、これはFMプリによる色付け要因が大きいので、それより出音の余裕が全体で共通する方向性だと感じました。

音の仕上がりにはほかにも宇宙的ケーブル、空気清浄機、除電器などによる影響もあるそうで、単純ではない世界が広がっていて恐ろしいです。このあたりは次回に体験したことを詳しくまとめたいと思います。

オルフィさんの家の音について感じたのは以上です。

おまけ

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こんなところにFM155らしきものが無造作に放置されていました!ハイエンドブランドもこんなところに押し込められていては何か別のものに見えてきます。こういうところもオルフィさんの器の大きさを垣間見た気がします。

次回予告

次回はこちらの自宅に来ていただいたときにいろいろ試した結果をまとめたいとおもいます。

  • キーエンス製除電器とORB除電器SN-03の比較
  • 空気清浄機による音質への影響
  • リモコンによる音の差
  • 宇宙スペックなデジタルケーブルと電源ケーブル

 

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作曲少女の感想、素人向けの耳コピの方法

作曲少女ってこれです!

【作曲少女】楽しみながらよくわかる! 作曲入門ライトノベル『作曲少女~平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話~』

番外編が連載されていますが、こちらは無料で読めますので合わせてこちらもおすすめしておきます。結構ためになるお話が続いています。

【作曲少女Q】~作曲少女・番外編~デジランド独占公開スタート!

実は最近読んだのではなくて大分前に読んでいたのですが、今更ながらこの本を読んで思ったことを書いてみたいと思います。長いので興味がない人は帰宅推奨です!

Continue reading “作曲少女の感想、素人向けの耳コピの方法”

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KaNaDe 01 その特徴と使い方

2017/06/27 補足を追加しました

こちらの製品をお借りしたのでレビューをアップしてみたいと思います。

公式サイト:http://composite-inshulator.p2.weblife.me/lineup.html

DACに使ったときの第一印象は余韻が強調されて色が乗るイメージでした。中高音は響いて余韻が伸びます。低音の厚みも若干ですが増えます。全体的に響きを載せて音作りがなされている印象です。響きと言っても複合素材のようなので金属っぽいとか明らかにわざとらしい響きが乗るわけじゃないのですが、全体的にほんのり薄くリバーブがかかったようなイメージです。

これによって原音に近づくとか生楽器のような音が出るという謳い文句ですが、余韻を追加して解像度が上がるわけはなく、逆に余計な響きが乗るのでセオリー通り見通しは悪化します。

普通ミックスでリバーブを足すことは解像度を増やす行為ではありません。むしろリバーブ過多で音がぼやけてしまうのは初心者がやる失敗です。まぁその音が心地よかったりってのは確かにあるのですがそれは曲によります。ということで第一印象はあまり良いものではありませんでした。

しかし世間で高評価をされているので何か良い理由があるはずと思い、適合する音源を探しました。最初は低音が厚く余韻が追加されるのでR&B系、弾き語りレベルの編成のバラード等、低音が重くなっても良いジャンル、楽器数が非常に少ない曲で選んでいたのですが、それによる変化は所詮「好みの領域」という印象でした。決して原音とか生楽器とか大げさな音が出ることはありません。

しかしその印象が大きく変わったのは偶然に古い録音を再生したときです。古い録音と言ってもレコード時代まで遡るわけではなくて、もうちょっと手前くらいの時代のものです。丁度80年代~90年代くらいのデジタルシンセ+デジタルリバーブ+デジタル録音のややロービット系の音源と合わせたときに印象が大きく変わりました。

その時代のいろいろな音源で試してみると、ザラッとした質感がなめらかになって階調が深くなり細部の見通しが改善しました!しかもそういう音質の楽曲なら音数が増えても問題ありませんでした。

当時の音質はデジタルの初期なので機材の質もそれほどではないので、質感もデジデジしていて高域もザラッと砂が撒き散らされたような音質が多いのですが、こういう音源にKaNaDe01を使うと音が滑らかになって解像度が上がるようです。時代やソースの種類限定で威力を発揮することがわかりました。

この原理はアナログディザーといえば良いのでしょうか。デジタルの階調をアナログの振動で散らして階調を補完し解像度を高めるイメージです。やっていることはデジタルのディザーに似ています。なのでこの手法はそういう音質のソースにだけ音質改善効果があります。スネアにゲートリバーブ使ってるような時代から90年台中期くらいまでの音源限定のイメージです。

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ここでいう中央の画像に相当するような音源を再生すると右のようになるわけです(イメージなので実際にこういう状態ということではありません)。

ただし左のようなソースに使ったときはノイズが追加されるのと同じなので解像度は低下します。左に該当するソースとは、デジタル機材が出てくる以前のフルアナログ時代の音源、デジタルが進化して高解像度化してしまった時代のソースなどが該当します。これらには基本合いません。

現代では非常に高性能なデジタルリバーブもありますし高解像度サンプリングの音源があります。録音機材もデジタルばかりにはなりましたが昔よりも質はかなり向上しました。こういった音源だともともとの綺麗な質感に余計な振動と余韻が追加されてしまいます。

ということで、KaNaDe01は新しい発想のインシュレータであり、適合するソースならCDに収録されている音以上の音を出せる可能性のある製品だと感じました。そのかわりどんなソースでも音が良くなるような万能型のアクセサリではないと思いました。

疑問

ですがネットでいろいろ評判を調べると悪い意見は殆ど見かけません。こちらの環境では一部の年代を除く殆どすべてのソースで劣化が見られるのでネットでの評判とはだいぶ印象が異なります。何故でしょうか?

この理由について考えた結果は次のとおりです。

古い録音じゃなくてもDACの性能が不十分でデジタルらしさが残っている場合などでは、KaNaDeのアナログディザー効果で音の荒さが緩和され、上記のような限定年代のソースと同じような理由で解像度が上がる可能性があるのではと思いました。そう考えると使用箇所がDACやCDPなど上流に推奨されているのも納得できます。

恐らく中価格帯(目安で30万円以内くらい?)までのほとんどのDACやCDPではよく聞こえる可能性があるのかもしれません。システムのデジタルっぽさがどの程度残っているかによって、この製品の効果がよく聞こえるか悪く聞こえるかの「しきい値」があるということです。

この考え方がアナログディザーという製品の効果から推測したとき最も妥当な結論です。

逆に一線を越えているDACを使っていたり、デジタルらしさを他の要因でうまく緩和が出来ているシステムの場合にはKaNaDeの副作用が見えてしまう為、上記のような限定されたソースの時だけに良い効果が出ます。

まとめ

システムにデジタルっぽい質感が残っており、それを緩和したいというニーズにはよく適合するアクセサリです。ソース+システムのレベルによって印象が大きく変わるアクセサリなので事前の試聴はした方が良いと思いました。

また十分デジタルっぽさを緩和出来ているシステムであっても特定の時代のソースには適合するので、そういったソースを好んで聞く場合にはこの製品を試してみても良いと思います。

補足

型番とその特徴について補足です。ツイッターで情報をいただきましたのでこちらに紹介しておきます。上記の感想は参考までにお願い致します。